「犬鳴村」:こわくなんかないんだよー #犬鳴村 #清水崇 #東映マークに血
映画『犬鳴村』は、近年決め手を欠いた清水崇監督が日本の土着ホラー(都市じゃないのに「都市伝説」)に挑んだ勝負作。けっこうヒットしているようなので、勝ちを得たってことなのでしょうね。確かに「怖いもの見たさ」感をくすぐる題材ですもんね。
でも、ちっとも怖くありませんでした。まあ、世の中にはこれでも「こわい」って人もいるには違いないでしょうけれど。大江戸ぐらいすれた映画ファンにとっては、この程度でビビるわけにはまいりません。てか、相変わらず演出ヘタだし。
福岡県に実在する心霊スポットを舞台にした話だそうですが、うーん、雰囲気だけは不穏で不気味なんですが、でもそれだけ。途中の進展も大したことないし、クライマックスもあったんだかなかったんだか、あんな解決でいいんだか・・・ってことで、どうにも物足りなかったのであります。
三吉彩花も決して弱そうには見えないので、ハラハラすることもなく、化け物がいっぱい出て来るわけでもないし、残虐描写も抑えられていて、まあ「伝奇ホラー」って趣きでしたね。
ミステリー要素もあるのですが、そちらは大したことないし、モンスターものの要素もないわけじゃないけれど、でもほとんどないし。予告編の段階で「怖そうだけど、これは押さえておいた方がよさそうだな」と思った恐いもの見たさも、どんどんしぼんでいきました。サービス精神は、さほどないのです。怖くなくても面白ければいいんですけど、ちっともそうではなかったし。
てなわけで、怖そうな呼び込みに誘われて入ってみたら、まったく怖くなどなかったお化け屋敷…ってな映画でした。 ただ、高島礼子(55歳)がめっちゃ老けていて、それが一番こわかったかもです。
ただ、予告でも本編でも東映の三角マークに、血がビシャッとかぶるっていう「遊び」を見せてくれて、それはなかなかでありました。
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