「君が世界のはじまり」:こじらせ系です #君が世界のはじまり #ふくだももこ #松本穂香
映画『君が世界のはじまり』は、昨年の『おいしい家族』に次ぐ、ふくだももこ監督×松本穂香のタッグ第2弾。タイトルがまるでグザヴィエ・ドラン監督作品みたいですね。
ウェルメイドな物語映画をめざした前作とはうって変わって、今回はシリアスにひりひりと青春に切り込むタイプの作品です。女子3人、男子3人を中心にした群像劇。松本さんもあくまでもその中の一人として、アンサンブルを構成しています。そういうところでは『桐島、部活やめるってよ』を、女子3人のやんちゃさやザ・ブルーハーツには『リンダ・リンダ・リンダ』を連想したりもしました。でも、ふくだ監督は相米慎二の『台風クラブ』を意識していたようです。脚本が向井康介だけに、高い到達点を目指して作られた作品には違いありません。
ただねえ、これを観てると、(原作者でもある)ふくだももこってかなり「こじらせちゃった」人なんだろうなあという思いが募って、作品世界に没入はできませんでした。むしろ冷めちゃって、いろんなことが気になっちゃいました。深夜のショッピングモールに潜入して、6人で叫んだり大騒ぎしたりしてれば、もっと早くに警備員さんが飛んで来るだろう、とか…。ラストの水たまりも、『台風クラブ』の影響かな?と思いながら、だったらこの画角は違うよー、二人の掛け合いをもっと引きの絵で撮ってよーとか…。
松本穂香、23歳ですけど、女子高生バリバリOKです。あ、auのCMもそうですもんね。2回出て来るどアップの彼女の瞳がキレイでした。ラストにももう一回ほしかったですね。
| 固定リンク
« 「ステップ」:基本形の楷書映画 #ステップ #映画ステップ #山田孝之 #白鳥玉季 | トップページ | 「ディック・ロングはなぜ死んだのか?」:知らない方がいいこともある。 #ディックロングはなぜ死んだのか #ディックロング #A24 »
コメント