「ミッドウェイ」:昔ながらのハリウッド流戦争映画 #ミッドウェイ #ローランドエメリッヒ #豊川悦司
映画『ミッドウェイ』は、ドイツ人のローランド・エメリッヒ監督作品。微妙な立ち位置である彼が、この日米の戦闘を監督することで、新しい何かが生まれるかもと思いましたが、いやいや、結局はただのハリウッド流物量戦争映画でした。
むしろ、実に「昔ながらの」戦争映画って趣きです。結局は(当然ながら)アメリカ寄りだし、血沸き肉躍る戦闘シーンのスペクタクルで見せていきます。まあ、そういった意味では、エメリッヒ作品らしいとも言えるわけですが…。
ただ、豊川悦司の山本五十六をはじめ、浅野忠信、國村隼らが演じる日本の軍人たちへの(ある程度の)リスペクトが見えるのは、喜ばしいこと。ハリウッド映画にありがちな「変な日本の描写」がないことにも、好感が持てます。
でも、例によって中国資本が入っていることもあり、とってつけたような中国の描写が入っていたり(米中でしっかり握手してたり)します。部分的には、日本を恐ろしい悪役として描きたかったのかと、うがった見方が頭をかすめるほどです。
映画としても、似たような空中戦の場面が延々と続くので、かなり飽きます。エメリッヒだから、VFXの質は高いのですが、でも飽きます。
この映画ほとんど宣伝されずに、いきなり昨日公開されました。世が世なら、夏や冬のハイシーズン用の大作として公開されたんでしょうにね。特に今は、見に来てくれそうな高齢者層がコロナで出てこないですもんねー。そうはいっても、新聞やテレビといったオールドタイプの媒体をもう少し使って、その層にこの映画の存在を告知しないとダメなんじゃないかなあ。
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