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2019年12月30日 (月)

「男はつらいよ お帰り 寅さん」:半世紀掛けの実験映画   #男はつらいよ #お帰り寅さん #男はつらいよお帰り寅さん

007 映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』は、シリーズ第50作。最終となった第48作から23年。49作目に当る特別編があったため、本作が50本目という勘定。第1作が1969年だから、50周年の節目に第50作。いずれにしても壮大な話です。

リチャード・リンクレーターが『6才のボクが、大人になるまで。』で一人の男の子の成長を12年かけて撮りましたが、この作品ではさくらたち何人かの登場人物を50年かけて撮ってるわけですから、そして第48作での姿からみんな23年トシ取ってるわけですから、すっごい「実験映画」です。

 

005_20191230230001 23年がたって、年を重ね、環境も変わった満男や元くるまやの人々の日常の中に、膨大なフッテージの中から選ばれたあの場面、この場面が回想として挿入されます。ほかならぬ山田洋次がやっていることなので、きちんと納まっています。 

そして主役は吉岡秀隆の満男。冒頭が彼の夢から始まるってところもシリーズを踏襲していて嬉しいし、その後にバーンとタイトルが画面いっぱいに出るところは、さすがに「うわー!」と盛り上がっちゃいます。でも主題歌を歌う桑田佳祐の姿を画面に出す必要はなかったんじゃないかなー。ひどく違和感を感じました。

 

009_20191230230801 まあ映画の出来としては「まずまず」。そんなに傑作ではありませんが、この作品に関しては「作られたこと」自体に大きな価値があります(いずれにしても『家族はつらいよ』の何倍も素敵です)。渥美清の寅さんが、年末から正月の映画館のスクリーンに映し出されるだけでいいんです。 そして、「時の流れ」「時間」と人生というものが、大きくテーマとして浮かび上がっておりました。10代の満男と泉(後藤久美子)と、今の二人との対比。そして時間のほろ苦さとほの甘さ。そこは映画として、良かったですよ。

(以降ネタバレあり) で、ラストはモロに『ニュー・シネマ・パラダイス』でありました。満男の泣き方が、まんまジャック・ペランでした(知人によるとゴクミは、まんまアウンサン・スーチーだそうですが)。

 

 

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