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2020年5月15日 (金)

「巨人と玩具」:モーレツでキョーレツ   #巨人と玩具 #増村保造 #川口浩 #野添ひとみ

Giantsandtoys_20200510182901 数年前にNHK-BSPで放映されて録画しておいた映画『巨人と玩具』を鑑賞。増村保造監督、川口浩・野添ひとみ主演による1958年大映映画。キャラメル会社の宣伝部間の競争をめぐる物語ですが、原作の開高健がサントリー(当時は壽屋)の宣伝部員だっただけに、生々しい迫力があります。

まあ、実に高度経済成長期の日本社会はこうだったという記録になっておりますね。モーレツです。コンプライアンスもコーポレート・ガバナンスもダイバーシティもポリティカリー・コレクトネスも、あったもんじゃありません。まさにイケイケドンドンです。でも、時代を超えての「宣伝屋あるある」も多少はあったりするわけです。

ワイワイガチャガチャとした狂騒的な演出は、ちょっと胃もたれがしそうです。風刺が強烈なのです。登場人物たちもアクが強くて、まいっちゃいますね。まあ、増村保造ですから、しょうがないでしょう。川口浩と野添ひとみは本作の2年後に結婚したわけですが、ここでは相性悪そうにしか見えません(笑)。ま、そういう人間同士のぶつかり合いもまた、増村保造の世界ですからね。そんなに悪い人じゃないけれど、川口浩はナイーヴで甘ちゃん過ぎて、笑ってしまいます。 てなわけで、とにかく嫌な人ばっかり出てきます。信欣三演じる胃弱の部長(「生ける屍」とまで罵倒されるんですけど…)にだけは、唯一救われる思いがしました。

それはそうと、高松英郎演じる川口浩の上司が、後半モーレツに働いて疲れ切った時に薬を飲んだら、川口がそれを見て「覚醒剤ですか?」だって! しかもその後、特にどうということもなく進行します。普通に覚醒剤飲んで仕事してるー(レッドブルぐらいの感覚か?)。いやはやキョーレツです。

 

 

 

 

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