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2020年2月11日 (火)

「ミナ ペルホネン / 皆川 明 つづく」:泣ける展覧会   #ミナペルホネン #皆川明 #つづく #泣ける展覧会

_20200211_221632_convert_20200211222227 東京都現代美術館で開催中の展覧会『ミナ ペルホネン / 皆川 明 つづく』(~2/16)に行って来ました。終幕も近い会場はなかなかの混雑。祝日の夕方4時過ぎに行ったというのに、券を買うのに25分待ちでした。

Dsc_4148 会場は一部のみ撮影可。エントランスには、壁面いっぱいにクッションが貼りつけられています。カラフルなものもモノクロームなものもあり、動植物もちーふもあれば幾何学模様もあるというように、ここに皆川明さんのエッセンスが詰まっています。

 

Dsc_4151 続く見せ場は、「森」と題した部屋。高さのある壁面全体にずらりと展示された歴代のミナ(ペルホネン)の作品。

Dsc_4152 「壮観」とはこのことです。何百体あるのでしょう。そしてそのバリエーションの多さ。すごいなあ。継続の力ということでもあります。

 

_20200211_221456 皆川さんの発想の源泉や製作過程を探るためのあれこれの展示も、非常に興味深いものでした。

将来、簡素な宿を作りたいということで、その模型もあったりしました。

圧巻だったのは、ミナの愛用者15人の服が展示され、それに一人一人のその服の思い出が綴られているというコーナー。今は亡き親や妻への思いだとか、子供の小さい頃のこととか、皆川さんの創作のキーワードである「年月」が滲み出していて、感動します。ってゆーか泣けます。「泣ける展覧会」ってのも珍しいですけど、素直に感動して、服というものが人生に与える影響の大きさに感じ入りました。

最後のコーナーで皆川さんのインタビュー映像が流れていたのですが、そこについている日本語テロップに「的を得た」という表記があったので、あれまと思いました。正しく「的を射た」としておいて欲しかったですね。

Dsc_4155 会場出口が、ちょうど入口の所になっているという作り。これもまた「つづく」っていうことなんでしょうね。

 

 

_20200211_221714_convert_20200211222153 ついでに、通路で同時開催の『東京2020 公式アートポスター展』(~2/16)も観ましたが、うーん…。19組の国内外アーティスト(グラフィックデザイン、写真、画家、漫画家、書家など各方面の方々)による20作品ですが、力がないですねー(上から目線の物言いですみません)。いや、1964年東京五輪の時の亀倉雄策デザインによるポスターの凄さが頭にあるもんで、どうしても「違う」って感じが拭えないのです。だって、出品者のうち多くの人があまりオリンピック・パラリンピックに興味なさそうですし(少なくとも作品を見る限り)、単に自分の作家性の発露だったり、単に首をひねるような作品だったりで、「おお!」と思わせるものは一つとしてありませんでした。まあ、こういう他分野の人がポスターとしてのフレーム内に自分のアートをはめこむ形式が、近年のオリパラ・ポスターの傾向なのだそうですが、うーん、何かもったいないですよね。後世に残る傑作ポスターを生み出すチャンスだというのに…。そして、世界的にグラフィックデザインの力が落ちている時代なんだなあと、再確認したりもしてしまいました。

 

 

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