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2020年5月24日 (日)

「新幹線大爆破」:アイディアと勢いで粗雑に走る   #新幹線大爆破 #東映 #佐藤純彌

Superexpress109 先日NHK-BSPでやったのを録画しておいた『新幹線大爆破』を見ました。高倉健・宇津井健・千葉真一主演、佐藤純彌監督(この頃は「純弥」表記)による1975年作品。映像から作劇から人物から、みんな荒っぽいというかアクが強くてざらっとした質感の、つまりいかにも’70年代の東映らしい作品です。

大江戸はその昔に一度映画館で観ておりますが、当時よりもむしろ面白く感じました。次々と出て来るアイディアや、一難去ってまた一難的な構成が、意外に良くできていると感じたのです(「マジっすか?」って展開もありますけどね)。もっと雑な印象ばかりが多かったので。

ただ、犯人3人のバックグラウンドをじっくりと描く回想場面が、えらくウェットで重いのはやはり欠点です。そんなこんなで152分になっている日本版は長過ぎます。海外公開版はそういう所をバッサリ切ってテンポの良いサスペンス・アクションになったようで、アメリカ版は115分、フランス版は100分です。だからフランスでは大ヒットしました。日本ではコケました。

それにしても、題名や題材に難色を示した国鉄が撮影協力を拒んだため、盗み撮りとミニチュア撮影とセットで作り上げてしまうとは、当時の東映らしいというか、おそるべしというか…。今なら、もろもろの権利に関しての訴訟で絶対負けちゃうから作れないでしょうし、それ以前にJRに忖度してパラレル日本の別の超特急になったりしちゃうんでしょうね(でなきゃ、『台湾新幹線大爆破』とか)。 ミニチュアの新幹線映像はやっぱりバレバレなんですけど、まあ当時の映画屋さんたちの勢いみたいなものは感じられます。

そして、この時代の日本映画(特に東映)にありがちなんですけど、音楽がヘンチクリンなエレクトロニック・ミュージックで、耳障りなだけでなく恥ずかしかったです。海外版でもあんな音楽だったのかしらん?

 

 

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