「日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-」:家族と日本 #日本沈没 #日本沈没2020 #湯浅政明
映画『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』は、この7月にネットフリックスで配信開始されたアニメーションの劇場編集版。2時間31分。原作:小松左京と出ますが、大部分はこの作品のオリジナルです。何はともあれ、劇場公開めでたい。
冒頭に大災害が起こって、それからはサバイバル・ロード・ムービーとなります。生き延びるために訪れたいくつもの地でさまざまな人々と出遭って、困難を乗り越えたり、困難に呑み込まれちゃったりする物語です。運・不運というものは非常に強調されていますし、そういうことも含めて東日本大震災からの影響というものは確実にあると思います。
そして、ディザスター・ムービーである以上に「家族の映画」であり、家族を通して現代の国家論、日本論みたいなものが色濃く出ています。そもそも主人公の少女の母親がフィリピン人だなんて設定、良く実行したもんです。そこが新しい。
湯浅政明監督の作品なのに、キャラクターの手足がびよ~んと延びたり、極度な変形が施されたりはしません。題材が題材なだけに、堅実な作りです。そんな中に人の命のはかなさや、「だからこそ前を向いて、今を懸命に生きよう」というメッセージが静かに伝わってくるのです。
それはそうと、サブタイトルで「シズマヌキボウ」ってカタカナで表記するのってどうなんでしょうね? こういうのよく見かけるけど、別に「沈まぬ希望」でいいじゃんって思いますけどね。
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