「捜索者」:偉大な西部劇と言うけれど… #捜索者 #ジョンフォード #ジョンウェイン #西部劇
ジョン・フォード監督の1956年作品『捜索者』は、2008年にアメリカ映画協会によって「最も偉大な西部劇映画」第1位に選出されたほどの名作なんだそうですが、大江戸は未見でした。で、例によって数年前に買っておいたDVDを初めて見ました。
うーん、そこまで名作かなー? いくら何でも…ってぐらいに、白人優位目線に立ち過ぎ。1956年時点では、まだこんなもんだったんですねえ。とにかくこの主人公イーサン(ジョン・ウェイン)が差別主義者で、やけに偉そうにしてる、いけすかない男。そいつが主役では、物語に魅力や説得力が出ませんよね。そして、「アメリカ先住民=劣等な悪者」の図式だけで進行し、最後までそれが改まらないので、今見ると随分ひどい話だとしか思えないのです。クライマックスなども「えっ?」ってほどあっけなくて、拍子抜けですし。
それでも映像は魅力的。テクニカラーで捉えらえたモニュメント・バレーの「ザ・西部劇」な風景の美しいこと! 風景のロングショット、馬と風景の雄大な眺め、馬の疾走、光と影の使い方などなど、これぞ西部劇という映像集になっております。本来、大スクリーンで観るべき作品ですよねえ。
そして、西部劇の特徴的な要素がすべて(と言っていいほど)入ってます。馬、モニュメント・バレーの風景、ガンファイト、殴り合いのケンカ、ネイティブ・アメリカン(インディアン)、バッファローの群れ、家族…。
ま、ジョン・ウェインの主人公が「寅さん」なんでしょうね。何となく疎まれて家族のうちに入れず、周りの人は幸せになるけど、自分はまた流れていくという…。そういった意味では、なかなか哀感のあるラストでした。
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