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2019年12月 5日 (木)

「マイ・フーリッシュ・ハート」:陰鬱で楽しくない   #マイフーリッシュハート #チェットベイカー 

001_20191205222501 映画『マイ・フーリッシュ・ハート』はのタイトルとなっている名曲は、小生なんぞは「ビル・エヴァンスの」って思ってしまうのですが、そもそもは映画(邦題=『愚かなりわが心』1949)の主題歌で、多くのアーティストがカヴァーしているんですね。

というわけで、チェット・ベイカー最期の日々をフィクショナルに描いた劇映画なのですが、最期を迎えたのがオランダだってこともあり、アメリカ映画じゃなくてオランダ映画なんです。知らずに観たので、ちょっとびっくり。

 

 で、とにかく暗いです。映像も暗いけど、そうじゃなくて映画の雰囲気が陰鬱で嫌になってしまうのです。そしてこのチェット・ベイカー役の俳優(スティーブ・ウォール=アイルランドのロック・ミュージシャンだそうですが)が、なんだか嫌~な感じに汚くて醜くて(まあ、ハッキリ言って臭そうで)、ダウナーな個性で、観ていてしんどいです。まあ写真で確認したら、晩年のチェットって確かにあんな感じなのですが、それはそれで辛いですね。トランペットから出る音は、あんなに美しいのに…。

 

 オランダを舞台に、オランダ人俳優を出すためか、チェットの死の謎をさぐる刑事なんかを出すんですけど、これがまた暗いパートだし、映画的にヘタだし、全然面白くないし、まあひどいもんでした。それにしても、ジャズの巨人たちって、本当にみんな麻薬で滅んで行ったんですね。驚くほど誰も彼も。

本来DVDスルーのレベルって気がしますが、ちゃんと劇場公開されたっていうのは、やっぱりチェットの力(人気)なんでしょうねえ。87分と短いのが、せめてもの救いでした。

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