「パラサイト 半地下の家族」:そこまで絶賛するほどですか? #パラサイト #半地下の家族 #ポンジュノ
映画『パラサイト 半地下の家族』は、カンヌ映画祭パルムドールとかゴールデングローブ外国映画賞とかに輝いて、各方面から絶賛を受けてます。だから大江戸のハードルも上がりまくっちゃってましたが、うーん、そこまでいいかなぁ?
確かに面白くて、いい出来です。でも「想像を絶する展開」とか「絶対予測不能」とか言うから、小生としてはもっととんでもない事が起きるのかと、あれこれ想像を巡らしていたのです。その割には、普通でしたね。いや、もっと極端なあれこれを想像しちゃっていたのですよ。実はあの人たちが◯◯◯だったとか、この家の地下が××だったとか、地下から△△が出て来るとか…。
貧富の格差の問題を、このようなエンタテインメントの中に描き出すポン・ジュノ。そこが『ジョーカー』などとも共通する今日性であり、高く評価されている理由なのでしょう。演出的にも「うまいなあ」と感じることがしばしばありました。手腕が円熟の境に達しております。
二つの家-高台の豪邸と不衛生な半地下-の造形は見事です。この思い切った(でもリアルな)プロダクションデザインと高低の位置関係、そして目に見えない「匂い」が、この映画のキモです。
しかし、あまりにも色々な要素を詰め込んだこともあり、何か圧倒的に突き抜けた場面がないのです。これなら、同じポン・ジュノ作品の『グエムル 漢江の怪物』の方が、寓意の効き方としても、視覚的な衝撃としても、映画の力としても上だと思うのです。
クライマックスに関しても、「え?これだけ??」でしたし、ラストも「はあ、こんなもんですか。」でした。もっとスゴイ韓国映画は、これまでにも色々あったと思うんですけどねえ…。
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