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2019年12月 7日 (土)

「ドクター・スリープ」:キューブリック版「シャイニング」の偉大さ   #ドクタースリープ #シャイニング #キューブリック

003_20191207231801 映画『ドクター・スリープ』は、スタンリー・キューブリックの『シャイニング』(1980)の約40年ぶりの続編的先品。原作者のスティーヴン・キングはあの傑作をケチョンケチョンにけなしておりますが、この作品(もちろんキング原作)を観ると、その理由がよくわかります。魔の者たちを出して、事の因果をしっかり辻褄合わせていくのが、キング流。そういう下世話なことはしないのが、キューブリック流です。『シャイニング』に関しては、よく「モダン・ホラー」という表現が使われておりますが、まさにそういうところが「ゴリゴリの泥臭いホラー主義者」たるキングのお気に召さなかったのでしょう。

 

 とは言え、この作品、ビジュアルから音楽からキャラクターに至るまで、『シャイニング』っぽい意匠がたくさん現れます。でも、それって昨年の『レディ・プレイヤー1』で既にスピルバーグがやっちゃったからなあ。あの映画の出現は、こちらの映画の製作陣にしてみれば青天の霹靂だったことでしょうが…。

こうして観ると、キューブリックの「絵造り」が、そのデザイン感覚が、どれだけ優れていたかが改めてよーくわかります。実際、『シャイニング』のフッテージも数カット使用されております。

 

 時代を反映して、アフリカ系の女の子(カイリー・カラン)が最重要の超能力(シャイニング)の持ち主として登場します。彼女とユアン・マクレガー(大人になったダニー少年)の交流や共闘が本作の見どころです。この女の子、将来女優として大成しそうな予感が…。

ラスト30分ほどは、あのオーバールック・ホテルでの「決戦」。迷路も含めて、キューブリック版『シャイニング』のビジュアルに完全に揃えてます。でもねえ、最終的には「やっぱり『シャイニング』を観返したい」って思いが強くなっただけの映画でした(いや、DVD持ってるから、いつでも観返せるんですけど…)。

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