「グッドバイ ~嘘からはじまる人生喜劇~」:小池栄子のための映画 #グッドバイ #嘘からはじまる人生喜劇 #小池栄子
映画『グッドバイ ~嘘からはじまる人生喜劇~』は、ケラリーノ・サンドロヴィッチによる舞台(もちろん原作は太宰治=未完)の映画化。この舞台、観ています。夏帆目当てで行きました。あの舞台では、小池栄子は同じ役でしたが、男の役は仲村トオル。本作の大泉洋とはかなり違う個性でした。あ、ちなみに夏帆の役(若い挿絵画家)は本作では橋本愛が演じてます。また、この映画版の脚本は奥寺佐渡子なので、これまたケラさんとは違う個性です。
で映画の方は、まあ特段悪くはないけれど、どうってことない出来でありました。期待すると肩すかしをくらうぐらいの、古典的な普通のコメディ。そして、とにかく「小池栄子を見る映画」になっております。
小池さんは、闇市のかつぎ屋としてワイルドに登場。その後も、上流婦人に見せかけながらも、そのワイルドなお里が見え隠れするという役柄。映画でも、舞台と同じような大げさな発声と芝居で演じております。大泉が抑制気味に地味目な演技をしている一方で、小池さんはかなり暴れています。
あとの女優陣(水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江)はそれほど冴えず、普通に「助演」というポジション。男優の方では、松重豊の腹芸と濱田岳の豹変ギャップ芸が面白かったです。
まあ、ただ作品全体が随分と昭和レトロなもったり感に覆われていて、テンポは良くないし、演出は垢抜けないし、・・・舞台ほどには成功しなかったみたいですね。
成島出監督が肺がんで入院後、元気に復活して撮った作品だそうですが、うーん、どうなんでしょうねー。むしろケラリーノ・サンドロヴィッチ監督版を観てみたい気がしてしまいました。
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