日本アカデミー賞とシム・ウンギョンの感動場面 #日本アカデミー賞 #新聞記者 #シムウンギョン #翔んで埼玉
日テレでやっていた「日本アカデミー賞受賞式」を、途中から新聞読みながら見ておりました。見るたびに呆れたり腹が立ったりするトンデモ映画賞、トンデモ番組なのですが、今回もノミネートの段階から『翔んで埼玉』が最多ノミニーになるというトンデモぶりを発揮しておりました。あ、(近年の)日本アカデミー賞の場合は「ノミネート」じゃないんでした。「優秀〇〇賞」なんでした。その5作品とか5人の中から「最優秀〇〇賞」が選ばれるという、なんかちょっと…な方式なんでした。
で、今日の最優秀賞を見てると、「あー、やっぱりしょーもな!」のトンデモ部分もあり、一方で「おお、なかなか」の意外部分もあり、といった様相なのでした。 前者は、『翔んで埼玉』の最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀編集賞受賞。なんか、手の込んだ「ドッキリ」かと思いましたよ。武内英樹監督自身がスピーチで「獲ってはいけない作品が獲ってしまった…」と言っていたぐらいですからね。こういうおバカ娯楽作は嫌いじゃないけけれど、映画賞の対象になんかならないってのは、作り手側がよくわかってるはずなんですが、選ぶ人たちはいったい何を考えてるんだか。以前から、日本アカデミー賞では東映作品がやけに強いですからね。
で、後者は『キングダム』の技術賞受賞の多さや、『新聞記者』の最優秀作品賞、最優秀主演女優賞、最優秀主演男優賞受賞。特に『新聞記者』は、東映でも松竹でも東宝でもない製作~興行の作品でありながら、メインの賞をかっさらったってことに関しては、嬉しい驚きですし、これで作品を知って、レンタルや配信で観てくれる人が多くなるといいなと思います(多くの人に観て欲しい作品なのです)。とはいえ、大江戸の2019トップテンには入っていない作品ですし、『キネマ旬報』べストテンにも入っていません(11位)。まあ『キネマ旬報』ベストテンのうち、今回優秀作品5本に入っているのって、『蜜蜂と遠雷』だけなんですけどね。日本アカデミー賞は、大手映画会社のお祭りですから。それだけに、今回の『新聞記者』には驚かされました。『ツィゴイネルワイゼン』が作品賞を獲った時ぐらい驚きました。
主演女優賞を受賞したシム・ウンギョン(『新聞記者』)が呆然と立ち尽くした後、マイクの前でマジに大泣きした場面は感動的でした。というか、あまりにリアルで胸を突かれました。本当に当惑し、いろんな思いが去来し、感情をコントロールできなくなっている感じがして、言葉通り「獲れると思ってなくて、何も用意してなかった」んだろうなって感じで。日本アカデミー賞の歴史上、最も感動した場面かも知れません。
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