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2020年2月23日 (日)

「男と女 人生最良の日々」:半世紀をかけた実験映画   #男と女 #男と女人生最良の日々 #クロードルルーシュ 

001_20200223231301 映画『男と女 人生最良の日々』は、1966年の『男と女』から53年という歳月を超えた続編。そしてクロード・ルルーシュ監督、フランシス・レイ音楽、アヌーク・エーメ&ジャン=ルイ・トランティニャン主演と、同じ座組で作ったってことにおいて、ほとんど『男はつらいよ お帰り 寅さん』の世界です(あの作品では、音楽の山本直純は既に他界しておりましたが)。同じ役者の半世紀以上後の姿ということでいえば、子供たち二人も同じ役者(『男と女』の時にはまだ子供)なのだそうです。なんだか壮大な実験映画ですよね。53年をかけて一つの物語を紡いでいる--それって、ニアイコール人生みたいなもんです。

 

004_20200223231801 ルルーシュは自由に遊んでます。『男と女』の映像をかなりの分量挟み込み、現在の二人と対比させることによって、歳月の重さや記憶というかけがえのないものを観る者に感じさせてくれます。 ま、でもすっとぼけた夢オチがあったり、笑いを数々仕込んだり、かなり「軽み」のある明るい老人映画に仕上がってます。

終盤の、夜明けのパリの街を赤信号無視でぶっとばす猛スピードの主観映像(これが結構長い)に驚愕。道路交通法違反の証拠映像じゃん。今ならコンプライアンス上アウトなんでしょうねえ。

その後のエンドタイトルバックの映像も、空の色が美しくて、夕日が美しくて、本当に素敵でした。

 

002_20200223232801 ところで『男と女』って、1978年にルルーシュがアメリカで撮った『続・男と女』(ジェームズ・カーン、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド主演)があり、これはなんと西部劇仕立て!(大江戸は未見です) そして1986年にはアヌーク・エーメ&ジャン=ルイ・トランティニャン主演でルルーシュが撮った『男と女Ⅱ』(原題は「男と女 20年後」)があり、これは今回の公開に当っても、なぜか秘されてというか無かったことになっちゃってるみたいです。世評も高くありませんでしたが、この作品けっこう好きなんですよねー(確かその年のベストテンにも入れたような気が…)。大江戸は1987年の日本公開時に渋谷シネマライズ(1986年開館)で観ております。

クロード・ルルーシュって、結局『男と女』で生涯を貫いた人ですねえ。なんか『宇宙戦艦ヤマト』で人生乗り切っちゃった西崎義展みたいです。

 

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