「マリッジ・ストーリー」:超人夫婦(?)のダークサイド #マリッジストーリー #ノアバームバック #ネットフリックス
映画『マリッジ・ストーリー』は、ネットフリックス手掛けたノア・バームバック監督作品。先月の『アイリッシュマン』に次いでの劇場公開です。ただし、ほとんど宣伝はありませんし、ネットでもそうそう露出があるわけではないので、ごく小規模な公開です。でも、いろんな映画賞にノミネートされたり賞を獲ったりしているようですので、観逃すわけにはいきません。てなわけで、アップリンク吉祥寺で鑑賞しました。
アダム・ドライヴァーとスカーレット・ヨハンソン(『キネ旬』流で言えば「ジョハンソン」)が夫婦役で主演です。カイロ・レンとブラック・ウィドウの夫婦ですよ! なんかすごいっす。地球規模の物語になりそうです。なりませんけど。
とにかく、リアルな展開に疲れてしまうような離婚物語です。夫婦の対決に、ニューヨークとLAの対立という要素も掛け合わされて、NY派の大江戸としては、(同性という要素に加えて)ますますもって夫を応援したくなってしまうのであります。あ、それって『アニー・ホール』的でもありますよね。 それにしても、弁護士を入れてのハード・ニゴシエーションを見てると、本当に嫌になってしまいます。この映画、離婚への抑止力効果もあるのでは…?
主役二人の好演に加えて、弁護士役のローラ・ダーンとレイ・リオッタもいい芝居しております。そして子供役の男の子もね。
愛の崩壊の凄まじさを描く映画では、ライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムズの『ブルーバレンタイン』がありましたが、あれよりもコメディー的な空気をまとわせております。それでもやっぱり、苦い後味が残りますねえ。なにしろクライマックスが絶叫罵倒合戦ですから。あー、やだやだ。
いやなので、大江戸のベストテンには入らないと思います。でも今日び、こういうドラマって数が少ないので、時代の証言として残っていく作品なのかも知れませんね。
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コメント
<クライマックスが...ですから。あー、やだやだ。
それ、よ〜くわかります!
私も見始めはそんな気分満載で、とりあえず観とかなくちゃモード...
だったのですが、あまりに2人の演技が素晴らしいのと、繰り返し
見ればみるほど一回では理解できなかったニュアンスがわかったり
して、考えが変わりました。
今までの映画体験じゃできなかったことを経験しているのでは?!と...
投稿: onscreen | 2019年12月29日 (日) 10時23分
onscreenさん、何度もご覧になったのですね。
うーん、小生は2度目を見るのがしんどいっす。別に離婚経験者とかじゃありませんが…。
投稿: 大江戸時夫 | 2019年12月30日 (月) 22時04分