「潮騒](1975):めでたしめでたし #潮騒 #山口百恵 #三浦友和 #あまちゃん #三島由紀夫
先週の『伊豆の踊子』に次ぎ、NHK-BSPで百恵ー友和コンビの『潮騒』(1975年)をやっていたので、見ちゃいました。こちらも初見です。
(『伊豆の踊子』はこちら ↓)
http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-7797e8.html
正月映画だった『伊豆の踊子』の後のゴールデンウイークの公開。昔は何かとスピーディーですね。監督はこちらも西川克己。言っちゃあ悪いけど、同じような泥臭さというか、この頃のプログラム・ピクチャーの安っぽさみたいなものがよく表れています。
山口百恵は、ほんのちょっと大人になった感じでした。そして三浦友和は、またしても水もしたたる「美男子」ぶりです。実際に、嵐やら荒れる海やらで、水がしたたりまくっています。ふんどし姿で筋肉美を披露したりもしており、おお、これってまさに三島由紀夫的世界ではありませんか。
『あまちゃん』ファンの大江戸としては、あの『その火を飛び越して来い!』の原典を確認したかったこともあったのですが、いざその場面を見たら、意外とあっさりでしたね。もっとドラマチックにクライマックスでなのかと思っていたら、半分よりも少し前の場面でした。 でも、この場面での百恵さんの背中ヌードとかは、ちょっとオドロキですよね。まだ16歳だってーのに。後半にも海女たちの場面で、カメラの視界からは隠れているのですが、胸を露出させられるという場面があって、びっくり。『伊豆の踊子』にも(肌色の水着を着ていたようですが)びっくりシーンがあったし、この頃のアイドルはなかなか大変でありましたねえ(大らかな時代だったとも言えます)。
物語自体は通俗的に面白く、ラストなんか(『伊豆の踊子』のラストを反省したのか)爽やかで明るくて実にハッピー。めでたしめでたし。さすがはアイドル映画という仕上がりです。三島文学の換骨奪胎という感もございます。バックに『潮騒のメモリー』を流しても似合うぐらいです。 ナレーションの石坂浩二も軽やかで、彼の『ウルトラQ』のナレーションとはだいぶ異なる路線なのでありました。
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