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2020年2月29日 (土)

せたがや梅まつりも…   #せたがや梅まつり #羽根木公園 #梅ヶ丘 #イベント中止

_20200229_223025_convert_20200229223702 赤い梅も、 白い梅も、 咲いておりました。

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世田谷区の羽根木公園で恒例の「せたがや梅まつり」。小田急線梅ヶ丘駅からすぐの場所ですが、大江戸は天気の良さに誘われて、ランニングがてら行ってまいりました。

 

Dsc_4247_convert_20200229224042 なんせ梅ヶ丘っていうぐらいですから、小高い丘が梅だらけ。 いつもはもっと早い時期(2月上旬)に来たりしますけど、今年はすっかり忘れてたというか、忙しかったというか、来ていませんでした。

 

Dsc_4245_convert_20200229223943 ところが、いくら最終盤だとはいえ(催しは3月1日まで)やけに人がいないし、様子が変です。

_20200229_223106_convert_20200229223813 で、貼り紙はっけーん! なんと、「2月29日(土)、3月1日(日)における植木・園芸市を除く全ての催し物を中止いたします。」ですと。

_20200229_223209_convert_20200229223904 いつもは賑わっている飲食販売も、さまざまなイベントや歌舞・演芸等も全て中止。ま、梅の木だけはそこにあるという…。

写真も、がらーんとしてますよね。新型コロナウイルスへの対応策で、イベントや人が集まることはすべて中止になっていく中、ここもまた・・・。屋外なんだけど、人はけっこう集まりますからね。本当にこれまで経験したことのない事態が、現在進行形です。

 

Dsc_4248_convert_20200229224127 でも梅は咲いておりました。「梅の木は残った」って感じです。時期的にけっこうスカスカになってる木もありましたが、満開の木だってありました。そして大江戸にとって「梅は枝ぶり」。独特のガクガク折れ曲がる枝の、自由な美を堪能したのでありました。

 

 

 

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2020年2月28日 (金)

イチゴの誘惑 その2   #イチゴの誘惑 #イチゴのお菓子 #ガルボつぶ練り苺 #ブラックサンダー #いちごバター

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先日に引き続き、コンビニやスーパーのイチゴ商品を取り上げます。「その2」ですが、これで終わりでしょう。既に店頭には「さくら」の商品が並び始めておりますからね。

・「イチゴの誘惑」(その1)はこちら↓

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-2093d0.html

まずは明治の「ガルボ つぶ練り苺」。ガルボのあの密度感と、表面の光沢感はそのままに、つぶつぶ入りのピンクです。で、中身はサクサクbutしっとり加工のチョコレート。まあ、間違いのない味です。

 

Dsc_4235_convert_20200228233656 次はユーラク「ブラックサンダー プリティスタイル ガトーショコラ ベリー仕立て」(長っ!)です。普通のブラックサンダーと違って「プリティスタイル」なのでキューブ状。「ベリー」と記しながら、実はストロベリーのみを使用してます(乾燥いちごフレーク)。お味はそこそこ。ま、ここんちのはコスパの良さというか、安さの魅力でしょうね。

 

_20200223_121252_convert_20200228233932 そして最後がこちら。お菓子じゃないけど、スーパー紀伊国屋のオリジナル商品「いちごバター」。ジャムじゃないんですよ、いちごのバター。どういう製法かしらないけど、国産バターと信州いちごのカップリングです。色は瓶から見えるように、ピンクというよりは肌色みたいな感じ。で、ジャムみたいにジェル状です。パンに塗ると、おいしいですよ。バター感はないけど、しょっぱくもないけど、一風変わったいちごジャムという印象。悪くないです。

 

Strawberry Sweets Forever !

(「イチゴの誘惑」という表題にピンと来た人は、竹内まりやのファンです!)

 

 

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2020年2月27日 (木)

新型コロナウイルスの日々   #新型コロナウイルス #のん 

ここ数日の加速度にはスゴイものがあります。新型コロナウイルス対応が、日一日と過剰なほど厳重になっていき、中止イベントも山のように次々と。しかも今夜の安倍首相の発表では、週明け3月2日から全国の小中高校を休みにするということで、いよいよ国民生活への影響が甚大になってきました。しかも朝と晩で状況が一変する日々。緊急対応に大わらわな人々の苦悩や激務が察せられて、小生自身の(仕事上の)対応すったもんだと合わせて、かなり憂鬱になりますね。対応に追われて、やらねばならない業務が手つかずで遅れてしまうのが重荷であり、けっこううんざりです。でも「3.11の時に較べれば、なんぼかまし」と思うべきでしょうね。

安倍さんも後手後手の対応を非難する声が高まって来たからか、「これはまずい」とばかり今度は思い切った手を打ってきましたね。ただ個人的には、思い切り過ぎな印象を受けております。世の中に今のような疑心暗鬼の流れができてしまうと、(安倍さんに限らずですが)徹底的な対策を講じていないと「やるべき仕事をやっていない」とみなされてしまう傾向というか世間の視線がありますからね。冷静に理論的な判断を行えばここまですべきではないとわかっていても、そこまで(過剰なほどに)やると「あ、しっかり対応している」とか「よくそこまで気がついた」とか称賛される傾向があると思うのです(外部からも内部からも)。特に日本人の国民性として、そういう時にはやたらと頑張っちゃうんですよねー(そういう時には「頑張らないゆるさも大切だよなー。」と思ったりもします)。 でも企業などの場合、そこはうまく対応しないと炎上しかねないですからね、今日び。

もともと新型コロナウイルスは、毎年のインフルエンザよりも怖くない(重篤になる割合も、致死率も低い)し、罹患人数や死者の数も全然少ないとわかっていても、こう毎日報道されていると、もの凄く恐ろしい病のような気分にだんだんなっていきますもん。メディアがそういう空気を醸成している側面があるってことも、否定できないと思います。それを海外の人が見ると当然、「おー、日本はそこまでひどい状況なのか。」と思ってしまいますもんね(例えば全国での休校とか)。

いろんなイベントの中で、「のん」さんのフェス(29日開催のはずでした)が中止になったことが印象的。一昨年秋に台風で日比谷野音のライブが中止になった記憶も新しいだけに、「ついてないよね」と同情を禁じ得ません(今回、小生はもともと行かないつもりでしたが)。彼女の主演映画『星屑の町』の公開(3/6)も心配ですし…。でも、その他多くのアーティストのライブや演劇公演やスポーツが、中止や延期になっています。未曽有の状況です。

東京オリンピックの中止/延期もけっこう現実味を帯びてまいりました。逆に言えば、それだけは何としても防ごうということで、政府もこれだけ必死の食い止めを図っているのかも知れませんけれど…。 いずれにせよ、ひと月前にはここまでの事態は想像できませんでした。ひと月後にはどうなっているのでしょう? みんなが笑顔を取り戻していられるといいですね!

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2020年2月26日 (水)

「グッドバイ ~嘘からはじまる人生喜劇~」:小池栄子のための映画   #グッドバイ #嘘からはじまる人生喜劇 #小池栄子

001_20200226225501 映画『グッドバイ ~嘘からはじまる人生喜劇~』は、ケラリーノ・サンドロヴィッチによる舞台(もちろん原作は太宰治=未完)の映画化。この舞台、観ています。夏帆目当てで行きました。あの舞台では、小池栄子は同じ役でしたが、男の役は仲村トオル。本作の大泉洋とはかなり違う個性でした。あ、ちなみに夏帆の役(若い挿絵画家)は本作では橋本愛が演じてます。また、この映画版の脚本は奥寺佐渡子なので、これまたケラさんとは違う個性です。

で映画の方は、まあ特段悪くはないけれど、どうってことない出来でありました。期待すると肩すかしをくらうぐらいの、古典的な普通のコメディ。そして、とにかく「小池栄子を見る映画」になっております。

 

002_20200226230701 小池さんは、闇市のかつぎ屋としてワイルドに登場。その後も、上流婦人に見せかけながらも、そのワイルドなお里が見え隠れするという役柄。映画でも、舞台と同じような大げさな発声と芝居で演じております。大泉が抑制気味に地味目な演技をしている一方で、小池さんはかなり暴れています。

あとの女優陣(水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江)はそれほど冴えず、普通に「助演」というポジション。男優の方では、松重豊の腹芸と濱田岳の豹変ギャップ芸が面白かったです。

 

008_20200226231901 まあ、ただ作品全体が随分と昭和レトロなもったり感に覆われていて、テンポは良くないし、演出は垢抜けないし、・・・舞台ほどには成功しなかったみたいですね。

成島出監督が肺がんで入院後、元気に復活して撮った作品だそうですが、うーん、どうなんでしょうねー。むしろケラリーノ・サンドロヴィッチ監督版を観てみたい気がしてしまいました。

 

 

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2020年2月25日 (火)

「屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ」:汚穢と腐臭の胸糞映画   #屋根裏の殺人鬼 #フリッツホンカ #胸糞映画

001_20200225231001 映画『屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ』は、映画祭で多くの賞を獲っているファティ・アキン監督(つまり一流の監督です)による作品とは思えぬほど、エグイ殺人鬼映画です。ナマなゴア描写はほとんどないのですが、それでも異様に残忍で死ぬほど屍臭、腐臭に溢れた映画なのです。ドイツで1970年代にあった事件の映画化なのだそうです。

もう開始早々から嫌な気分になること間違いなし。そしてそれが最後まで続くという、なんで金を払ってこんな目に遭うんだ?!的な作品。観終わるとぐったり疲れますし、画面からはずっと腐敗とタバコと酒の匂いが強烈に漂っておりました。

 

002_20200225231901 何と言ってもかんと言っても、この主人公がインパクト最強! 異様な目とゴツゴツ曲がった鼻と異常なほどの猫背で、まさに異常者そのものって感じなのですが、・・・驚きました! この俳優ヨナス・ダスラーは1996年生まれで撮影時22歳!! しかも優男と言っていいほどのイケメンを特殊メイクでこの醜悪な顔に変えての怪演だったのです!!! いやー、そんなこと観てる間は露ほども思いませんでした。公式サイトで役者の元の顔を確認して、ぶっとびました。いやー、ドイツ映画おそるべし。

 

007_20200225233001 いろんな意味で「汚い」し、“disgusting”。まあ、良い子の皆さんにはあまりお勧めできない映画ですけれど、これもまた映画。人間の闇の深さ、業の深さに思いを馳せ、世の中にはいろんな人がいるんだねえとため息の一つもついてください。 いずれにしても、胸糞映画史上に残る強烈な一作に違いありません。『悪魔のいけにえ』級の衝撃です。

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2020年2月24日 (月)

「名もなき生涯」:美しく、哲学的で、偉大   #名もなき生涯 #テレンスマリック

002_20200224215001 映画『名もなき生涯』は、テレンス・マリックの新作。大江戸は以前はテレンス・マリックにピンと来なくて、相性悪いかもと思っていたのですが、近年は映画を観る目が成長したのか人間が成長したのか、『トウ・ザ・ワンダー』『聖杯たちの騎士』『ボヤージュ・オブ・タイム』と、むしろ大好きな映像作家になっております。本作も唯一無二のマリック・ワールド全開です。

常にゆるりと動き続けるカメラ。雄大な風景の中に描かれる人間の日々の営み。風の音、大気の音、鳥のさえずりや虫の声。断続的なモノローグ。とにかくマリック印のオンパレードです。ああ、美しい、美しい。そして哲学的です。第二次大戦時の実話がベースになっていても、そこには巨視的に人間の生を考察するマリックの視座があるのです。

 

001_20200224222901農業に従事する主人公一家と村人たちの仕事描写、生活描写が、とにかく優れています。一方で、物語はその生活の中にさりげなく挟み込まれていくので、注意深く見て想像で補足していかないと、何がどうなっているかを見失ってしまいそうです。ま、シンプルな物語だから特に心配はないのですが、親切な映画ではないことも確かです。でもまあ、それもマリック。偉大な映画に違いはありません。

村八分ってのは、日本だけのことじゃなかったんですね。そして、ここで描かれている同調圧力の怖さは、現代にも通じるものです。 肉体への暴力とか拷問みたいな描写は大したことありません。日本の戦時下だったら、もっとひどい目に遭ったんでしょうねえ。

 

008_20200224224401 そういった意味でいうと、アメリカ(&ドイツ)版『この世界の片隅に』なのかも…。普通の人々の日常生活を通して、静かに戦争への怒りを滲ませる作品(ただ、本作はそれよりも大きなものを描いていますけど)。

広告には、「まさに大スクリーンで見るべき映画だ。」というVariety誌の評が使われていて、大江戸もその通りだと思います。でも、都内の公開館はTOHOシネマズ シャンテと新宿シネマカリテと池袋シネマ・ロサの3館のみ。どこも「小」スクリーンなんですよねー(中では比較的大きそうなシャンテに行きましたけど)。ま、この作品を観たがる人の数からすると、無理は言えないですね。でも本来はIMAXとかで観るべき映画だよなーと思うのであります。

 

 

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2020年2月23日 (日)

「男と女 人生最良の日々」:半世紀をかけた実験映画   #男と女 #男と女人生最良の日々 #クロードルルーシュ 

001_20200223231301 映画『男と女 人生最良の日々』は、1966年の『男と女』から53年という歳月を超えた続編。そしてクロード・ルルーシュ監督、フランシス・レイ音楽、アヌーク・エーメ&ジャン=ルイ・トランティニャン主演と、同じ座組で作ったってことにおいて、ほとんど『男はつらいよ お帰り 寅さん』の世界です(あの作品では、音楽の山本直純は既に他界しておりましたが)。同じ役者の半世紀以上後の姿ということでいえば、子供たち二人も同じ役者(『男と女』の時にはまだ子供)なのだそうです。なんだか壮大な実験映画ですよね。53年をかけて一つの物語を紡いでいる--それって、ニアイコール人生みたいなもんです。

 

004_20200223231801 ルルーシュは自由に遊んでます。『男と女』の映像をかなりの分量挟み込み、現在の二人と対比させることによって、歳月の重さや記憶というかけがえのないものを観る者に感じさせてくれます。 ま、でもすっとぼけた夢オチがあったり、笑いを数々仕込んだり、かなり「軽み」のある明るい老人映画に仕上がってます。

終盤の、夜明けのパリの街を赤信号無視でぶっとばす猛スピードの主観映像(これが結構長い)に驚愕。道路交通法違反の証拠映像じゃん。今ならコンプライアンス上アウトなんでしょうねえ。

その後のエンドタイトルバックの映像も、空の色が美しくて、夕日が美しくて、本当に素敵でした。

 

002_20200223232801 ところで『男と女』って、1978年にルルーシュがアメリカで撮った『続・男と女』(ジェームズ・カーン、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド主演)があり、これはなんと西部劇仕立て!(大江戸は未見です) そして1986年にはアヌーク・エーメ&ジャン=ルイ・トランティニャン主演でルルーシュが撮った『男と女Ⅱ』(原題は「男と女 20年後」)があり、これは今回の公開に当っても、なぜか秘されてというか無かったことになっちゃってるみたいです。世評も高くありませんでしたが、この作品けっこう好きなんですよねー(確かその年のベストテンにも入れたような気が…)。大江戸は1987年の日本公開時に渋谷シネマライズ(1986年開館)で観ております。

クロード・ルルーシュって、結局『男と女』で生涯を貫いた人ですねえ。なんか『宇宙戦艦ヤマト』で人生乗り切っちゃった西崎義展みたいです。

 

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2020年2月22日 (土)

「1917 命をかけた伝令」:百年以上前の戦争を体感   #1917 #1917命をかけた伝令 #ワンカット長回し

002_20200222230101 映画『1917 命をかけた伝令』は、題名の通り1917年の戦争=第一次世界大戦下のイギリス軍を描いたサム・メンデス監督作品。ということは、先月公開されたピーター・ジャクソンのドキュメンタリー『彼らは生きていた』(1914年が舞台)と同じ戦争なのですね。

(『彼らは生きていた』の感想はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-4191fb.html

この両作を2本立てで観たら、ピッタシでしょうねえ。その企画、おすすめします。

004_20200222232501 本作は「全編ワンカット(に見える)映像」が話題ですが、まあ、その手の映画なら近年は(デジタルカメラになったこともあり)毎年1本ぐらいは作られています--『ヴィクトリア』とか『バードマン』とか『ウトヤ島、7月22日』とか。日本でも『アイスと雨音』とか『カメラを止めるな!』の前半とか。それらの作品の中にも、本当にワンカットの長回しをしてるものもあれば、映像処理によってそのように見せかけているものもあります。本作は後者。しかしながら、これまでこの規模の大作娯楽映画がそんな冒険をしたことはなかったのです。そういった意味で、えらく冒険しちゃった大変貴重な作品なのです。観る者を主人公と同化させて、この映画の世界を体験してもらおうという意図によるワンカット長回しなのでしょう。

でも、カット割ってもいいんじゃね?と思わないでもなかったし、圧倒的に感動したわけではないんです。それでも『パラサイト』よりはオスカーにふさわしい作品だと思います。

 

001_20200222233501 名手ロジャー・ディーキンスが撮影監督で、これだけ質の高い映像でこれだけのアクロバットをやっちゃってるのが、凄いところ。こちらはオスカー最優秀撮影賞も当然のこととうなずけます。 どうやって撮ったんだろう?と思う箇所がいくつもあり、濁流流れ~滝の俯瞰とかもスゴイのですが、圧巻だったのが飛行機の墜落場面。あれってCG? 本物?? 本当にどうやって撮ったのか…謎です。クライマックスの戦場疾走シーンなども含め、どの場面にどんな感じで映像処理を行ったのかを知りたくなりますよね。

音楽は感動的に高鳴るし、ラストなどは静かに感動を呼ぶし、一方で戦場の地獄絵図(死体や人体損壊)もしっかり描写してるし、観ていて思わず頭を下げて(弾丸をよけて)しまうし、・・・映画史に残る戦争映画には違いありません。

九死に一生を得た主人公が、死体をかき分け川から這い上がり、地面に手をつけて嗚咽する場面は、白眉でしたね。あんなひどい目に遭えば泣くよ、誰だって。戦争、しちゃいけないと思いますよ。若い人たちにもそう思ってほしいものです。

 

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2020年2月21日 (金)

湘南、開幕戦とVARとPK失敗   #湘南ベルマーレ #ベルマーレ #湘南対浦和 #VAR #タリク  #ベルマーレクイーン

_20200221_195427 今日から2020J1リーグが開幕。フライデーナイトJの湘南vs.浦和@BMWスタジアムが、唯一の開幕カードです。昨シーズンのこのカードと言えば思い出すのが、あの大誤審からの大逆転劇。それが、今季から導入されるVAR(ヴィデオ・アシスタント・レフェリー)の最初の試合になったという因縁も、興味深いところです。

_20200221_200101 この時期にしては暖かめの気候なのが何より。けっこうギリギリで駆け込みましたが、BMWスタジアムが今期からほとんど指定席になってしまったので、席の確保はできており心配ありませんでした。席に着くか着かないかのタイミングで季節はずれの花火が上がり、いよいよ開幕です! 

 

_20200221_200145 ベルマーレのユニフォームは昨年の延長線上でありますが、レッズのアウェイユニは黒字に赤でなかなかカッコ良く、周囲のベルサポからも「あのユニフォームはカッコイイ」という声が何度も聞こえました。

そうそう、今日のスタジアムは新型コロナ対策で、入口でアルコール・シュッシュをやってからの入場でしたし、客席には大江戸を含め、マスクの人が多かったです。

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で、前半7分に仙台から出戻った石原直樹のヘディングシュートで湘南が先制! 2020シーズンのJ初ゴールが直樹ということになりました。

 

今日は「ダブル(出戻り)ナオキ」(石原直樹、山田直輝)が点を取りました。この二人と岡本の3人がレッズにいた選手たちですね(ベンチ入りしたものの出場のなかった梅崎もそう)。そして「ダブル石原」(直樹、広教)が実に見事。うまいし、走るし。特に福岡に1年レンタル移籍していた石原広教の成長が著しく、見事なトラップとドリブルで敵を圧倒しておりました。

_20200221_211528  それ以外にも若手&移籍加入組がそれぞれに活躍して、チームがかなり躍動しておりました。福田も大岩も、更には鈴木冬一も良いパフォーマンスを見せてくれました。元ノルウェー代表のタリク(今シーズン唯一の外国人選手)も、かなり走ってこのチームにフィットしておりました。

そしてこの試合の話題といえば、今季から導入されたVARのJリーグ戦初使用マッチだということ。前半も主審がイヤホンに手をやるシーンはあったものの、見せ場は後半にやって来ました。レッズの鈴木大輔がペナリティエリア内タッチライン際でなぜかボールを手で処理したプレイ。赤い服の主審がメインスタンド前のモニターをじっくり見て(けっこう時間かけましたね)、で、その時にスタジアムの大型ビジョンにも同じ映像が流れるんですね。明らかに鈴木がハンドしてるのがわかる映像でした。_20200221_211002

_20200221_214255_convert_20200222001831 これにはベルサポ大喜び。PKが与えられまして、蹴るのはタリク。しかーし、・・・失敗しちゃいました。クロスバーに当たって外へ。おーい、タリクーーー!!! なんなんだ、それはー!

決まっていれば3-2とリードの局面だったのに、・・・まったくもう。頼みますよー!」

 

で、その後85分にレッズの関根に決められて、結局2-3の逆転負け。昨シーズン1勝1分け、一昨年シーズン2勝と、ここのところ負けてなかった(カモにしていた)レッズに、久々の敗戦。

_20200221_221118 うーん、良いサッカー、面白いサッカーができていただけに、内容やポゼッションではレッズを断然上回っていただけに、惜し過ぎる敗戦でした。せめて勝ち点1が欲しい試合でした。十分それに価する内容でした。残念です。

でも、走るだけじゃなくて「うまい選手」が多くなったし、戦力にならない外国人を3-4人かかえるのはやめて、その分質の高い選手(タリク)を獲ったし。やってるサッカーは面白いし。どのシーズンもそうかもしれませんが、でもやっぱり今シーズンは期待できそうで楽しみです。

_20200221_220947 今年のベルマーレクイーン3人が、ハーフタイムのイベントで場内を回って挨拶しておりました。どうか今年はできるだけ多くの「勝利のダンス」を踊れますように!

 

 

 

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2020年2月19日 (水)

イチゴの誘惑   #苺 #イチゴ #いちご #ストロベリーラッシュ #イチゴのお菓子

_20200130_120257_20200219225601 2-3年ほど前までは、年末からお正月にかけてのコンビニやスーパーの棚には、イチゴのお菓子が並んでいたものです。それが最近は1月中旬以降に移行してきました(ことばあそび)。まあ、もともとイチゴの旬は4月下旬~5月前半なのに、ハウス栽培のものが正月ごろに店頭をにぎわせておりました影響なのでしょうが、なぜ後ろ倒しになったのかは知りません。

_20200130_120311_20200219225801 で、いちごのお菓子の特集です。 まずはブルボンの『ストロベリーラッシュ』。こういうざっくりした薄いチョコレートに、フルーツやナッツがぎっしり詰まった 高級チョコって、デパートなんかでよく見かけましたが、 ブルボンですから廉価版でやってくれてます。甘ずっぱいイチゴ感炸裂で、とってもリーズナブルです。

 

 

_20200219_193055_convert_20200219224900 続きましては、明治の『ホルン ストロベリー』。ココア・ラングドシャにいちごクリームが挟まっており、両端はチョコレートでふさいである感じ。うーん、まあ実に普通ですね。イチゴもココアもそんなに生きてませんし、お互いを高め合っているわけでもありません。ごく普通なんです。

 

_20200131_174758_20200219230701 お次はこちら。おなじみチロルチョコです。①『いちごみるく』と②『プレミアムストロベリー』と③『プレミアム ルビーチョコレート』。

_20200131_174942_20200219231501 ①はホワイトチョコの台座に、上部はストロベリー、なかにはいちごゼリー。 ②はつぶつぶ入りイチゴチョコの中に、いちごクリームといちごゼリー。3つの苺のハーモニーってところです。 そして③は、近頃ブームのルビーチョコレートを使ってまして、香水のようにかぐわしいラズベリーの香り。原材料に、ドライストロベリーやラズベリーパウダーと書いてあります。とにかく香りますよ。

_20200130_120120_20200219231701 そして次には、カンロの『フルーツリッチのど飴ゴールド 濃いいちご』です。写真で見てもわかるように、透明感のあるきれいな赤の飴ちゃんです。とちおとめ果汁入りってことで、おいしいです。なかなか結構でした。

 

_20190421_2129541024x515 最後に控えるのは、『南国しろくま 贅沢リッチ 苺』。いちごの果肉がボロボロというかゴロゴロというか入ってます。ミルクとのハーモニーで、まずいわけがありません。さすがは九州銘菓「白くま」アイスです。

でも、季節はもう次に移ろうとしているのでございました。もう少したてば、大江戸の好きな桜風味の季節がやって来るのであります。

※文中の「いちご」と「イチゴ」と「苺」の使い分けに、法則性はありません。気分です♪

 

 

 

 

 

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2020年2月18日 (火)

「犬鳴村」:こわくなんかないんだよー   #犬鳴村 #清水崇 #東映マークに血 

001_20200218223801 映画『犬鳴村』は、近年決め手を欠いた清水崇監督が日本の土着ホラー(都市じゃないのに「都市伝説」)に挑んだ勝負作。けっこうヒットしているようなので、勝ちを得たってことなのでしょうね。確かに「怖いもの見たさ」感をくすぐる題材ですもんね。

でも、ちっとも怖くありませんでした。まあ、世の中にはこれでも「こわい」って人もいるには違いないでしょうけれど。大江戸ぐらいすれた映画ファンにとっては、この程度でビビるわけにはまいりません。てか、相変わらず演出ヘタだし。

 

005_20200218225001 福岡県に実在する心霊スポットを舞台にした話だそうですが、うーん、雰囲気だけは不穏で不気味なんですが、でもそれだけ。途中の進展も大したことないし、クライマックスもあったんだかなかったんだか、あんな解決でいいんだか・・・ってことで、どうにも物足りなかったのであります。

三吉彩花も決して弱そうには見えないので、ハラハラすることもなく、化け物がいっぱい出て来るわけでもないし、残虐描写も抑えられていて、まあ「伝奇ホラー」って趣きでしたね。

 

004_20200218230101 ミステリー要素もあるのですが、そちらは大したことないし、モンスターものの要素もないわけじゃないけれど、でもほとんどないし。予告編の段階で「怖そうだけど、これは押さえておいた方がよさそうだな」と思った恐いもの見たさも、どんどんしぼんでいきました。サービス精神は、さほどないのです。怖くなくても面白ければいいんですけど、ちっともそうではなかったし。

てなわけで、怖そうな呼び込みに誘われて入ってみたら、まったく怖くなどなかったお化け屋敷…ってな映画でした。 ただ、高島礼子(55歳)がめっちゃ老けていて、それが一番こわかったかもです。

ただ、予告でも本編でも東映の三角マークに、血がビシャッとかぶるっていう「遊び」を見せてくれて、それはなかなかでありました。

 

 

 

 

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2020年2月17日 (月)

青梅マラソン2020:完走で十分   #青梅マラソン #完走メダル #東京マラソン中止

_20200216_224553-2_20200217180301 きのうは青梅マラソン。例によって30㎞を走った大江戸ですが、その日の予報は雨。寒くて雨。風邪引くわけにはいかないし、こりゃあ「勇気ある撤退」=出走取りやめ or 途中リタイアもアリかなと思っていましたが、…レース開始前には雨が上がり、レース中にもちょこっとパラパラ来た程度でした。よっぽど心掛けが良かったんでしょう。

_20200216_184529_20200217180601 30㎞の前に行われる10㎞レースのゴール付近はこんな感じでした。

完走メダルも、収穫が済んだ稲穂のようにぎっしりと実っておりました。_20200216_184502

 

で、大江戸の今回のテーマは「がんばらない」こと。今さら5分や10分タイムを短縮できても何になる?ってことで、「無理なく楽しく走る」を旨として臨みました。特に、いつもラスト1㎞で頑張りすぎて、その後に気持ち悪くなって戻してしまうことの繰り返しだったものですから(学習能力がない?)、今回は仲間との打ち上げで楽しく飲み食いするためにもと、キロ7分で無理せず走ればいいやってことにしたのです。

で、オッケーでした。このセーフティモードであっても、30㎞を走り抜くというのは小生にとっては大変なことなのですが、近年の走りの中で一番筋肉や関節への無理がなかったと見えて、膝だのハムストリングスだの関節だのが痛くて辛くなることはありませんでした。

ラストの無理走りも自重したので、気持ち悪くなることもありませんでした(とりあえず)。でも限界です。もうフルなんて絶対無理。そろそろ現役引退(レースはやめて、健康と体型維持のためのファンランのみに)しようかしらん。

そんなこんなで、仲間との打ち上げでは楽しく飲食してノープロブレムだったんですが、…帰りの電車で途中から気持ち悪くなって来て、結局最寄り駅を降りてから家までの途中で戻してしまいました(あらら)。やっぱり体にダメージは来ていたのですね(例年よりはましだだったとはいえ)。うーむ、やっぱり引退かキロ数を減らした方が良いようです。

_20200216_224738 ところで今日のスターターは澤穂希さん! ゲストは高橋尚子さん! そして谷川真理さんまで加わるという豪華メンバーでした。スマホは置いて来たので、写真はありませんが。

そして完走メダルは、こんなの。一応(そこそこは)ずっしりと来るし、なんか嬉しいもんですよね、メダルって。その後しまってあるだけで、何の役にも立ちはしませんが。

 

_20200216_2245361 帰りに東青梅の駅で東青梅の駅でこんな看板を見ました。うーん、23区内とかではあんまり目にしたことがないですね。青梅を見る目がちょっと変わってしまいそうです(『アウトレイジ』的方向はイメージ違うから、『ツイン・ピークス』的方向に)。

 

 

いやー、それにしても本日の「東京マラソン一般参加中止(エリートランナーのみ200名のレースとして開催)」のニュースには驚きましたね。非常事態です。東京オリンピックのために、「泣いて馬謖(ばしょく)を斬る」って感じだったのでしょうか。 激戦を勝ち抜いて当選した方々の権利は来年度どうなるのでしょうか?(優先的にエントリーされるのか?) 青梅なんかの大会事務局の方々は、先にやっちゃって良かったですね。発表後だったら、「やるも地獄 やめるも地獄」の日々に忙殺されたことでしょう。

(追記) 東京マラソン、返金しないと聞いてさらにびっくり! まあ規約には書いてあるそうですが、そうは言ってもねえ。16,200円払って、Tシャツとか送って来るぐらいでしょうから、…泣けます。更に言えば、チャリティーランで10万円以上払ってエントリーした方々は! ああ無情!!

 

 

 

 

 

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2020年2月15日 (土)

「ヲタクに恋は難しい」:全員変人   #ヲタクに恋は難しい #高畑充希 #福田雄一 #ミュージカル

001_20200215225001 映画『ヲタクに恋は難しい』は、福田雄一監督らしい「これを映画と呼んでいいの?」的な作品。バカバカしくも騒々しく、マンガ(BL系)や声優やゲームやコスプレなどのヲタク世界の言語に満ち満ちていて、観ているこっちも全てを理解できるわけもないのですが、「なんとなく」の理解で十分楽しめます。

その世界の人々に対するスタンスとしては、過度に寄り添ったり称揚したりするでもなく、もちろんさげすんだり笑いものにするでもなく、ニュートラルに捉えています。まあ、登場人物全員変な人みたいな映画。『アウトレイジ』のコピー「全員悪人」になぞらえば、「全員変人」ってところです。だから変な人がデフォルトな世界なのです。

 

004_20200215230401 そして、日本映画史上に記憶されるべきミュージカル映画への挑戦でもあります。鷺巣詩郎が音楽を担当し、高畑充希の歌唱力(『ごちそうさん』における「焼き氷」の歌の頃から見事でした)をばっちり生かしてます(一方、山崎賢人の歌はねえ…)。 でもねえ、ダメでした。『ラ・ラ・ランド』をけっこう意識したりしていますが、ミュージカルの撮り方の基本がわかっておりません。もっと全身サイズのフィックスでダンスをちゃんと見せて・・・でも、そうするとダンスの未熟さがバレちゃうんでしょうねえ。カットを割っても、ダンスに関しては何も見るところナシでしたもん。福田監督の興味はそこにはなかったんでしょうし。

 

006_20200215231201 そしてミュージカルとしてもそうでなくても問題なのは、映像が美しくないこと。なんか全編曇天みたいな薄暗くぼんやりとした絵で、楽しさも半減って感じですし、とにかくライティングが足りていないのです。夜の川べりのミュージカル場面とか、高畑充希が闇の中に溶け込んでいて、いったいどういうつもりかと思っちゃいます。こんなの映画の映像じゃないし、特に楽しいミュージカルの映像には程遠いじゃないですかー! 困ったもんです。

キャストでは、相変わらず福田作品の佐藤二朗はやり過ぎで鬱陶しいなーと思いました(誰か止めてやれ)。 高畑充希は、相変わらず達者な芝居で、変顔も振り切っていて見事。 そして、山崎賢人と賀来賢人の配役は、「W賢人」をやりたかっただけなんじゃね?と思いました。福田雄一ならやりかねないもん。

 

 

 

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2020年2月13日 (木)

サッポロ「ゴールドスター」がうまいけど…   #ゴールドスター #サッポロゴールドスター #新ジャンル

_20200213_225207_convert_20200213230429
サッポロから新発売になった「ゴールドスター」。サッポロ黒ラベルの麦芽とエビスビールのホップを掛け合わせたっていうんだから、究極の勝負作と呼ぶにふさわしいものです。「GOLD STAR」って名前からして、最高峰って感じで堂々としてますし、缶のデザインも、この通り。黒ラベルやエビスの伝統を引き継ぎ、王者の貫禄を見せております。

なのにこれ、いわゆる「新ジャンル」(第3のビール)なんですと!

えーーーっ!!! なんでー?? もったいない…。

「サッポロの技術と信念をつぎ込んだ」ってことなのに、何それ? なんでビールでやらなかったの??? CMでは黒づくめの窪田正孝がカッコイイ曲者ぶりを見せつけていて、極めてクールなのに、ズッコケちゃいますよねえ。新ジャンルの中での「金星(きんぼし)」を狙ったってことなんでしょうけど…。

確かに新ジャンルにしては、やけにうまいです。苦み、酸味、キレ、コクのバランスも良く、すっごくハンサムな味。さすがは勝負作です。でもねー、なんかムダづかいというか、ブランドを棄損する行為というか、大江戸的には感心できませんねえ。繰り返しますが、ほんと「ビール」でやって欲しかったです。

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2020年2月12日 (水)

伊藤銀次の新アルバム「RAINBOW CHASER」   #伊藤銀次 #RAINBOWCHASER 

_20200212_222052_convert_20200212222411 昨年の12月に出た伊藤銀次のニューアルバム『RAINBOW CHASER』を1月に入手して、けっこうヘビロテで聴いております。いやあ、何を隠そうけっこう好きなんですよ、銀次。で、調べたらなんと今69歳! 帯には「デビュー47周年」と書いてあって、…ぶっとびますね。

だけど、あのバブルガム・ポップというか、スイートなシティ・キッズのための優しい歌は健在。あの(メインヴォーカル向きとは思えぬ)弱っちい声もほとんど変わらず(多少は変わりましたけどね)。

全5曲+ボーナストラック2曲と、ミニアルバム程度の分量。最近はCKBの20曲ぐらい入ってるアルバムに慣れてるもんで、やけに新鮮です。歌詞も相変わらず、照れることなくラブソングど真ん中。そして(以前にも増して)見事にキャッチーなポップナンバー。すごいなあ。

ボーナストラックは、ライブ・バージョンの『こぬか雨』(名曲!)と『DOWN TOWN』(杉真理、EPO、高野寛、佐野元春がゲスト)。この2曲がまた素晴らしい出来。 

色々できる人なんだけど、「伊藤銀次」名義の活動はブレずにコレなんですよね。すごいなあ。昔のCDはウォークマンで時々聴いてたけど、すっごい久々の新譜に、満足しました。やっぱいいわ、銀次。小さい会場でのライブとかは時々やってるようなので、久々に行きたくなりました。

 

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2020年2月11日 (火)

「ミナ ペルホネン / 皆川 明 つづく」:泣ける展覧会   #ミナペルホネン #皆川明 #つづく #泣ける展覧会

_20200211_221632_convert_20200211222227 東京都現代美術館で開催中の展覧会『ミナ ペルホネン / 皆川 明 つづく』(~2/16)に行って来ました。終幕も近い会場はなかなかの混雑。祝日の夕方4時過ぎに行ったというのに、券を買うのに25分待ちでした。

Dsc_4148 会場は一部のみ撮影可。エントランスには、壁面いっぱいにクッションが貼りつけられています。カラフルなものもモノクロームなものもあり、動植物もちーふもあれば幾何学模様もあるというように、ここに皆川明さんのエッセンスが詰まっています。

 

Dsc_4151 続く見せ場は、「森」と題した部屋。高さのある壁面全体にずらりと展示された歴代のミナ(ペルホネン)の作品。

Dsc_4152 「壮観」とはこのことです。何百体あるのでしょう。そしてそのバリエーションの多さ。すごいなあ。継続の力ということでもあります。

 

_20200211_221456 皆川さんの発想の源泉や製作過程を探るためのあれこれの展示も、非常に興味深いものでした。

将来、簡素な宿を作りたいということで、その模型もあったりしました。

圧巻だったのは、ミナの愛用者15人の服が展示され、それに一人一人のその服の思い出が綴られているというコーナー。今は亡き親や妻への思いだとか、子供の小さい頃のこととか、皆川さんの創作のキーワードである「年月」が滲み出していて、感動します。ってゆーか泣けます。「泣ける展覧会」ってのも珍しいですけど、素直に感動して、服というものが人生に与える影響の大きさに感じ入りました。

最後のコーナーで皆川さんのインタビュー映像が流れていたのですが、そこについている日本語テロップに「的を得た」という表記があったので、あれまと思いました。正しく「的を射た」としておいて欲しかったですね。

Dsc_4155 会場出口が、ちょうど入口の所になっているという作り。これもまた「つづく」っていうことなんでしょうね。

 

 

_20200211_221714_convert_20200211222153 ついでに、通路で同時開催の『東京2020 公式アートポスター展』(~2/16)も観ましたが、うーん…。19組の国内外アーティスト(グラフィックデザイン、写真、画家、漫画家、書家など各方面の方々)による20作品ですが、力がないですねー(上から目線の物言いですみません)。いや、1964年東京五輪の時の亀倉雄策デザインによるポスターの凄さが頭にあるもんで、どうしても「違う」って感じが拭えないのです。だって、出品者のうち多くの人があまりオリンピック・パラリンピックに興味なさそうですし(少なくとも作品を見る限り)、単に自分の作家性の発露だったり、単に首をひねるような作品だったりで、「おお!」と思わせるものは一つとしてありませんでした。まあ、こういう他分野の人がポスターとしてのフレーム内に自分のアートをはめこむ形式が、近年のオリパラ・ポスターの傾向なのだそうですが、うーん、何かもったいないですよね。後世に残る傑作ポスターを生み出すチャンスだというのに…。そして、世界的にグラフィックデザインの力が落ちている時代なんだなあと、再確認したりもしてしまいました。

 

 

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2020年2月10日 (月)

「風の電話」:淡々とロード・ムーヴィー   #風の電話 #モトーラ世理奈 #諏訪敦彦

005_20200210223501 映画『風の電話』は、岩手県に実在するという「東日本大震災で心に傷を抱えた人たちのための電話ボックス」をラストに据えた物語。諏訪敦彦監督×モトーラ世理奈というオシャレといえばオシャレ、曲者といえば曲者って感じの二人のタッグです。

3.11後遺症の映画です。出るのが5年ぐらい遅いという気もしますが、でも作られ続けるのは悪いことではありません。近日公開の『Fukushima 50』と好一対って感じもあるし。

 

001_20200210225101 ロード・ムーヴィーです。人々との出会いが、次々と描かれます。淡々と、まじめに、シーンを積み重ねていきます。ドキュメンタリータッチな場面も、いくつかあります(クルド人の家族と交流する場面とか)。 そしてモトーラちゃんの静かにぼーっとしてる感じが、そのままキャラクターにも作品にもつながっています。でもその一方で、本作の彼女は結構笑顔を見せたりもします。やっぱりそこがいいです。これまでモデル、女優としての姿を見て来ましたが、気に入ったことがなかったので、初めて彼女をディスらなくてもいいような作品でした。

007_20200210230101 西島秀俊、三浦友和、西田敏行という面々が出演していて、これまたびっくり。作品の柄に合っていないような…でも、この人たちがいて作品がしまりましたし、メジャー感も出ました。

(以降ネタバレあり) ラストの風の電話の場面は、モトーラちゃんすべての台詞を委ねた長回しだったのだそうですが、うーん、どうかなあ…。成功してるかなあ?? 感動した人もいると思いますが、大江戸はさしたる感銘を受けはしませんでした。きっと『Fukushima 50』の方に感動するんだろうなあ。ただ、対極にあるこういう映画も作られて、公開されてしかるべきなのです。

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2020年2月 9日 (日)

「ジョジョ・ラビット」:撮影と主演の男の子が◎!!   #ジョジョラビット #タイカワイティティ 

003_20200209223101 映画『ジョジョ・ラビット』は、ヒトラーを(幻想としてだけど)登場させたコメディー・・・というと、不謹慎な感じになるのではと心配が頭をよぎるのですが、そうはなっておりません。絶妙なバランスで、不謹慎を回避しています(とは言っても、これでも「ノー!」という人はいるとも思います)。でも思想としてはまったくのところ望ましく健全で、「戦時下のドイツでユダヤ人をかくまう行為」を通して、差別の愚かしさを訴えております。

自身でヒトラーを演じたタイカ・ワイティティ監督のポップな個性が、映画にヴィヴィッドないのちを与えていて、かなり良いです。映像の一つ一つが、極めて魅力的なのです。

 

002_20200209224101 撮影(ミハイ・マライメアJr.)がいいんですよねー。ソリッドで、色が美しくて、構図とかピシッと決まっていて。近年のコッポラ作品をいろいろ撮っている人のようです。

撮影に限らず、美術も衣装も編集も音楽も、もちろん演技も、映画のすべてのパートの質が高いんです。 音楽にビートルズ(『抱きしめたい』のドイツ語版)やデイヴィッド・ボウイ(『HEROES』のドイツ語版)を使ったのも、見事にキマリました。なんで全然違う時代の音楽が、こんなに見事にフィットするのでしょうか(あのラストのダンス!)

 

004_20200209230701 スカーレット・ヨハンソン(『キネ旬』流に正しい発音で書けば「ジョハンソン」)の、白&茶のコンビ靴の見事な使い方! ああ、映画ですねえ。彼女もいい演技ですし、サム・ロックウェルもまたしてもいい味ですし、ユダヤ人の少女(トーマシン・マッケンジー)も悪くありません。

でも何と言っても、ジョジョ役の少年(ローマン・グリフィン・デイヴィス)の味わいですよね。この子で勝ったも同然です。うまいなあ。今年の新人賞有力候補です。

ま、全篇ドイツ人が英語しゃべってますけど、アメリカ映画はそういうものです! 気にしない気にしない。

 

 

 

 

 

 

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2020年2月 8日 (土)

「ファンシー」:寒い部屋、テンポの遅さ   #ファンシー #永瀬正敏 #窪田正孝 #小西桜子

001_20200208221701 映画『ファンシー』は、助監督歴やフィルムメイキング・ドキュメンタリーの監督歴が長かったという廣田正興監督の初商業用長編作。確かに(公開館の)テアトル新宿が良く似合うタイプの作品なのですが、うーん、イマイチイマニでした。

’90年代の山本直樹作品が原作ですが、相当ヘンな世界です。ファンシーというか、ファンタジーというか…そこにヤクザの抗争やら刺青やらがからまって…。相当リスキーなホンですよね。うまくいけば異色の秀作になるようなチャレンジなのでしょうけれど、まあ率直に言って成功とは言い難いですねえ。

 

003_20200208225001 ペンギン、ポエム、サングラスの郵便配達員、ヤクザ、メガネ女子…ここらでちょっと収集つかなくなる感じ。でも前半はまだ何とか興味を持たせながら進行していくのですが、後半はもうテンポが悪くてまいりました。どうでもいいようなことが、ゆっくりと、まあ(言っちゃなんですが)冗長に展開していきます。ラストなんかも、「え?これで終わりですかい??」って感じの締まらなさで、あーあと脱力しました。うーん、永瀬正敏や窪田正孝の持ち腐れではないでしょうか。

 

006_20200208225701 三池崇史の『初恋』(近日公開)でも窪田正孝と共演している小西桜子(本作が映画初出演だそうです)が、いわゆる「体当たりの熱演」(って言うと脱ぐことを指すようになったのは、いつからなんでしょう?)。それにしてもこれだけ平らな胸で、勇気を持って脱いだ人も珍しいです。

窪田の部屋が(ペンギンだから)ガンガンにエアコンで冷やしてあります。すんげー寒そうです。大江戸は寒さに弱いので、しかもこの時期なので、見てるだけで寒くて嫌になりました、まったくもう。ぶるぶる。

 

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2020年2月 7日 (金)

下北沢たこ焼き研究所のたこせん   #下北沢たこ焼き研究所 #たこせん

_20191214_174912768x1152 下北沢一番街の端の方に「下北沢たこ焼き研究所」なるお店がございましてですね。オーセンティックなたこ焼きが、とてもおいしいのですが…

 

 

_20191117_091604_convert_20200207233751 別メニューで、「たこせん」なるものもあります。それは、たこ焼き2個を薄いえびせんで挟んだ物なんです。180円とかなりリーズナブル。

ちょっとクレープっぽい感じでもあります。紙に包んでくれますが、とてもあったかいのです。形状的には、たこの頭っぽい形という事もできるでしょう。

 

_20191117_091541_convert_20200207233718

  中身はこんな感じにぐちゃぐちゃです。まあ、たこ焼き置いて、挟んで、ぶっつぶすんだから当然こうなります。

で、お味の方は、まあたこ焼きのような、お好み焼きのような…。そこにえびせんべいの多少のパリパリ管と多少のしっとり感が加わります。悪くはないというか、普通においしいですよ。安いしね。

 

 

 

 

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2020年2月 6日 (木)

ナイキの低速用厚底シューズ   #厚底シューズ #エアズームペガサス36 #低速用厚底

_20191017_142943_convert_20200206230259 東京オリンピックにナイキのヴェイパーフライが使えるかどうかってことで、にわかに世間一般にも浸透してきた「厚底シューズ」。ただ、このヴェイパーフライってやつは、脚がすいすい前に進むぶん筋肉や間接に負担がかかるので、きちんとトレーニングを積んだランナーじゃないと、危ないそうですね。そもそも安定が悪いし、初心者が履いたりしたらケガや故障に直結しそうです。例えて言えば、「レーシングカー」みたいな靴なんだそうです。

で、大江戸は低速ランナーなので、はなっからそんなもんには興味なし。ただ、大江戸の場合アディダスにしろアシックスにしろ、これまで履いてきたシューズはたいてい厚底気味。それは単にクッション重視で、長距離走った時に脚や間接に負担がかからないようにということなのです。練習が足りていないので、本番で無理して、故障が起こらないってことがポイントなのです。実際、東京マラソンの20㎞すぎにハムストリングスが肉離れ状態になって、ひどい目にあったことがありましたのでね。

 

この写真のシューズは、昨秋買ったナイキの「エアズーム ペガサス36」。ご覧の通り、けっこう厚底に見えます。アッパーは冬場は寒いんじゃないかって程の薄いメッシュ状。全体的に軽いです。色もキレイでしょ。価格はお高いヴェイパーフライの半分以下(安く買ったので、むしろ1/3に近い)です。

_20191017_143041_convert_20200206230332 で、初めて履いた時にびっくりしました。前に進まない! 着地した時に真上に跳ね上がって、前へ行かない印象だったのです。それを前へ進めるためには、前傾気味になって、接地後の蹴りを強くして、蹴りで前に推進するイメージ。これまでの走りをまるっきり変えないと使えない印象でした。実際、走っていると接地時にやたらと底が地面に擦れて削れる感じ。やたらとザッザッと当たって削れるような音がしておりました。これまであまり使っていなかった筋肉にも負担がかかり、筋肉痛も多少出ました。やっぱり練習不足ランナーには御しがたいシューズなのでしょうか。

ただ、何度か走っているうちに、慣れるもんですね。だんだんと走り方のコツがつかめたようで、何とかこのシューズと折り合いをつけて走れるようになりました。先日の3時間練習走の時もこれ履いて、特に痛みや問題が出なかったので、まあ問題ないでしょう。そして、平地よりも上り坂、下り坂の時に走りやすくスピードが出る気がします。アップダウンの多い青梅マラソンには向いているのかもね。ま、無理しないで走ることにいたしましょう。

トップランナーにはトップランナーなりの、低速ランナーには低速ランナーなりの、シューズ選択の難しさがあるのです。

 

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2020年2月 5日 (水)

「彼らは生きていた」:100年以上前の映像証言   #彼らは生きていた #第1次世界大戦 

001_20200205220101 映画『彼らは生きていた』は、第1次世界大戦時のイギリス軍の記録映像によるドキュメンタリー。なんと100年以上前の1914年の映像ですよ。それを着色(カラライゼーション)して、リアルな絵として観客の前に送り出して来ました。ピーター・ジャクソン監督による労作です。

序盤はモノクロの映像で、それがカラーに変わり、戦場の戦士たちのあれこれが描かれます。戦闘シーン、行軍シーンもありますが、分量的にはそうでない場面=食事やトイレや日常生活が、結構な比重で存在してます。イギリスですから、何かというと紅茶を飲みますね。あとやっぱりトイレ問題は大変そうですね。

 

004_20200205222101 これ見ると、第2次大戦と変わらない近代戦争の基本形ですよね。銃があり戦車があり大砲があり地雷があるという…。そして描かれているのは「陸海空」の「陸」の部分。そして、規定では19歳以上なのに15-6で(年齢を偽って)入隊した者たちもいます。「カッコいいんじゃね?」的なノリで。そして戦場にも生活はあるし、笑いもあるのです。気のいい仲間たちの団体旅行みたいな楽しさもほの見えます。

でも、彼らの男臭く野蛮なノリが、終盤は悲惨なトーンに変わります。退役兵たちのインタビュー音声が、(死体の写真ともども)戦場の恐怖を伝えます。

 

010_20200205223101 現代の戦闘は『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』などで描かれたように、モニター画面の中で、静かにゲームのように遂行されます。でも、まだクローン同士やマシン同士が戦ってるわけではないので、弾に当ったり破片に当ったりすれば、血が出たり手足が飛んだり、すげー痛いわけです。そういう戦闘の根本みたいなものを再確認させてくれる映像と証言でありました。

 

 

 

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2020年2月 4日 (火)

「前田建設ファンタジー営業部」:面白びっくりの(実話)お仕事映画   #前田建設ファンタジー営業部 #前田建設 #マジンガーZ

018 映画『前田建設ファンタジー営業部』は、お仕事コメディとしてかなり笑えて面白かったです。でも、これが実話に基づいているとは! つまり前田建設ファンタジー営業部ってのが実在する組織だとは! びっくりです。そもそも前田建設が実在することすら知らなかったし。

マジンガーZの格納庫をリアルに作っちゃおう(WEB上でだけど)というトンデモ・プロジェクトを大真面目に(結構ふざけてますけど)遂行するメンバーたち。その検討~調査~問題解決~積算という作業および苦難の道のりを、しっかりしたエンタテインメントとして描いています。これ、映画化前に舞台(ヨーロッパ企画)になっているんですってね。なので脚本はヨーロッパ企画の上田誠です。さすがに演劇的な笑いの取り方は、うまいですね。

 

Photo_20200204230001 おぎやはぎの小木博明をはじめ、上地雄介、岸井ゆきの、高杉真宙、六角精児ら濃い目の役者たちの濃い目のコント的な芝居が、この作品には合っていると言えましょう(見てるうちに慣れます)。そしてプロジェクトチームの面々が出会う社内外のプロフェッショナル達が、映画に推進力を与えています。

ただ、やたらと音楽を盛り上げる場面が多いのですが、台詞とのバランスが悪くて、何を話しているのか聞き取れなくなることが、何度もありました。そこは技術的によろしくありませんでしたね。また、男子トイレの場面が妙に多いのですが、そこでの放尿音が妙にナマナマしくかつ大きいのも、なんだかなーでした。

一方、エンドタイトルはイラスト使用のキュートでしゃれたアートワーク。これは賞をあげたいぐらいステキでした。

 

016_20200204231501 それにしても、今朝の朝日新聞「天声人語」にこの映画の事が書かれていたのにはびっくり。やっぱり仕事には(泥臭い分野であるほど)「夢」の部分が必要なんですよね。

本物の前田建設ファンタジー営業部は、この後も『銀河鉄道999』やら『機動戦士ガンダム』やらのプロジェクトを実施しているようです。それなら映画の方も続編がどんどん作れますよね?

それはそうと、鶴見慎吾って、もうシリアスに演じても『たぶんこうだったんじゃないか劇場』にしか見えなくなっておりますよね。ちょっと悲劇ですね。

 

 

 

 

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2020年2月 3日 (月)

「リチャード・ジュエル」:静かでつつましやかな傑作   #リチャードジュエル #クリントイーストウッド

007_20200203221801 映画『リチャード・ジュエル』は、『運び屋』に次ぐクリント・イーストウッドの新作。またしても傑作です。クリント、今年で90歳ですよ! 多くの監督はこの年代になると「枯れる」もんですけど、クリントの場合はますますお見事。いったいどうなっちゃってるんでしょう、この人?

難しいことは一切やりません。物語を普通に描いているだけなのに、なんでこんなにそくそくと感動が迫るのでしょうか。つつましやかですが丁寧な仕事、それで作る映画作る映画がみんな傑作なんですから、やっぱり映画の神に愛された人なんでしょうね(あるいは自身が映画の神なのか)。

 

005_20200203223001 今回はいつになく社会派的なテーマ(冤罪、メディアリンチ)ですが、それを極上のエンタテインメントに仕立ててるあたりが(しかも余裕綽綽と)クリントの名人芸。観客を引きずり込んで、怒らせて泣かせて、じーんと感銘を与えるという…。「正義の弱者が、強大な権力を相手に戦う」というアメリカ映画伝統の清く正しい物語。今日、全く嫌味なく堂々とそれを描けるのも、イーストウッドならではです(しかも余裕でユーモアまで散りばめながら)。『家族を想うとき』におけるケン・ローチの強烈な怒りとは別の、静かな怒りなのです。そしていつも通り、静かで純な音楽が、その感動を増幅させてくれるのです。

 

003_20200203224801 主人公リチャード・ジュエル役のポール・ウォルター・ハウザーが見事な演技。体型や贅肉でも立派に芝居してます。受けの芝居、抑えた芝居ですが、一人の人物の造形において素晴らしいとしか言えません。 弁護士役のサム・ロックウェルも素晴らしかったし、味があったし、リチャードの母親役のキャシー・ベイツも、涙を誘う芝居です。早くも今年の主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞の有力候補が揃った感があります。

近年は秀作を作ってもオスカー(や他の映画賞)がほとんど拾ってくれないイーストウッド。きっと「何作っても傑作なんだから、もうアガリでいいでしょ」って感じに、卒業させられちゃったのかなあ。それって変ですよねえ。

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2020年2月 2日 (日)

「東横デパートの思ひ出展」と渋谷東急プラザ   #東横デパート #東横デパートの思ひ出展 #ひばり号 #渋谷東急プラザ

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渋谷の東急東横店がまもなく85年の歴史を終える(食品売場だけは営業継続って書いてありますけど)ってことで、3/31まで『東横デパートの思ひ出展』(入場無料)をやってます。

 

_20200201_162749768x1246 第1会場は地下の東急フードショーの外側壁面を使った写真展です。1934(昭和9)年に開店して以来のこの店のあれこれを示す写真が貼られています。

開店の頃の渋谷は、まだ野っぱらだったことがよくわかります。「関東初の私鉄直営ターミナルデパート」だそうです。確かに関西には阪急があったわけですし、私鉄直営でないターミナルデパートとしては浅草の松屋(1931年~)があったわけですもんね。

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言うまでもなくもともとは「東横百貨店」という名称だったわけです。あ、東横はもちろん東京-横浜ね。

 

_20200201_1629421024x597 皆さん、懐かし気に、あるいは興味深げにご覧になっていました。

 

 

そして第2会場は、7階エスカレーター脇の特設スペース。

1951(昭和26)年からたった2年だけ存在した空中ケーブルカー「ひばり号」を再現しちゃいました。街の歴史好きの間では有名ですから、大江戸も写真は何度も見ております。本物よりだいぶ小さく作ってありました。

_20200201_162842600x987 '70年代ルックのマネキンも。

その他、包装紙やらTVCMやらジオラマやらポスターやらチラシやらいろんなものが歴史を物語っておりました。

_20200201_162909768x1139 こんなヌードのポスター(クリスマス・パラダイス)も! 解説を読むと、横尾忠則さんのディレクションで'71年に作ったものだそうです。どこがクリスマスやねーん!!

 

_20200201_1627181024x828 そういえば、第1会場の写真パネルにこういうのもあったんです。やはり横尾忠則さんによる’67年の外壁を使った大広告! こっちもヌード。あ、でもこっちは東急本店じゃないですか。なんで混ざってるの?へんなのー。

いやー、それにしても、今ならどっちも完全にアウトですよね。時代が退行したと言うべきか、そういうわけでもないのか…。いずれにしても、人々の寛容さがどんどん失われていくのは悲しいことです。

 

 

Dsc_41421280x720 3月いっぱいの東急東横店。その後には駅上のドーン!と圧倒的な再開発by東急グループが待っております。

そして、昨年11月のスクランブルスクエアに次いで、12月5日にオープンしていた東急プラザ。ようやく行ってまいりました。その上から東急東横店を眺めてまいりました。

 

 

_20200201_170325768x1168 入口のところは、先行の東急プラザ表参道原宿や銀座東急プラザ同様、エスカレーターでゆっくりのぼっていくエントランス。これ、テーマパークのアトラクションっぽいっすよね。

_20200201_170246768x1236 これまでの渋谷東急プラザの古めかしさと庶民感覚に較べると、ずいぶん垢抜けちゃったもんだなと感じずにはいられません。広々とした空間。飲食のスペースなんかも最近の東急の傾向で、日本離れしたゆったり感、大きさがあります。

 

入口入ってすぐに、BEAMS JAPANがあるあたりがナイスですし、全体的に日本の良い物をフィーチャーしております。

_20200201_1700591024x719 なんと「デジタル・ハチ公」なるものもありました。待ち合わせ場所なのだそうです。

そんなこんなで、「東急の渋谷」はこの後もどんどん変わっていくのでありましょう。

 

 

(昨年11月のスクランブルスクエア・オープン時の記事はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-35fd17.html

 

銀座線の新・渋谷駅と渋谷スカイの記事はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-56879b.html


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2020年2月 1日 (土)

「ロマンスドール」:一風変わった愛の物語   #ロマンスドール #タナダユキ #蒼井優

004_20200201223601 映画『ロマンスドール』は、タナダユキが10年ほど前に発表した原作小説を自ら脚本・監督で撮り上げた作品。面白いです。2時間13分を長く感じさせず、一風変わった素敵な愛の物語になっています。

ラブドール職人というきわどいコースを突きながら、しっかりとお仕事映画のストライクゾーンにも着地させました。しっかりした土台(仕事描写)の上に良い家(男女の描写)が建った印象です。夫婦の愛の物語として、日本映画史の中でも風変わりで貴重な一本だと思うのです。

 

008_20200201225101 一方のお仕事パートでは、きたろうさんの(意外な)好演と、「あ、出てたの!」と驚いたピエール瀧のいつもの好演で、大いに質が上がりました。『宮本から君へ』ほどじゃないですけど、ここでのピエールも「得難い役者」であることを見せつけています。

そしてもちろん蒼井優! 彼女はここ2-3年、役者としてのピークを迎えてますね。『彼女がその名を知らない鳥たち』('17)以来、『長いお別れ』『宮本から君へ』そして本作と、ほとんど無敵です。後半などかなり痩せた体を作ったこともわかりますし。

 

002_20200201230201 (以降ネタバレあり) 後半、大江戸の嫌いな死病映画になってしまうのですが、意外とすんなり受け入れられました。まったくのところ「お涙頂戴」になっていないところに好感が持てます。タナダユキと高橋一生の「淡々とした」持ち味が、この作品には合っていたのだと思います。

世の中にはいろんな仕事があるもんですねー。そういういろんなものを見られるというのも、映画の効用でございます。

 

 

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