「ジオラマボーイ・パノラマガール」:いろいろと残念 #ジオラマボーイパノラマガール #瀬田なつき #東京の風景
『ジオラマボーイ・パノラマガール』は、岡崎京子の原作マンガを現代に移し替えた映画化。瀬田なつき監督の前作『PARKS パークス』はかなりの失敗作だと思っている大江戸ですが、この作品はそこまでドイヒーではありません。しかしながら褒めるほどの代物でもなく、まあ「そこそこ」なのです。
主人公の二人がそれほど魅力的に感じられないのですね。キャスティングの弱さってものは関係なくて、でももし相米慎二だったらこの二人をどれだけ生き生きと演出しただろうかと、無いものねだりの想像をしたりしてしまいました。
でもそれ以上にミスキャストなのは、少年が憧れるオトナ女子を演じた森田望智。憧れを呼ぶようなオーラも危険なセンシュアリティも、ぜんっぜん出ていない。この役はけっこう本作のキモなので、残念でした。
少年&少女と並ぶもう一つの「主役」は、現代東京の風景であろうに、そこもイマイチ。遠景以外でもう少し「引き」の絵がほしかったです。場所が特定できるような特徴がもっと見えていてほしかったというか、ランドマークがもっと写っていてほしかったというか…。豊洲や湾岸エリアが中心だってことはわかるし、東京タワーだけは当然ステキなんですけど(東京スカイツリーは全然出さない偏愛ぶりもいい)。
と、いろいろディスってしまいましたが、決してつまらなかったわけではありません。ただ、「もっと良くできたのになあ」って感じです 。あと、工事中の高層ビルに(しかも上層階に)あんなに簡単に、しかも何度も入ることなんかできっこないですよね。気になっちゃいました。
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