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2020年8月31日 (月)

「シチリアーノ 裏切りの美学」:殺されなかった男   #シチリアーノ #シチリアーノ裏切りの美学 

1_20200831221001 映画『シチリアーノ 裏切りの美学』は、現代のイタリアが描く’80年代のマフィアの全面戦争~裁判の実話。内部告発者が主人公なので、原題は“Il Traditole”=裏切者です。

2時間32分もあるのですが、まあ『ゴッドファーザー』だって、1、2、3がそれぞれ2時間58分、3時間22分、2時間50分あるのですから、まだかわいいもんです。ただ、あの作品ほどに荘重な悲劇とか重厚なサーガではありませんし、なんか軽いんです。面白味もとりたてて感じません。イタリア人が観ると、面白いのでしょうか?

作品にとって重要な進展や転換が、割とセリフだけでさらっと語られたりするので、観ている方としてはきちんとした筋を見失ってしまいます(時制も前後するし)。もっと「絵」で見せてほしいものです。そうしないと、物語のダイナミズムが動いていかないのです。

まあ、マフィアってのは冷酷で私欲まみれのしょうがない奴らだなって映画です。映像的には、判事が謀殺される場面での車の中から前方を捉えた、運転席と助手席の人物込みのショットで、フロントガラスから見えるものがどんどん変わっていく、その迫力が凄かったです。ヒッチコックの『海外特派員』の飛行機墜落シーンを思わせるものでした。

それにしてもこの人、よく組織から殺されなかったなあ(みんな牢獄に入っちゃったからなんでしょうね)。

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2020年8月30日 (日)

「ようこそ映画音響の世界へ」:映画の半分は、音   #ようこそ映画音響の世界へ #映画音響 

1_20200830231601 映画『ようこそ映画音響の世界へ』は、映画におけるサウンドの存在と重要性を、「百見は一聞にしかず」的に教えてくれるドキュメンタリー。大江戸のような病膏肓(やまいこうこう)の映画ファンにとっては、とっても興味深い世界です。

サイレント時代の映画上映の音響効果から始まって、今日までの映画史を「音響」でたどる試み。その音響も「音声」「効果音」「音楽」の3領域をさらに細分化しながら解説してくれるので、この世界への総合的な理解ができる作りになっています。それにしても、映画へのステレオ音響の導入が’70年代半ばだったってのは、随分遅かったものですね(本作ではバーブラ・ストライサンド版『スター誕生』が引き合いに出されてましたが、例えばそれより1年早い『TOMMY トミー』では、5チャンネル・サラウンド(QSクインタフォニック・システム)が使われてましたよ)。

しかも豊富な映像フッテージとともに解説してくれるので、映画における音の働きがとてもよくわかるのです。ハリウッド作品ばかりではなく、『第七の封印』『七人の侍』『勝手にしやがれ』『イレイザーヘッド』なんかも入っているのが、嬉しいところ。94分の本作が2時間になってもいいから、もう少し長め&多めにフッテージを見せてもらいたかったぐらいです。

音響の職人たちに加えて、映画監督たち(含・俳優兼任監督)へのインタビューも豪華--スピルバーグ、ルーカス、リンチ、レッドフォード、ストライサンド…。それと、面白かったのは「フォーリー」という手製の効果音。濡れタオルをぐじゅぐじゅやったり、松ぼっくりを押しつぶしたりして、リアルな効果音を作っているのです。でもそれって、『ラヂオの時間』の藤村俊二じゃん!

 

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2020年8月29日 (土)

「青くて痛くて脆い」:終盤の腰砕け   #青くて痛くて脆い #吉沢亮 #杉咲花 #松本穂香 #森七菜

1_20200829225001 映画『青くて痛くて脆い』は、惜しかったです。若手キャストを使った学園ドラマなのですが、凡百のキラキラ映画には到達できない地点へチャレンジしています。その意欲はいいのですが、途中までは成功していたのですが、でも最終的には届きませんでしたねえ。

前半は、「これ、どういう展開になるんだろう? まったく先が読めない。」って感想で、妙にドキドキするほどの謎をはらんでいました。 (以降ネタバレあり) 中程で、いったん物語をひっくり返してびっくりさせてくれます。ただ、そこから後がねえ・・・少しずつおかしなことになっていきます。そして、終盤~ラストで、非常にありきたりな感じになってしまいました。残念ですね。

吉沢亮はお得意の「闇を抱えた好青年」キャラを(ギャグになりそうで難しい役なんですけど)しっかりこなし、杉咲花は彼女の持ち味を生かしながら、これまでの彼女を一歩はみ出した部分も演じておりました(ただ、あのコシノジュンコみたいな髪型は、どうなんすかね?)。

でもこの映画、広告等の露出が吉沢&杉咲だけなので、すっかり忘れておりましたが、松本穂香も森七菜も出てるんですよねー。松本さんは、こういう脇の芝居がけっこう良いのです。で、1シーンだけのメガネをかけた姿がえらくステキでした。 ベースを弾きながら歌う森さんもなかなかでしたよ。

杉咲花が横断歩道の白い所だけを渡る場面が2度出て来て、彼女は「願いが叶う」的な事を言うのですが、先日の『チコちゃんに叱られる』で、子どもがそういった行動をするのは「限界に挑戦して、己の能力を高めるため」という答があったのを見ていた大江戸は、「なるほど」と膝を叩いたのでありました。確かに彼女は、それ系の人ですもんね。

 

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2020年8月28日 (金)

展覧会「松竹映画の100年」@国立映画アーカイブ  #松竹映画の100年 #松竹第一主義 #国立映画アーカイブ 

15986192831270 京橋の国立映画アーカイブ 展示室で、展覧会『松竹第一主義 松竹映画の100年』(~8/30)を観ました。松竹の創業は1895年なのですが、蒲田撮影所の開設が1920年ってことで、このタイトルになっているようです。

それ以降今日までの松竹映画の歴史を、5つの章に分けて展示してあります。展示品はポスターとスチル写真が多いのですが、脚本、絵コンテ、その他の資料や予告編映像などもあります。

監督でいえば小津安二郎~山田洋次を主軸にして、その歴史のほとんどが成り立っているってのも凄い話ですね(てか、山田洋次が一人で半世紀以上もたせてるってのが凄すぎるんですけど)。その後継ぎがねえ…。展覧会では終盤を飾っていたのは北野武だったりするのですが(松竹カラーとは無縁ですからねえ)。

それにしても、松竹ヌーベルバーグって何だったんすかねえ? こうやって歴史を概観してみると、明らかにそこだけ異質です。 あと、個人的には奥山和由プロデューサーによる「シネマジャパネスク」も入れといてもらいたかったですねえ。

 

 

 

 

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2020年8月27日 (木)

素敵な定番ワールド   #薄皮つぶあんぱん #フィレオフィッシュ #ダブルチーズバーガー #ハーゲンダッツのラムレーズン #檸檬堂

15975482355432 定番商品ってのは、やっぱり力があるから、圧倒的に支持されてるから生き残っているのだという真実を再確認させてくれる、そんな食品をいくつか…。

まずはヤマザキの「薄皮つぶあんぱん」。小ぶりなあんぱんだけど、むしろまんじゅう。中のあんこがたっぷりぎっしりで、大江戸のようなあんこファンにとっては満足感が高いのです。そしてあんこはもちろん「つぶあん」。適切にちゃんと甘くて、「甘さ控えめ」反対派の大江戸も納得のお味です。お菓子感覚で食べられるあんぱんなのです。値段も非常にリーズナブル。これでショートニング使ってなかったら、最高なのになあ(もう少し値が張っても)。

 

15975787873151 続いては、マクドナルドの「フィレオフィッシュ」。いや、なんか妙に食べたくなって、すんごい久々にいただいたのです。それこそ20年ぶりぐらいに(笑)。

15975787809490 いやー、安定のおいしさですね。なんか、ほっとする味です。タルタルソース内の酢の味と、スライスチーズの半分のやつが、いい仕事してます。スチームしたバンズ(パン)ってのも、他のハンバーガーと一線を画す特徴ですよね。

15985351760782 もちろんマックの最大の定番商品といえば「ハンバーガー」ですが、(あれはあれで良いのですが)ちょっとボリューム、「肉」感に欠ける部分があります。なので、大江戸のおすすめする新定番は「ダブルチーズバーガー」。(なつかしの)クォーターパウンダーがない今、こいつならチーズバーガーの満足感が得られますぜ。そしてマックの場合、ピクルスがいい仕事をしてるのです。

15975482306051 ここでデザート。ハーゲンダッツの「ラムレーズン アイスクリーム」。アルコール分0.7%です。大人の味です。大江戸はラムレーズンが大好き。特にラムレーズンアイスは、ミルキーなバニラアイスと、レーズンの甘ずっぱさと、ラム酒の香りが溶け合って、素敵なハーモニーを奏でます。ハーゲンダッツのは、さすがに良い出来です。少し溶けかかってるやつなんか、もう最高です。

 

15985349942750 そして最後に、コカ・コーラが出した缶チューハイってことで昨年話題になった「檸檬堂 こだわりレモンサワー」。これアルコールの濃さとかフレイバーで何種類かあるのですが、この「定番レモン」(アルコール5%)が基本形。

酒屋の前掛けをデザインした缶の意匠にはあまり惹かれませんが、お味の方はお見事。レモンを丸ごとすりおろして、お酒に漬け込んだそうですが、いやー、これまでのさまざまな缶チューハイとはレベルが違う感じ。質の高さがすぐわかります。レモンの果実感からして、すごいのです。販売網の関係で今一つどこにでも置いてあるわけじゃないのですが、これがあったら「買い」です。まさに、新定番と呼べる商品でしょう。

 

 

 

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2020年8月26日 (水)

梅蘭焼きそば、うまし   #梅蘭 #梅蘭焼きそば

 Dsc_45401 横浜中華街に本店がある中華料理の「梅蘭(ばいらん)」は、何といっても「梅蘭焼きそば」で有名なお店です。大江戸はかつて渋谷のお店で食べましたが、なんともう閉店しちゃったみたいですね。

で、その梅蘭の支店が代々木上原にあるってことで、前から気にはなっていたのですが、先日行ってまいりました。当然オーダーは、迷うことなく「梅蘭焼きそば」です。

これです。パッと見、麺オンリーのおこげ円盤、もしくは焼きすぎちゃった広島焼きみたいに見えますね。普通の焼きそばとはまるで違います。でもまさに字義通り「焼きそば」。焼き餃子とか焼き飯とかの感覚で、焼きそばです。

Dsc_45411 ところが、箸で真ん中をこじあけてみますと、はい、中から肉と野菜のあんかけ(かけてないから、「あん」ですね)が出てきます。もやし、ニラ、たまねぎ、豚肉などを炒めたあんです。これをカリカリのおこげ麺にからめて、部分的に柔らかくしながら食べ進むのです。

とにかく、パリパリのおこげ麺がうまいんです! 大江戸はおこげ好きなもんで、たまらんです。とはいえ、味が単調なもんで、正直1/3ぐらい食べ進むと、飽きます。なので、途中からカラシをつけたり、酢やラー油をかけたりして、味変で対抗しました。もちろん、最後までおいしく完食できましたが・・・、まあ何人かで来て、シェアしながらほかのものと一緒に食べた方がいいですよね。そんな梅蘭焼きそば(860円+消費税)です。

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2020年8月25日 (火)

「ピングー展」@松屋銀座   #ピングー #ピングー展 #松屋銀座 

15983456680582 松屋銀座で『ピングー展』を観ました。今のご時世ですから、当然日時指定制です。ローソンのロッピーで指定券をゲットするのです。

ピングー、日本に紹介された当初から結構好きなんですよ。「40周年記念」とありまして、原作者のオットマー・グットマンさんが、原型となるテストフィルムを作ってから40年ってことのようです(日本でのTV放映は1992年から徐々に)。

『ピングー』はスイス生まれのクレイ・アニメーション。謎のピングー語だけで展開するので、まあサイレント映画みたいなもんですね。その動きの面白さ、かわいさと、コメディーとしての楽しさ。実に愛らしい作品です。

15983456464610 会場には数多くの撮影用クレイ人形や、制作資料に加えて、映像(動画)もいろいろあって、初心者でもピングーの世界が楽しめるようになっています。説明用のパネルも、真四角ではなくて氷を砕いたような不定形。それが少し壁から浮いた感じで、なんだかおしゃれで気持ちよかったです。35㎜のポジフィルムを10倍に拡大して吊り下げているコーナーもありましたが、それも見せ方としてオシャレだと思いました。

ただ、全体の分量的にはもう少し欲しかった(やや物足りなかった)かなあ。でも、ソーシャル・ディスタンスを意識して、広めの間隔にしているのでしょうね。

_20200825_172404 てなわけで、会場の随所にはご覧のような足跡マークが。良い子はしっかり守ろうね。

会場内は基本的に撮影NGですが、一番最後の巨大ピングーだけは撮影OKでした。 で、出口の先の物販コーナーが、安定の充実ぶり。ファンはきっと散財でしょうね。

15983636005200 大江戸は買わずにガマンしましたが、家に帰るとこんなにかわいいピングーとピンガの磁器(たぶんシュガーポットだけど、使ってません)が置いてあるのでしたー。昔、ミスタードーナツの景品でもらったのでしたー。ふふふ。

15983457011103 ところで、この展覧会入口に見慣れぬ機械があって、笑ってしまいました。じゃん、立ち食いソバ屋とかラーメン屋の入口にあるチケット自販機・・・じゃなくて、当日の日時指定券の発券機なのでしたー。なるほどねー。新時代の展覧会のニューノーマルな風景になるのかも知れませんね。

 

 

 

 

 

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2020年8月24日 (月)

「グッバイ、リチャード!」:脚本も演出も・・・   #グッバイリチャード #ジョニーデップ

1_20200824222701 映画『グッバイ、リチャード!』は、東京23区内ではヒューマントラストシネマ渋谷1館のみの公開。いやー、ジョニー・デップの新作が単館って時代ですよ。予告編でかかっていたトム・ハンクスの新作(8/28公開)も23区内では2館のみの公開ですし。スターの動員力がまったくあてにならない時代、普通のドラマがまったくウケない時代です。なんか悲しいですね。

でも確かに出来の悪い作品ではありました。ジョニーが出てなきゃ当然公されなかったことでしょう。手あかのついた物語と、さしてふくらまず、かといってひねりもない展開。脚本を練っていない作品に思えてしまいます。

演出もところどころに疑問点が生じますね。え?それやっちゃいますか?って感じで。終盤の会話シーンなどもダラダラ長過ぎて、まいりました。

ジョニー・デップは悪くないと思うけど、結局のところこの主人公が魅力的な人物とは思えないので、映画が弾みません。しまりません。 ラストも、どうかと思うしねえ(ワンちゃんの運命は?)。

これ、原題は“The Professor”ってことになっているのですが、画面には“Richard Says Goodbye”と出ておりました。Wikipediaによると、もともと“Richard ~”というタイトルだったのが、2019年のアメリカ公開前に“The Professor”に改題されたと書いてあるんですけど・・・まあ、いいや。海外公開版のタイトルを変えるってのは、たまにあることなので。

 

 

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2020年8月23日 (日)

「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」:女子二人の学園乱痴気コメディー   #ブックスマート #卒業前夜のパーティーデビュー

1_20200823223501 映画『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』は、大江戸の苦手なアメリカン学園乱痴気コメディー。でもやけに評判の良い作品です。これまでなら男の子が担っていた役柄を少女二人が演じているあたりがウケたんでしょうかね。うち一人は恋愛対象が女性っていうのも、今日的ですしね。

ハイスクールの、あるいはパーティーの描写なんかは、A24的。そこらの現代感覚をバッチリ出した監督は、女優であるオリヴィア・ワイルド。あの『リチャード・ジュエル』で、軽薄で無責任なマスコミを代表していた女性レポーター役の彼女です。各方面から演出の才能ありと認められているようです。

色彩はキッチュなまでにカラフル。そして下ネタ全開です。で、とにかく主役の二人(ビーニー・フェルドスタイン、ケイトリン・デヴァー)のコメディエンヌとしての魅力とコンビネーションの妙が成功の最大の要因です(成功って書いたけど、大江戸にとっては「まあまあ」ってところですけど)。

変なクスリの影響で、二人がバービーみたいな人形になっちゃう(そう感じる)あたりが、かなり面白かったです。あとは、ハイジャックの件りと、その伏線回収も結構でした。

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2020年8月22日 (土)

「糸」:昭和的な通俗メロドラマ   #糸 #映画糸 #菅田将暉 #小松菜奈

1_20200822230001 映画『糸』は、これまた新型コロナで公開が延期になっていた作品(4/24→8/21)。菅田将暉&小松菜奈がTVに出まくって宣伝していたので、もう観た気になっちゃってましたが、まあ想定通りというか「予告編通り」の作品でした。まあ、ありていに言えば「ド通俗映画」。ただ、そこを狙って、コントロール通りに作っているのですから、どうのこうの言う筋合いではありません。

平成映画の性質を持ってる割には(特に近年の比重が高い割には)、不自然なほどスマホやSNSが出てこなくて、だからこそメロドラマ的展開が成り立つところもあるのですが、なんだかむしろ昭和っぽいっす。中島みゆきってことも、昭和感につながります。

キャストでは子供時代の二人と、菅田、小松が似ているところが良かったです。特に大人になってからの小松がいくつかの場面でかなり子役の女の子に似ていて(ということは、普段の小松菜奈らしくない見え方ということ)驚きました。正直、子供時代の方がいじらしく感じの良い美少女なのです。

成田凌は、またしてもいつものパターンの役柄。主人公の友人で、若いころはキラキラしていたのに、大人になるとオーラがなくなっちゃうショボクレ男を、いつものごとく演じておりました。あのカッコ悪くなる方法、オーラの消し方っていうのは、もはや名人芸ですね。

巷では小松菜奈がカツ丼を食べるシーンが評価されていたりするようですが、いやいや、あの程度じゃダメです。むしろ食べ方がヘタで、ハラハラしてしまいました。もしも一気呵成に食べるところを最後まで長回しで押さえられたら、それに応えられる女優だったら、もっと凄いシーンになったでしょうにねえ。

もちろん小松さんも菅田くんも、凄い演技力を持った人たちなのですが、この作品ではどうにもナマクラで生きませんでした。実際の恋人同士だから、遠慮とか意識し過ぎたとかってことはないと思うのですが…。

 

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2020年8月21日 (金)

「2分の1の魔法」:知恵の結晶   #2分の1の魔法 #2分の1の魔法 #ディズニー #ピクサー

1_20200821232001 ディズニー/ピクサーの新作『1/2の神話』じゃなくて(そっちは中森明菜)、『2分の1の魔法』がようやく公開されました。でも原題は“ONWARD”(いや、樫山さんじゃなくって…)=前へ、とか前進してってことですね。意訳すると「この先の未来へ」ぐらいの感じでしょうか。

これ、3月13日の公開予定がコロナで延期になっていた作品ですよね。アメリカでは3月に公開されていたのですが、日本では5か月以上遅れての公開となりました。ただ、待った甲斐のある秀作でした。タイトルや広告ビジュアルや予告編からは、さほど期待していなかったのですが、なかなかどうして、近年のアメリカ製アニメーションの中ではピカイチではないでしょうか。

とにかくいつものディズニー/ピクサーの例にもれず、脚本が練りに練られています。映画作り、物語作りの一流のプロたちが、時間をかけて改稿を重ねながら、磨き上げたことがよーくわかります。大きな筋だけではなく、細かいディテールのうまさ、伏線の回収(例えば「棘」)など、実に見事です。知恵の結晶です。こういう所に才能と金と時間をかけるのが、やはりアメリカ映画の強さであり、ディズニー/ピクサーの強さなのです。もちろんテクニックに溺れることなく、観る者にピュアな感情のうねりをしっかりと起こさせる「真実」とか「魂」みたいなものを、ちゃんと織り込んでいます。

家族の物語、兄弟の物語を、くさくならずに、そして繊細な描写で、説得力をもって描きます。今日、くさくならずに教訓的なものができるって、すごいことです。笑えるし、感動するし、後味も爽やかだし。

もちろん映像的にも見事。オープニングの滑空、カーチェイス、峡谷の場面、洞窟内、などなど。そしてクライマックスのアクション! ここでのドラゴンは、造形的に見事なユニークさであり、かつ顔がオチになっているのも素晴らしかったです(マスク越しに笑っちゃいました)。

上映時間の関係で日本語吹き替え版を観たのですが、母親の顔を見て「自分なら絶対に近藤春奈(ハリセンボン)にやらせるな」と思ってたら、本当に近藤春奈がキャスティングされていたのでしたー。ま、そうですよね。ほんと、似てるんだから。

 

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2020年8月20日 (木)

佐野元春の「MANIJU」を今頃聴く   #MANIJU #マニジュ #佐野元春

15979268088610 佐野元春&ザ・コヨーテ・バンドが2017年に出したアルバム『MANIJU(マニジュ)』を、今頃中古で買いました。特別編終盤=CD、DVD(MV6曲入り)、「元春レディオショー」のCD、コヨーテバンドメンバーのポストカード、100頁ブックレットがセットになったボックスです。

実はこのアルバムの存在を最近まで知らなかったという体たらくなのでした。佐野さんの全オリジナル・アルバムは持ってますし、これの前に出た『BLOOD MOON』も後に出た『或る秋の日』も当然買っているのですが、なぜかこれの発売情報だけが届いていなかったというミステリー。まあ、現在の佐野さんの動向はメディアにほとんど出ないので、そういうこともあるのかと…。でも、アマゾンとかから告知が来てなかったのはなぜ?

それはともかく、タイトルの「マニジュ」に関してはブックレットの中にも何の解説もなし。ネットで調べてみると、「摩尼珠」と書く宗教関係の言葉のようですが、そんなのわかんないよー(もちろん歌詞にも示されておりません)。でも「悟りの涙」「禅ビート」「マニジュ」といった曲名や、その他の曲の歌詞にも示されているように、宗教的(仏教的)世界にかなり寄ったトータル・アルバムです。

特に「禅ビート」、これは世界広しといえども今の佐野さんにしかつけられないようなタイトル。曲もタイトなロックンロールで、素晴らしいと思います。「いったい自分は何者なんだろう?」と歌う佐野さんの姿や動きや雰囲気も、(当時61歳なのに!)しっかりカッコイイし。

全体的にも近年の佐野さんのアルバムの中では良い方ではないかな(とはいっても、他のアルバムが「悪くはないけど、特に大好きにもなれない」って感じなので、それらよりは少し良いってところなのですが…)。「天空バイク」とか「青い鳥」とか「禅ビート」とか「マニジュ」とか聴くと、なんかビートルズの『ホワイト・アルバム』に入ってそうな曲だなって感じもいたしました。

付録のDVDでMVを見ると、6曲ともスタジオ撮影でバンドが演奏するシーンを写しただけの“ストロング・スタイル”。佐野さんは、ここらから現在の短髪になったようですね。で、曲によってはスーツ(withネクタイ)+メガネで歌ってるものもあるのですが、その姿を見たら’80年代前半の彼を思い出しましたよ。あの、バディ・ホリーを意識してた頃、NYに渡る前の佐野元春を。

 

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2020年8月19日 (水)

新宿の東西通路と広場と安与ビル   #新宿東西通路 #新宿東口広場 #安与ビル #柿傳

15965137741730 もう一月以上もたつのですが、7月19日に新宿駅の東西自由通路が完成しましたね。JR駅が間に入っているため、東口と西口との間の通行が困難だった新宿ダンジョン攻略の鍵として積年の念願プロジェクトだったようなのですが・・・

15965138242834 お偉方の祝辞なども貼り出してあったのですが、でもねえ、何なんでしょ、これ?

15965137811251 だって、場所が微妙。もう50mも歩けば、もともとある新宿通り地下の東西通路(アルタ前の)が平行に走っているわけでして、だからありがたみが非常に薄いのです。

しかもこの通路の開通と引き換えに、京王線、小田急線からJR構内を抜けて東口から出るルートが使えなくなってしまったのです。新通路は京王、小田急の改札口からけっこう距離があるので、相当不便。大江戸はJR東口へ突き抜けるルートでしばしば武蔵野館やシネマカリテに行っていただけに、不満です。今までギリギリ間に合っていたものが、間に合わなくなってしまいます。

15965138173893 で、東口を地上に出ると、新しく広場が整備されておりました。なんでもルミネエストが整備したようですよ。

15965138112372  ただこれも、アルタから一番遠いサイドの一角のみ(これから広がったりするのかしらん?)。謎の金属的彫刻があったり、彫刻を取り囲むテーブルとイスがあったり、床がキレイにペイントされていたりしますけど、なんだか微妙ですよねえ。いったい何がしたいのか?

 

それよりも大江戸の目が行ったのは、縦長の写真で彫刻の奥にある建物。これ、昔から前を通っていたのにずっと気づいてなかったんですよねー。でも、この前気づいちゃったんです。

15892887973600 はい、京懐石料理の「柿傳」や柿傳ギャラリーの入っている「安与ビル」です。1968年竣工なので、もう半世紀以上もここに佇んでいたのですね。まあ、実はとある会合で、ここの柿傳で食事をしたことも一度あったのですけれど…。はっはっは、目が節穴ですね。

設計者は明石信道。川端康成にも縁のあるビルのようですね。八角形の各フロアがズレズレで傘案っている姿がサザエ堂みたいで、大胆不敵です。

 

15965113579871 あまりにも変わったデザインに、ハローキティ人力車も「口あんぐり」でした(京王百貨店の1Fに置いてありました)。

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2020年8月18日 (火)

「パブリック 図書館の奇跡」:リベラルな米映画の伝統   #パブリック図書館の奇跡 #映画パブリック #エミリオエステベス 

1_20200817230601 映画『パブリック 図書館の奇跡』は、エミリオ・エステべスが制作・脚本・監督・主演を務めております。久々にエステべスの顔を見たけど、父マーティン・シーンよりもむしろ、カーク・ダグラスやマイケル・ダグラスに似てるように見えたってのは、どういうことだ?

でもエステべス、いい仕事しました。リベラル派アメリカ映画の伝統に則り、権力に屈しない民の連帯を描いて、骨のあるエンタテインメントに仕上げてあります。平明かつユーモアたっぷりに、世の中の問題点を突き、告発する力を持った映画です。特に、クリスチャン・スレイターや女性リポーターら悪役が憎々しいので、こちらの怒りも燃え上がります。反トランプの意志も込めて製作した作品なのでしょうね。

ただ、終盤がイマイチかなあ。もっと盛り上がったはずだし、もっと名作にできた気がします。クライマックスでの「解決」も、今一つ腑に落ちないというか「それが何なの?」と感じなくもないですよね。この時代なんだからSNSをもっとうまく使えよ!って気もいたしました。

スタインベックの『怒りの葡萄』を持ち出してきたある種の「青臭さ」は、嫌いではないのですが…。

 

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2020年8月17日 (月)

マスクに「神奈川沖浪裏」を描いて…   #マスク #神奈川沖浪裏 #北斎

15976688524761 ふと思い立って、やってみたのです。布製マスクに葛飾北斎の『神奈川沖浪裏』を描いてみました。どーです、なかなかでしょ。

大江戸は小学生高学年の頃に浮世絵、錦絵の類が大好きで、中でも北斎の「富嶽三十六景」の中のこの作品を愛してやまず、繰り返し模写していたのです。なので、今でも何も見ずにだいたいの感じは描けます。

15973736533081 ただ、今回はしっかりお手本を見ながら1時間ぐらいかけて、しっかりと模写しました。

マスクって、かなり立体的なので、そこに描くのは少々難しかったです。デニム系なので比較的描きやすいとはいえ、布だし。ほら、二番目、三番目の写真なんか見ると、立体感がわかるでしょ。

15973742866850 画材は、東急ハンズで買ってきた「マービー ファブリックマーカー」(耐水性布描きマーカー)。「描くだけで布に定着する」とか「選択しても、漂泊しても色落ちしにくい」とか書いてあったので、よし!これだと決めたのです(※選択→洗濯、漂泊→漂白 誤字でした)。青一色で、タッチの強弱のみで描きました(本物は青~紺でも何色か使ってるし、三隻ある舟のあたりでは木の色が使われています)。それにしても、自画自賛したくなる出来です。

 

そういうわけで、今朝は意気揚々と職場にこのマスクをつけて行って、「いいでしょ」と自慢しながら一人悦に入っていたのです。

ところが昼食後に歯を磨く時、マスクを外してみると、・・・ん?鏡に映った自分の首が青いのです。え?青首?青首大根?と思ってよく見れば、首だけじゃなくて白いシャツの衿も青くなってました。これがほんとの「ブルー・カラー」(うまい!?)。 4枚目の写真にもその証拠が見られますね。

15976688766312 激しい色移りでした。なんだよー、「色落ちしにくい」だなんてウソツキだー! がっかりぽんなのでありました。サブで持っていた普通の不織布マスクにつけかえましたよ、もう。そうしないと、「ブルーマン」(六本木で観たっけ)になってしまいますからね。

ただ、帰ってから洗ってみたら、意外にも絵柄は落ちず、にじまず、そのままキープされてました。洗った水は多少ブルーになったけど。ブルージーンズみたいなもんで、一度洗ってからつけた方が良かったのかしらん? もう大丈夫なのかどうか、今度は青いシャツの時に実験してみようかなあ(←冒険野郎)。

 

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2020年8月16日 (日)

STARS展@森美術館   #STARS #森美術館 #草間彌生 #村上隆 #奈良美智

15975480548120 が六本木ヒルズの森美術館で開催中の『STARS展:現代美術のスターたち--日本から世界へ』(~2021.1/3)を観ました。草間彌生、李禹煥、宮島達男、村上隆、奈良美智、杉本博司という日本の現代美術界の人気アーティスト6人を揃えた大規模展です。

15975480620681 トップバッターは村上隆(なんでも野球に例えるのはオジサンだそうです。じゃあ、第一走者?)。どでかい屏風絵を両サイドに、広くて天井の高いスペースを有効に使った展示。写真で見ただけだった過去の立体作品の実物が見られて良かったし、原発をテーマにした映像作品もありました。15975480694582

続いては、リ ウファン。極めてミニマルで思索的な作品です。

15975480766673 その後に、6人のプロフィールや戦後日本の現代美術を世界に紹介してきた展覧会の歴史のコーナーがあり、続いて草間彌生の登場。代表作と言える突起物だらけの船やはしご、椅子をタブロー作品が取り囲んでいます。一人ずつ覗き込む鏡を使った作品も。

15975480979655 続く宮島達男は、いつものように暗闇の中のデジタルカウンター。でも今回のは、東日本大震災をテーマとしたもの。多くの人々が制作に協力していて、その模様をアーティスト自身が紹介する映像も上映されていました。光る数字の一つ一つが、人の命にも見えてきたり、いろんな事を思わされました。

15975481156606 縦長カウンターの作品は、数字の向きが一定ではなく、あっち向いたりこっち向いたりするのが珍しかったですね。整然の中の無秩序。

 

15975481364747 そして奈良美智の部屋。CDやLPのジャケットに囲まれて、さすがはロック好きの奈良さん。小さめの一部屋が終わった後に、大きな空間もありまして、その中央には家!

15975481528378 家の中はこんな感じ。壁に貼られた少女たちの絵が、極めて魅力的なのでした。

15975481794930 大江戸はやっぱり大好きなんです、奈良さん。

なので、当日のいでたちもお気に入りのこのTシャツなのでありました。ふふふ。15975481617699

 

最後は杉本博司。有名なNY自然史博物館の白クマ写真や海景写真に続いて、映像作品(動画)があり、ダンサーが舞っていたりしましたが、(時間の関係で)全部観ることはできませんでした。

 

この展覧会も当節のご多分に漏れず、入場時間別のネット予約制。おかげで、まったく混まずに快適な鑑賞ができました。もちろん経営的には大変なことなのでしょうが…。

15975863069160 てなわけで、おみやげに奈良美智の缶バッジを買いました。「NO WAR」ガールです。いい顔だ。

 

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2020年8月15日 (土)

「思い、思われ、ふり、ふられ」:浜辺美波から目が離せない   #思い思われふりふられ #浜辺美波

1_20200815234701 映画『思い、思われ、ふり、ふられ』は、予告編を見た時に「おお、これはなかなか」と思うほど映像や浜辺美波の表情が魅力的だったのですが、本編を観たらそれ以上に魅力的な作品でした。『キネマ旬報』に「ティーン・ムービーの到達点」だということを書いていた方がいらっしゃいましたが、まさにその通りです。昨年の『殺さない彼と死なない彼女』はティーン・ムービー(キラキラ映画)の定石を思いっきり外した傑作でしたが、こちらは王道でありながら質が高いのです。

三木孝浩監督らしい清澄なリリカルさが全編を覆い、切なくも美しい世界が残酷さと希望とのエッジで作品を成功せしめています。映像も美しく、明るい光の良さ、陰りのある画面の良さ、そして雨や水の美しい描写など、映画のクォリティを高めてくれています(撮影は『ちはやふる』などの柳田裕男)。

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でも何といっても、この映画で目が離せないのは浜辺美波。『君の膵臓をたべたい』で映画デビューした頃から「年の割に顔が整い過ぎてる(大人顔)」と思ってましたが、本作ではもう「完成形」ですね。「完璧な顔選手権」があったら優勝できるでしょう。彼女が写真のフレームに収まった場面の顔なんて、まさに完璧です。いろいろと複雑な心情を過不足なく演じた演技力も含めて、これまでの彼女のキャリアハイと言えるでしょう。いや、演技力いう以上に、なんか特殊でなんか不思議で目が離せないんです。

アイドル映画のアイドルって、昔っから未完成なのが魅力なんです。顔だって、整っていないんです。足りない部分があったり、過剰な部分があったり。そこがむしろ魅力。でも浜辺美波は、日本映画史上初の「完成形美少女」なのです。アンドロイド的と言えるかも知れません。だから不思議な感覚が宿るのです。大江戸が好む「ぽわんとしたタイプ」とは全然違うんですが、観てる間ずっと気になってしょうがありませんでした。でも、この人30歳になっても40歳になってもあの顔のまんまなんでしょうねえ(きっとそうです)。

 

それはそうと、9月18日公開というアニメ版も楽しみですね。

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昭和館の戦後を考える無料展×2   #昭和館 #占領から独立までの軌跡 #東京情景 #師岡宏次

15970473579350 今日は75回目の終戦記念日ですが、先日九段下の昭和館に行って、無料の展覧会を二つ観ました。前から知ってはおりましたが、ここに入るのは初めてです(結局、時間の関係で常設展の方は観ませんでした)。新宿の昭和館には行ったことがあるんですけど(あ、こっちは映画館ね)。

15970478058982 一つ目は戦後75年特別企画展『占領から独立までの軌跡 1945-1952』(~9/6)。GHQによる占領下の日本を写真、文書、印刷物、道具や商品などで総合的に伝える試み。なるほどねえ、です。教科書は様々な資料で見たことのあるものから、「へー」と思うようなものまで、いろいろと。最後にはニュース映画の映像もあって、なるほどねえでした。ちょっと、物足りなくもあったけど、無料の展覧会なんだから文句は言えません。むしろ健闘していたでしょう。

 

15970473943951 もう一つは戦後75年特別企画写真展『東京情景 -師岡宏次がみた昭和-』(~12/20)。こちらも入場無料で、半分屋外みたいな壁面に展示されていました。

東京の写真を撮り続けたことで、もちろん大江戸もその存在を知っていた師岡宏次の写真展。第1期は3/20~7/12だったということで、今回見たのは第2期「焼けあとからの出発」。焼け野原で迎えた終戦から19年でオリンピックやっちゃったわけですから、すごいエネルギーがあったんですよねえ。

うーん、やはり第1期も観たかったって感じました。本当にこういう街の風景や風物を撮っておいてもらったおかげで、我々もその時代を知るための大いなる手助けとなります。今は映像の時代だから、逆に量が多すぎて大変でしょうけれど…。

 

やっぱりそのうち常設展も観なければですね。

 

 

 

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2020年8月14日 (金)

サンシャイン水族館でクラゲとペンギン   #サンシャイン水族館 #クラゲ #ペンギン

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かなり久しぶりに、池袋のサンシャイン水族館に行きました。たぶん20年とか、それぐらいの単位でご無沙汰してました。数年来続けている「夏休みに東京近辺の水族館に行く」イベントの2020バージョンです(来年は、先ごろオープンした「かわすい」こと川崎水族館ですね)。

このサンシャイン水族館は社員が3人だけ。あとはバイトで回してます。…すみません、ウソです(三社員)。

15973954927452 新クラゲエリアが7月9日にオープンしたとかで、クラゲファンの大江戸としては期待が高まります。

こういうご時世なので、時間制限による完全予約制です。ネットで当日に数時間後のチケット(=QRコード)を取りました。

15974151401436 ただ、館内はそんなに広くないので、所々「けっこう密じゃね?」みたいな場所もできておりましたが、大江戸はそういう所は足早に通り過ぎて、自衛しておりました。

15973954618780 期待のクラゲは、まあそれほどでもなかったですね。工夫はしてありましたけど、やはりビルの中の水族館ということで、水槽の高さや規模にも限界がありますし…。とはいえ、ミズクラゲは素敵でした。キレイで優雅でした。食事の後らしく、真ん中の4つの円がオレンジ色に光っておりました(最近サカナくんにおしえてもらった豆知識)。

15974151154775 そして、アカクラゲの細長ーい、そうめんのような触手、水槽の中に4-5体が近接して泳いでいるので、「これ、ぜってーからんじゃうんじゃね?」と思って、しばらく見てたのですが、いやー、不思議なことにからまないんですね、これが。自然界の神秘であります。

15973954739081  もちろんクラゲ以外にもいろいろいますし、トカゲだカエルだの爬虫類も充実しておりました。でも、もう一方のスターは、ペンギンなんですね、ここの場合。

ああ、ペンギンが頭上を飛ぶの図。そう、数年前のリニューアルで、屋外エリアにペンギンをフィーチャーしたのは気になっておりましたが、その「天空のペンギン」とやらにお目にかかるのは初めて。15974150623764

ほら、ビルの上を飛び回っているかのようではありませんか。奇景です。楽しくも涼しげ。

 

15974149903703 その隣には、ペンギンたちが立ち並ぶ岩と草のエリアも。この東京の炎天下に大丈夫なのか、ペンギン君たち?(まあ、水や冷気でいろいろ調整してるのだと思いますけど)

 

15974149097161 上空をぐるぐる通ってる樋の上には、(見ていた間には)ペンギンが通ったりすることはありませんでしたが、なぜかその一角にペリカンが並んでました。透明アクリル越しに眺める人々。へんなの。水族館なのにね。

1時間足らずで終了。ま、そんなに広い所じゃないから、しょうがないけど、これで大人2,400円ってのは、ちょっと高いなー。(人を密集させちゃいけないから)すべてのイベントが中止となっていただけに、なおさらそう感じてしまいました。

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2020年8月13日 (木)

「海辺の映画館 キネマの玉手箱」:大林宣彦の走馬灯   #海辺の映画館 #キネマの玉手箱 #大林宣彦 

1_20200813221101 映画『海辺の映画館 キネマの玉手箱』は、当初4月10日だった公開がコロナの影響で延期となり、去る7月31日にようやく公開となりました。大林宣彦監督の遺作です。

私事ですが、大江戸はしばらく前からひどい腰痛が出ていて、それだけに2時間59分もあるこの作品は少し後回しになっていたのです。結果、大丈夫でした(8時間もあるワン・ビンの『死霊魂』は、さすがにパスしますけど)。

玉手箱というかおもちゃ箱というかパンドラの箱というか、いろいろひっくり返したようなお祭り映画にして、執念の反戦映画。本作に出演している常盤貴子がインタビューで「(大林監督は)本来、死に際に当人しか見ることのできない『走馬灯』を映像化した」と語ったそうですが、なるほど、うまいこと言いますね。

カラフルで、チープ&レトロ感覚の合成・特撮だらけで、ギャグ満載で、目まぐるしいほどのカット割りで、あたかも商業デビュー作の『HOUSE ハウス』の世界に回帰したかのようです。そのエネルギッシュなことと言ったら、とても死が間近まで迫っている人が作った遺作とは思えません。大林さんは最後まで枯れなかったことが、貴重です。

でも、大江戸はこの(世間的にも非常に評価の高い)遺作にも、近年の大林作品同様あまり乗れませんでした。こういう映像実験みたいな作品、嫌いではないはずなんですが、どうにも感心できないんですよねえ。 主要な役柄の役者の何人かががやけに変な顔で、作品のメインに位置できなさそうな顔で、それがずっと気になっていたということもあります。大林さんって、確かに昔から「普通はそんな奴使わないだろ」って感じの、「弱い顔」の役者を堂々と使ってますもんねえ。映像の中の「駒」として使うから、それでいいという考えなのかなあ…。

中ほどに(昔懐かしい)「INTREMISSION」が用意されているのですが、実際には休憩とはならず、引き続きの上映となっておりました。でもせっかく監督が用意してくれたものなので、ちゃんと使ってほしかったなあ。

 

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2020年8月12日 (水)

ルヴァン杯 ベルマーレ対ガンバ    #ルヴァンカップ #湘南対ガンバ #ベルマーレ対ガンバ

15972366123440 YBCルヴァンカップの湘南ベルマーレvs.ガンバ大阪戦を観に、BMWスタジアムへ。9月6日までは5000人を上限としての超厳戒体制での開催。検温に加え、席は市松模様です。

ガンバは既にグループリーグ敗退が決まっていることもあり、過密日程の中で若手だらけのスタメン(ベンチもですが)。アデミウソンやパトリックや宇佐美や倉田や小野瀬や遠藤や昌子や東口がいないのはもちろん、ほとんど知らない選手ぱかりってのが正直なところ。それはベルマーレにも言えることですね。互いのサポーターが相手チームを見て、「誰?」って思っちゃう感じ(でも山田直輝とか斎藤未月が入ってる湘南の方がまだましに思えたのですが…)

15972366213991 さて、そろそろ選手たちのウォーミングアップ開始かという6:15頃、場内放送で「落雷の危険があるので、全員コンコースに避難してください」との指示。同時に、キックオフも30分後ろ倒しの7:33となりました。40分程の間、ただ立って待ってるだけでした。大江戸としても、これは初めての経験でした。でも雨のおかげで、だいぶ涼しくなりました。

 

 

15972366408814 さて試合はというと、これがけっこう面白かったんです。結果は1-2で湘南の負けでしたが、普段あまり試合に出ていない若手が懸命にアピールしてたり、アピールできてなかったりするあたりが、興味深いのです。昔の大江戸だったら、「こんなメンバーの試合で、同じ料金かよ!」と思ったらかも知れませんが、今はこれはこれで楽しめます。人間が(サッカーの観方が)成長したんでしょうね、きっと。

 

 

15972366282082_20200813000201 畑や岩崎を走らせて、ひたすら裏を取ろうとするサッカーが、今期のリーグ戦のもどかしい試合ぶりとは違ってて新鮮でした。畑はとにかく速いし、走りまくっていたのですが、彼へのパスの精度が悪くて(絶対追いつけないパスだらけで)かわいそうでした。

 

そして、(若手ではないけれど)左ウイングの馬渡がこの試合で覚醒!
ボール奪取、正確なクロス、攻撃のアクセルの入れ方、セットプレーからの速く有効なボールなどなど、これまでの彼とは大違いの活躍ぶりでした。

 

一方でFW大橋やDF舘の本日のパフォーマンスは、申し訳ないけどプロのレベルではありませんでした(いっぱい成長してください)。 斎藤未月もボール奪取までは最高の選手なんですが、そのあとがヘタなんでねえ…。

 

15972366474485 湘南にも2点目が取れそうなチャンスは何度かあったのですが、「点取り屋」がいないのが、このチームの永遠の課題です。あーあ、負けが続きますねえ。

 

 

 

 

 

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2020年8月11日 (火)

ミヤシタパークを偵察に   #ミヤシタパーク #MIYASHITAPARK #KYNE #渋谷横丁

15971300853134 7月28日から段階的に開業ってことで、ほぼ出揃ってきた渋谷のミヤシタパーク(MIYASHITA PARK)を偵察して来ました。当初は事前予約制で入場規制をしていたそうですが、8月7日以降は普通に入れるようになりました。各入口には係員を配して、検温と消毒を行っていました。

15971300756283 もとあった宮下公園のさびれ具合を知ってる身からすると、あっと驚く変身ぶりです。三井さん、金かけて(&うまく交渉・調整して)ますねえ。

渋谷と言えば犬、ってことで(?)入口前にはこんなオブジェ。うーん、現代。なるほど、待ち合わせ場所に使えますねえ。忠犬・青? まあ、今日なんかは暑すぎて、こんな所で待ち合わせしたら、溶けちゃいますけど。

 

15971300382550 中は(平日ということもあってか)さほど混んでおらず、だいたい密は解除できておりました。

15971300493761 この女性の顔のアート作品、目立ってました。館内のギャラリー展示中でした。15971300560942 KYNE(キネ)というアーティストの作品だそうです。

うーん、現代を感じさせます。

 

15971302637334 オリジナルのキットカットを作れるという世界初のショップもあります。時間帯で区切って、完全予約制。うーん、カラフル。

 

15955851472595 この建築は3層構造なのですが、閉鎖的なビルではなく、むしろスタジアムみたいに外部に開かれていて、風通しの良い設計なのです。

15971301883710 で、屋上部分は天空の下の公園。当然これがあるから「パーク」なのです。

ただ今日は、芝生に寝転ぶにはあまりにも暑すぎました。

15971302123512  で、その隣には…砂浜? ビーチバレー用のコートが用意されてるのには、ちょっとびっくり。強風の日はシートか何かで押さえないと、砂嵐になっちゃいそうです。

15971302229103 さらにその隣には、ボルダリングの施設。ちょっとやってみたいですね。

15971301973371 で、ふと上を見ると、スクランブルスクエアをバックにこんな看板--「まいったな 2020」。同感です。 ちなみにSOPH.ってのは、ミヤシタパークにも入っているメンズのファッションブランドです。

 

15955851534786 ここに入ってるショップやブランドは、旧来の商業施設とはだいぶテイストが違います。若向けですし、個性派ですし、宮下公園の流れをくむスケボーの店とかストリートファッション、スポーツファッションの店とかも。その一方で、ヴィトンやグッチやバレンシアガなどのラグジュアリーブランドも入ってますけど、かなりシブヤ・テイストに寄せてます。

 

15971344879900 そして、噂の「渋谷横丁」。まだ明るいうちから飲んでいらっしゃる方もちらほら。どのお店も屋外の席があるのですが、今は暑すぎでしょ(しかも雨降ったらダメだし)。冬は寒そうでもあるし…。あ、でも今はコロナの影響で「屋外の席」が求められていますからね!グッジョブです。

15971345315101 沖縄、九州、横浜中華などなど、おいしそうなお店がずらりと並んでおりました。今日は寄らなかったけど、そのうち来たいものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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2020年8月10日 (月)

「ディック・ロングはなぜ死んだのか?」:知らない方がいいこともある。   #ディックロングはなぜ死んだのか #ディックロング #A24

1_20200810230901 映画『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』は、あの罰当たりな怪作『スイス・アーミー・マン』のダニエル・シャイナート監督の新作。いやー、今回も罰当たりな怪作でした。いったい何なんだ、この人の精神構造。ちなみに「問題の死体役」で出演もしております。

テイスト的にはけっこうコーエン兄弟の『ファーゴ』みたいな所もあります(特に、どんどん悪い状況にころがっていくあたりの悲しさとか、ラストで婦人警官が女性のパートナーと食卓を囲んでいるあたりのほっこりした雰囲気とか)。でも『ファーゴ』よりも笑いが多いし、途中からはその笑いがどうにも苦い笑いに変化してしまうという問題作です。 これ、今話題のA24の作品なんですよねー。まあ、攻めてるといえば攻めてるんですけど、…奇妙なバッド・テイスト。でも、それ以上の深みがあるような無いような...。

日本版のポスターには、「知らない方がいいこともある。」ってコピーが入ってます。まさにそういう話ですね。 後からいくつかのサイトを見てびっくりしたのは、これが実話に基づく映画だってこと! まさに劇中のセリフのように「人間って計り知れない」ってことですねえ。

あ、それから間違ってもデート・ムービーになどしちゃいけませんよ。

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2020年8月 9日 (日)

「君が世界のはじまり」:こじらせ系です   #君が世界のはじまり #ふくだももこ #松本穂香

1_20200809233001 映画『君が世界のはじまり』は、昨年の『おいしい家族』に次ぐ、ふくだももこ監督×松本穂香のタッグ第2弾。タイトルがまるでグザヴィエ・ドラン監督作品みたいですね。

ウェルメイドな物語映画をめざした前作とはうって変わって、今回はシリアスにひりひりと青春に切り込むタイプの作品です。女子3人、男子3人を中心にした群像劇。松本さんもあくまでもその中の一人として、アンサンブルを構成しています。そういうところでは『桐島、部活やめるってよ』を、女子3人のやんちゃさやザ・ブルーハーツには『リンダ・リンダ・リンダ』を連想したりもしました。でも、ふくだ監督は相米慎二の『台風クラブ』を意識していたようです。脚本が向井康介だけに、高い到達点を目指して作られた作品には違いありません。

ただねえ、これを観てると、(原作者でもある)ふくだももこってかなり「こじらせちゃった」人なんだろうなあという思いが募って、作品世界に没入はできませんでした。むしろ冷めちゃって、いろんなことが気になっちゃいました。深夜のショッピングモールに潜入して、6人で叫んだり大騒ぎしたりしてれば、もっと早くに警備員さんが飛んで来るだろう、とか…。ラストの水たまりも、『台風クラブ』の影響かな?と思いながら、だったらこの画角は違うよー、二人の掛け合いをもっと引きの絵で撮ってよーとか…。004_20200809235001

松本穂香、23歳ですけど、女子高生バリバリOKです。あ、auのCMもそうですもんね。2回出て来るどアップの彼女の瞳がキレイでした。ラストにももう一回ほしかったですね。

 

 

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2020年8月 8日 (土)

「ステップ」:基本形の楷書映画   #ステップ #映画ステップ #山田孝之 #白鳥玉季

1_20200808233301 映画『ステップ』は、妻に先立たれたサラリーマン(山田孝之)の、10年にわたる子育て奮闘記。とっても素直で、とってもまじめな映画です。文部科学省の推薦とかあげたくなっちゃうような映画です。でも、その楷書のようなまじめさをくさす気持ちは一切起きないような映画でもあります。いくつもの苦悩があるんです。なのに、トーンが明るくて風通しがいいんです。

山田孝之がこんな地道でまじめな真人間の役をやってるなんて、かなり久々のことでは? 彼が『電車男』で主演した頃のことを思い出してしまいました(すると、亡くなった奥さんは「エルメスさん」だったのか??)。でも、ちゃんと年月に応じて老けていったし、カッコ悪い顔を画面に見せていたし、地味な芝居に徹していたし、見事なもんです。

國村隼、伊藤沙莉をはじめ、達者な役者たちが脇を固めております。そんな役者たちの力と、原作・脚本・演出の力で、嫌みなく泣かせる作品にもなっています。飯塚健監督、気負いやてらいのない楷書的な映画を作っておりますが、あくまでも「映画」であり、「テレビ」ではないんです。カメラにしても、オーソドックスな構図よりも一回りロングの絵を使うことが多く、そこらからも映画感が立ち上るのです。

女の子の役を年代によって3人が演じていますが、ピカイチなのは真ん中の時代(6~8歳)を演じた白鳥玉季ちゃん。売れっ子です。今回も、しっかり演技力で見せてくれますし、ユーモアも華もあります。

ラストも感動をたたえながら、すがすがしいのです。やはり、こういう「基本形」みたいな映画は、作られ続けなきゃダメだと思います。変則ばかりじゃ、変則の方だってやりにくくてしょうがないでしょうから。

 

 

 

 

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2020年8月 7日 (金)

アイス・カフェラテの季節   #ラテニスタ #カフェクレーム #金のカフェラテ #カフェラテスイーツショコラ

15968079628780 けっこう暑くてもアイスコーヒーではなくホットコーヒーを飲む大江戸ですが、さすがに8月はアイスコーヒー月間です。てか、アイスラテ月間でもあります。なので、アイスラテの比較的新しい商品をご紹介。

まずは「ジョージア ラテニスタ」。ペットボトルタイプです。うーむ、「ニスタ」って「N」がはいるところが日本の造語臭を放っておりますね。しかも金の5つ星とは大きく出たもんだ。王者ジョージアにしては、ハッタリが強すぎませんか? とはいえ、ラベルのデザインは洗練されております。

で、お味は、うーんミルク感が強いのはいいけど、あっさりミルクでこれをやられて、しかも甘いので、ちょっと…。薄口ミルキーなコーヒー牛乳って感じ。 これ実は、「ビターラテ」というノンシュガー・タイプがあることが後からわかりました。そっち飲むべきだったなあ。

 

15968080063411 もう1本のペットボトルはライバル登場。サントリーの「カフェ・ド・ボス」シリーズから「カフェ・クレーム ミルク&エスプレッソ」。こちらも普通にミルク&砂糖入りのコーヒー牛乳。なんか、頼りない味ですね。クレームが来ないのかしらん?←だじゃれ

ペットボトルのカフェラテ系は、おいしかったためしがないけれど、どうしてなんでしょうか(まあ、缶もおいしくないか)。

 

15968080539612 さすれば、気を取り直して、おいしいのをご紹介。セブンプレミアムの「金のカフェラテ ノンスウィート」。ボディは、渋い色あいのゴールドに、黒文字のみ。ハードボイルドです。製造は茨城のオハヨー乳業さん。それだけに「生乳50%以上使用」ってのがウリになってます。

これはさすがです。濃い。深い。コクがある。さすがにもともとセブンイレブンにあるチルドのカフェラテ(ノンスウィート)とは、違いが明らかです。でも税込213円もします。

だったら、セブンカフェのカフェラテ、つまり冷蔵ケースに氷入りのカップが置いてあるアレの方がいいですよね。あちらは、レギュラーサイズで税込180円。しかも、超ウマイ! 大江戸はあっちの味の方が、さらに好きです。 

 

15968081220944 というわけで、最後はセブンカフェの新製品。その名も「カフェラテスイーツ ショコラ」。だから、ドリンクというよりは「デザート」としてとらえるべきです。お値段も税込280円! スタバあたりで、チョコとかクリームとかいろいろ入れてお菓子感覚で飲む、ああいう感じですね。そう考えれば、「あ、お買い得」と思えそうな気もいたします。

ちなみに茨城グリコの製品。いったい茨城とセブンの間には何があるのでしょう? イバラキ・コネクション?

15968080930923 冷蔵ケースに入ってるカップに、コーヒーサーバーからアイス用のカフェラテを注ぐって寸法なんでさあ。

そうすると、凍っていたショコラが徐々に溶けていくんでさあ。

15968081617765 天然素材の太いストローでかき混ぜながら、なんか麦みそみたいな粒々の塊を溶かし溶かし飲む(食べる)んでさあ。ちびちびとね。こりゃうまいっす。

まさに、カフェラテ&ショコラ味のアイスデザート。そして、当然甘いっす。でもデザートだから、納得の甘さ。さぞやカロリーも高かろうと思ったら、184kcal。うーん、低くはないけれど、びっくりするほどでもありませんでした。セーフ! コンビニでこんなのが買えちゃうんですから、すごい時代ですよね。

 

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2020年8月 6日 (木)

「破壊の日」:タイトルはかっこいいけど…   #破壊の日 #豊田利晃

1_20200806214501 映画『破壊の日』は、なんと55分ほどの中編。豊田利晃監督がもともと予定していたアンチ東京オリンピック的な作品を、新型コロナの影響下の世界に軌道修正して仕上げたそうです。

うーん、どうにもダメです。申し訳ないけど、豊田監督とは相性が合わないのでしょう。過去から1本も、気に入った作品がありません。今回も、(短いから良かったようなものの)どんどんしらけていって、観てることが面倒になりました。

破壊的でパンクで激しさと狂気と権力批判に満ちているのはいいんですけど、そういうので成功してる作品だって世の中にはあるんですけど、どうにも映画として実を結んでいないというか、…暴れっぱなしです。

ノイズ・ミュージックや過激なロックが爆音で鳴り響き、変な顔の男が真っ赤に塗られて渋谷のスクランブル交差点で絶叫する…って、なんか学生の自主映画みたいです。例の軌道修正も全然うまくいってないし、それ以前にすべてがバラバラです。

ケチなことを言えば、こんなに短いのに料金は普通の映画と同じってのも、どうでしょうかねえ?

 

 

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2020年8月 5日 (水)

イマイチでした・・・   #餃子ドッグ #トップスチョコケーキのチロル #ジャパンコーラ #ちくわ磯部揚げ天丼弁当

15964265052554 最近食べて(飲んで)みたものの、ちょっとイマイチかなあって感じたものの特集です。

15964264745990 まずは井の頭公園の売店で買った「餃子ドッグ」(税込400円)。漢字にすると「餃子犬」(ウソ)。のぼりには「本気で!クセになる美味しさです」と書いてあるのですが…。

うーん、なかなかインパクトのあるビジュアルですね。30㎝弱ぐらいあるんじゃないでしょうか。ずしりと来ます。なんか、こんな宇宙生命体がカイル・マクラクランの胎内に入っていく映画がありましたな(『ヒドゥン』)。

15964264861502 でも断面を見るとわかっていただける通り、まさに「肉まん」じゃん。なぜか、具材と生地の間に湯葉の層があるのですが、味的にも肉まん。

なので・・・半分ぐらいで、飽きました。だって、単調なんだもーん。酢醤油とかカラシとか、そういったものも一切ないし。

 

15966330489300 続いてはガラッと方向性を変えまして、チロルチョコの「トップス チョコレートケーキ」。おお!と期待させてくれるじゃないですか。

15966330943731 でもね、断面のビジュアルは似ているのですが、味はねえ…。あのトップス独特のチョコレートクリームのうまさはまるで再現できておらず、砕いたクルミは入っているものの、この大きさの中ではクルミが勝ちすぎちゃっていて。残念でした。

 

15964264969343 で、のどを潤そうということで、ペプシの「ジャパンコーラ」です。去年から出てて、本田圭佑がCMやってましたけど、先ごろ初めて飲みました。

なんだこりゃ? だしみたいな味がする…。あるいは、しょうゆみたいな。

ラベルを読んでみると、「隠し味に塩と和柑橘」を使っているのだそうですが、・・・そんなもんいらねー!! ってわけで、かなり不気味なコーラでした。勘弁してください。

 

15955069959132 最後はお口直しに、けっこうおいしいもの。てんやの「ちくわ磯部揚げ天丼弁当」!

7月9日新発売です。税込480円です。テイクアウト限定です。

大江戸は、美食探偵・明智五郎氏と並ぶちくわ磯部揚げの愛好者なので、「待ってました!」って感じです。

ちくわ磯部揚げ×2(これで1本分)、いんげん、なす、舞茸というラインナップ。

で、食べてみると、うん、悪くない。だけど、想像を越えていくものでもありません。肝腎の磯部揚げがイマイチというか、もっとうまい磯部揚げが世の中にはいろいろありますぜ、って感じ。もっと青のり感が出ている方が好きです。きっと明智五郎さんも、同じことを感じていらっしゃるでしょう。

 

 

 

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2020年8月 4日 (火)

日時指定制の「ミッフィー展」@松屋銀座   #ミッフィー #ミッフィー展 #松屋銀座

15965471947670

松屋銀座で開催中の『誕生65周年記念 ミッフィー展』(~8/10)を観ました。このご時世なんで、日時指定制を取っております。

15965473460324 おかげで距離をあけながら、快適に観ることができました(いつもはかなりの混雑になるので)。ま、写真のように入口のあたりは記念写真の人とかでそれなりに混んでますが…。あと会場内やグッズ売場にも、ともすると密になりそうな場所がないこともないので、我々は自覚をもって行動せねばなりません。

この会場での「ミッフィー展」は何度目なのでしょうか? ちょくちょくやってますが、今回も「安定の」かわいさ。デザイン性も高いので、松屋銀座という会場との相性が良いのでしょうね。当然のように、女性客ばっかりでした。

ディック・ブルーナさんの原画、スケッチ、映像、プロダクツなどの展示なのですが、終盤に日本のあの人やこの人とブルーナさんやミッフィーとの関わりを見せるコーナーがあって、石井桃子さん、さくらももこさん、酒井駒子さんのあれこれが展示されておりました。

15965472346132 毎度書いてますが、グッズ・コーナーの充実ぶりは圧巻で、衣食住+αに及ぶミッフィー・グッズの数々には、(買うつもりがなくても)かなりそそられてしまいます。

そして店内随所には、床や壁を使って「ミッフィーをもっと知る,65のこと」という企画が。「大きなインスピレーションを受けた作家はマティス」とか「家族は妻、3人の子ども、5人の孫」とか、ブルーナさんのことが書いてるかとおもえば、ミッフィーの本に関する知識だとか、キャラクターの紹介だとか、ブルーナさんの言葉(「日本は、暮らしの中にシンプルが根ざす、世界でも数少ない国」)などもありました。15965472905673

 

そうそう、会期前から松屋銀座の白い外壁がミッフィーになっておりました!_20200723_192908

数年前の展覧会でもそうなってましたけど、面白いなー。かーいーなー。素晴らしいアイディアです。

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2020年8月 3日 (月)

「劇場」:やはり劇場で観るべき   #劇場 #映画版劇場 #行定勲 #山崎賢人 #松岡茉優

1_20200802202501 映画『劇場』は、もともとの公開予定日(4/17)直前に緊急事態宣言が発令されて公開延期になり、7月17日に全国20館の劇場公開をつけて、Netflixの配信を行った作品。映画館原理主義者の大江戸としては、当然映画館で観ます。東京都では3館のみ、23区内では2館の公開です。本来は、SMT(松竹系のシネコン)にかかるはずだったのにねえ…。まあ、こんなご時世なので、映画館「でも」観られることに感謝すべきなのかも知れませんね(監督も、そこにはこだわったそうです)。

又吉直樹の原作は読んでませんが、昔っから続く「小劇場系演劇あるある」の世界。で、山崎賢人演じる「だメンズ演劇人」のしょーもなさが、すさまじいばかりです。松岡茉優の優しさがこいつをますますダメにしちゃってるわけで、もう典型的な「割れ鍋にとじ蓋」パターン。そこらが観ていてもどかしくてしょうがないし、非常に「昭和的」な気もいたします。 それにしても、昨年からの山崎賢人の守備範囲の広げ方、スゲーです。『キングダム』と『ヲタクに恋は難しい』と本作の主人公が一緒の人だなんて、普通は信じられません。本作で、いくつか映画賞獲れるかも知れませんよね。ここんところの日本映画界におけるダメ男って、成田凌が独占していたのですが、ここに新たな角度から切り込んできました。

一方の松岡茉優ですが、彼女の演技力が若手でピカイチだってことは言うまでもないので、これぐらいできて当然。むしろ今回はちょっと「作っちゃった」かなあって感じです。

本作は下北沢映画としても、歴史に残るものです。大江戸のように下北沢に詳しい人間からすると、次々と「ああ、あそこ」なロケ地が出て来る楽しさでいっぱい。ケラさんとか吹越満さんとか、シモキタゆかりの演劇人も何人もカメオ出演しているのですが、だったら自転車に乗った柄本明さんがふらふらと道を走っていてほしかったですねえ。

 

 

 

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2020年8月 2日 (日)

「8日で死んだ怪獣の12日の物語」:スピーディーな公開のコロナ映画   #8日で死んだ怪獣の12日の物語 #岩井俊二 #のん

1_20200802194401 映画『8日で死んだ怪獣の12日の物語』は、新型コロナ禍の渦中にYouTubeで発信された企画にいろいろ新撮をプラスした劇場版。とは言っても、小生はYouTube版を見ておりませんが…。

全編のほとんどをzoomのリモート会話画面が占めています。あ、それと全編モノクロです。あの単調で下世話なzoom画面も、モノクロにしてしまえば一気に映画になります。岩井俊二ワールドになります。ちょっとした発見。

岩井ワールドといえば、人気の少なくなった緊急事態宣言下の東京をゆっくりとした移動撮影で捉えた映像が、いかにもです。 いかにもじゃないけど印象的な映像は、3人のダンサーがカプセル怪獣の仮面で踊る現代舞踏と、その上空をゆっくりと滑空する鳥のような怪獣。

そこらへんを含めて、とにかく新型コロナに直接的にも間接的にも言及したタイムリーな企画のスピーディーな公開なのです。考え始めてから1か月後には撮影完了、2か月後には公開というスピード感です。でもまあ、特に「優れた映画」とは言えませんけど。

それにしても、のんはのんですねえ。こんなへんちくりんな役に納得性を持たせて演じられるのは、のんだけです。やはり、のんパートが一番笑えて、一番魅力的なのです。 でも、YouTuber穂志もえかのパートも、長編の中の箸休めというか、いい気分転換になっておりました。あと、武井壮は明らかに「角」を「つの」と読むべきセリフを「かど」と言ってましたよねえ(そのあと、斎藤工も「かど」と、合わせてました)。

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2020年8月 1日 (土)

「コンフィデンスマンJP プリンセス編」:安定の面白さですが…   #コンフィデンスマンJP #プリンセス編 #長澤まさみ

1_20200801234101 映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』は、安定の面白さ。でも映画版第一弾『ロマンス編』のミラクル脚本の面白さに較べると、ちょっと負けちゃうかな。とは言え、十分楽しませてもらいました。初見でも楽しめるでしょうが、過去作を知ってるほどさらに楽しめるタイプの作品です。

とにかく娯楽に徹していて、古沢良太の脚本は相変わらず良くできています。キャスト陣のコンビネーションはTVシリーズのころから見事でしたし、ダー子のキャラのぶっ飛び方もね。今回は、関水渚演じる“プリンセス”の使い方に新味がありました。 で、その関水渚、『町田くんの世界』といい『カイジ ファイナルゲーム』といい、大江戸は全然買っていないのですが、本作もその評価を変えるには至りませんでした。でも彼女、多くの場面でやけに広瀬すずに似ておりました(ネットでも話題のようですね)。

おお、出てたのねと思ったのがビビアン・スー。だいぶいい年になりましたね(45歳のようです)。 そして三浦<ジェシー>春馬に合掌。

それはそうと、長澤まさみ、また一段と丸くなったような…。終盤の彼女からジワリとにじみ出る「母性」のようなものが良いではありませんか。同じ長澤主演の『MOTHER マザー』と二本立てにしてほしい作品です。

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