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2020年6月14日 (日)

「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」:映画的表現のお手本   #ストーリーオブマイライフ #わたしの若草物語 #バルト9

15921410042910 6月12日に公開された『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』は、新型コロナ休館明け初のメジャー洋画封切りと言っていいと思います。でも客席が半分以下になっている以上に、お客さん自体も入っておりませんでした。まだ皆さん、映画館が怖いのでしょうか? 今日大江戸が観た新宿バルト9では、「映画館初! 抗ウイルス・抗菌劇場まるごとコーティング」ってことで、病院施設で利用されている触媒を使った対策を講じておりました。でも(それとは関係ないのでしょうが)場内やたらと寒かったです。冷房効かせすぎ! ポロシャツの上にパーカ着て、ウインドブレイカー着ても寒くて寒くて、冷蔵庫の中で映画観ているようでした。途中からパーカのフードを被って、両腕を抱えながら縮こまって観ておりました。風邪ひいちゃいそうです!あ、抗ウイルスだから風邪ウイルスもいないのかなあ。

006_20200614234301 それはともかく、作品は素晴らしいものでした。手垢のついた『若草物語』を使って、現代に通じる物語を紡ぎ出しています。女性の生き方に関する問いかけを、ポジティブに行っています。

005_20200614235201 しかも手際が鮮やかです。映画の演出というのはこうじゃなくては!という感じに、映像と編集で感情や多くの事を語り尽くします。例えば、オープニングすぐの次女=シアーシャ・ローナンの疾走シーンにあふれる躍動感と喜びの爆発。例えば、三女の死の場面での「直接見せない」ことにより、かえって深く感情を揺すぶる演出、終盤の製本工程をしっかり見せることで出版の感激を表現する手法・・・などなど、映画ならではの語り方、映画ならではの表現方法を熟知しています。これがまだ監督作2本目のグレタ・ガーウィグの手になるものということに、驚いてしまいます。

そしてテンポの速いこと! 例えば、池の氷上でのスケート場面とか普通だと5分は使う場面を1分で処理するなどして、どんどんエピソードを重ねていきます。これはヘタするとダイジェスト版的な印象を与えてしまうのですが、本作の場合は良いテンポを生み出して成功しています。

002_20200615000801 大江戸は昔ならメリル・ストリープ、今ではシアーシャ・ローナンがけっこうキライなタイプなのですが、ここでは二人が共演。なんか同じ匂いがありますよね。そして、「オスカー常連女優の継承」みたいな感じもありました。

大江戸の好みとしてはやはり長女役のエマ・ワトソン。相変わらず可憐でありました。そして四女役のフローレンス・ピュー(『ミッドサマー』の!)も良いのですが、観ている間ずっと「ん? クロエ・グレース=モレッツ出てたの?? 髪の毛上げちゃうと、随分イモっぽくなるなあ。でもこれが演技力かしらん?でもなんか変だぞ。」と悩んでおりました(鑑賞前にほとんど情報を入れないもんで)。いやはや、もう間違えません。 で、女優陣でひときわ良かったのは、母親を演じたローラ・ダーンなのでした。抑制を効かせて、いい味わいを出しておりました。

 

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