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2020年12月31日 (木)

「佐々木、イン、マイマイン」:なんで高評価??   #佐々木インマイマイン 

1_20210101001501 映画『佐々木、イン、マイマイン』は、予告編などで全然惹かれなかったのですが、やけに評判が良いので、今年のベストテン選びのためには観ておかなきゃなーということで観たのですが、うーん、全然ダメでした。もちろん感想は十人十色でしょうから、あくまでも小生にとってはということですが。…相性が悪かったんでしょうね。

何と言っても、この佐々木という変人に全然魅力を感じないのです。いや、むしろ嫌い。佐々木のみならず登場人物のほとんど誰にも惹かれないし、(あえて時代性を消したような)この青春のあり方にも懐かしさを覚えたりはしませんでした。別にバカでも破天荒でもいいんですけど、その裏に何もないんだもの。

その上、誰も彼もが過剰に泣いたり、わめいたり、感情を震わせるのです。こちらとしては、ちょっとわざとらしくて鼻白みました。そして、芝居がたっぷりしていてカットが長過ぎる=テンポが悪いのです。カット尻も、不要に長かったなあ。全編を覆ううらぶれた空気も、(意図的でしょうけれど)好きにはなれません。

ラストも「あーあ、やっちまった」って感じで、まいりました。面白くも、痛快でもないし、むしろ死を弄んでいる感じさえあって、非常にモヤモヤしました。申し訳ありませんが、『泣く子はいねぇが』と並んで2020年の大江戸のワーストクラスです。

それにしても、終始誰も彼もが喫煙してて、目が痛くなりそう。今日び珍しい世界でありました。

 

はい、てなわけで未曽有の2020年も終わり。いろいろ大変でしたね。来たる2021年が良い年、美しい年へと転じますように、心よりお祈り申し上げます! 来年も『大江戸時夫の東京温度』をよろしくお願いいたします!!

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2020年12月30日 (水)

「アーヤと魔女」:ジブリの3DCG挑戦作   #アーヤと魔女 #スタジオジブリ #宮崎吾朗 #宮崎駿

Earwig02 NHK総合で、今晩「スタジオジブリ初の3DCGアニメ」というふれこみで『アーヤと魔女』(82分)を放映しました。宮崎駿の企画で宮崎吾朗が監督。どんなものかと見てみましたが、いやー、なかなか面白い。イギリスが舞台で、魔法の世界で、小さな女の子が主人公…とジブリらしさもいっぱいでした。

3DCGは最初のうちこそ目が慣れなくて、ちょっと違和感がありましたが、物語が動き出していくと、だんだん気にならなくなりました。むしろ3DCGならではのつるんとした質感が合っている場面もありました(墓場でオバケの真似をしてるところとか、ロックの演奏場面とか、ミミズの質感とか、マンドレークが激怒するところとか)。

ただ、頭の中では時々見えている映像を普通のアニメーションに変換してしまっていました。なんだ、いつものジブリ絵の方が良くない?って。まあ、それを言っちゃあおしまいというか、野暮というか…。やっぱり、ジブリの未来への実験なのですからね。クォリティは高く、色彩は美しく、音楽も印象的ということ、そして何よりも気負わない娯楽小品としての面白さがありました。

で、ラストは「つづく」って感じでした。それを証明するように、エンドタイトルバックのスケッチには今後の展開を予想させるようなあれこれが描かれておりました。この少女の成長を見せるためにも、ぜひとも続きを作ってくださいね。

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2020年12月29日 (火)

2020シーズンのベルマーレと来季への期待!   #湘南ベルマーレ #ベルマーレ #湘南移籍情報

_20201224_231107_copy_800x598 Jリーグ公認ファンサイトの「J’s Goal」が12月28日で終了してしまいましたね。で、本日の皇后杯決勝を録画して見たら、なかなかに面白い点の取り合いの末、4-3で日テレVベレーザが浦和レッズ・レディースを下して4連覇達成。てなわけで、1月1日の天皇杯決勝、1月4日のルヴァンカップ決勝まで、日本のサッカー界は動いております(その後も高校サッカーとかありますけどね)。

2020年のJリーグは特殊日程のため、12月19日まで行われました。夏から秋にかけての低迷で最下位にいた湘南ベルマーレでしたが、3連勝(しかも3戦ともクリーンシート)で上向いて、一安心しておりました。まあ18チーム中16位が長いこと続いておりましたので、清水、仙台には抜かれないだろうと思っておりました。ところが、終盤でまた勝てなくなり、最終節の一つ前で17位に順位を下げ、最終節の引き分けでついに18位に沈んでしまいました。ある意味びっくりです。なんだこれ? いくら降格のないシーズンとはいえ、いただけないですねえ。でも、終盤はチームの連携も個人の技術も見違えるように進化し、本当に良いサッカーをしていました。なんでこんな良いサッカーをしてて勝てないの?ってぐらい、不思議と勝利から見放されました。まあ、点取り屋、フィニッシャーがいないってことなんですよね。チャンスの山を築いて、毎試合15本前後のシュートを打ってるのに、1点か0点でしたもん。

6勝9分19敗の勝ち点27。失点48はいい線行ってるのですが、得点がたったの29。34試合で29得点(川崎は88得点)。オルンガ(柏)は一人で28得点ですからねえ。だから、得失点差は-19と、15,16,17位のチームよりも良いのです。その昔は「湘南の暴れん坊」と言われ、点は取られるがそれ以上に取るというチームだったことを考えると、うーむと思ってしまいます。

近年は毎シーズンのことなので慣れましたが、シーズンオフに多くの選手がいなくなります。良い選手に成長するとクラブを離れなければならなくなるというのは、お金のある強いクラブからすると考えられないことでしょう。でもウチは、優れた選手、使える選手から売れてっちゃいますから。資金力のない育成型クラブの宿命ですね。

今年もすでに発表されたレギュラー級の移籍選手は、直接海外へはばたく斎藤未月(ロシア)、鈴木冬一(スイス)に加えて、金子大毅(浦和)、坂圭祐(大分)、松田天馬(京都)がいなくなります。その他にも後藤、岩崎、馬渡らが移籍しますし、まだ未定の選手もいます。辛いところではあります。でも、新加入の選手には期待が持てます。何と言っても「点取り屋」ウェリントンが戻って来ますし、高橋諒(松本)、山本修斗(鹿島)、名古新太郎(鹿島)、中村駿(山形)らがやって来ます。これからの追加もあるかも知れませんし、田中、畑、柴田ら力のある若手の一層のパワーアップにも期待できます。怪我から復帰の梅崎も山田直輝も残りましたしね。

思えば、降格のない1シーズンを使って、浮嶋監督による新しい湘南スタイルのテストと若手の育成を行っていたわけですから、2021年はその果実が実る時です。もう、期待するしかありません!!

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2020年12月28日 (月)

「ザ・プロム」:ハリウッド・メジャーはどうした?   #ザプロム #プロム #メリルストリープ #ニコールキッドマン #ミュージカル

Prom 『ザ・プロム』はネットフリックス作品ですが、スクリーンで観るためにアップリンク吉祥寺へ行きました。うーん、ものの見事に本格派ミュージカルです。メリル・ストリープやニコール・キッドマンも歌って踊ってます。こういうのをハリウッド・メジャーが作ることができず、ネトフリがやっているって、・・・もっと頑張れよ、メジャー。

製作費の問題があるのかもしれませんし(ミュージカルは金がかかると聞きます)。LGBTの主張が声高過ぎるのかも知れません。でも、ネトフリはそういうのをものともしないわけですから。今、生きのいい会社ってA24にしてもネトフリにしても、むしろLGBTをはじめ各種マイノリティを主人公にした作品をバンバン作ってますもんねえ。それが現代ってことです。なのにメジャー会社は…。

衣装や美術をはじめ、人工的でキレイな色彩に溢れ、ダンスも群舞も本格的で高レベル。歌曲の質はそこそことしても歌唱力のしっかりした人たちが多いし(メリルやニコールも見事に上手。あれは吹き替えですかね?)近年ここまでしっかしたオールド・ハリウッド・スタイルのミュージカルって無かったと思います。うーん、おそるべし、ネットフリックス! 『ローマ』や『アイリッシュマン』の時より「おそるべし」と思いましたよ。でも、それはそれ。「やっぱり観るのなら映画館で」ってのは、大江戸の鉄則です。

メリル・ストリープはミュージカル俳優として実に素晴らしかったですし、ニコール・キッドマンのボブ・フォッシー的なダンスも(フォッシー・ファンの大江戸としては)ニヤリとさせてくれました。 悪人が急に善人になっちゃうとか、ゆるゆるのハッピー感には疑問や困惑もなくはないのですが、まあいいじゃないですかミュージカルなんだから。

 

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2020年12月27日 (日)

「ミセス・ノイズィ」:一つの方向だけから見ることの危うさ   #ミセスノイズィ #天野千尋

1_20201227233101 映画『ミセス・ノイズィ』は、思った以上の出来。しかも、出来以上の問題提起を孕んだ現代の映画でした。

(以降少々ネタバレあり) ワイドショー的な題材に見えて、その実・・・というあたりが深い洞察によるもので、観客である私たちは「物事は一つの面からだけ見ていても、事実を見誤ることがある」という真実の重さを知って、ある意味厳粛な思いになるのです。そういった意味で、中盤以降のどんでん返しは映画的に見事でもあります。しかしそれはエンタテインメント性に寄与するのみならず、私たちの概念や常識をひっくり返す役割も果たしているのです。先入観を持つことの怖さを通して、観る者に反省を迫って来たりもするのです。

主人公の作家にも夫にも周囲の人物にも結構イラっと来てしまうところがあります。でも、それとても私たちはスクリーンを通して、その人物の一面だけを見ているわけなので、同じような罠にはまっているのですよね。そこらへんに関しては、意識的に自覚していく必要があるのでしょう。想像力を働かせないといけないのでしょう。

だからそれを敷衍していけば、「あの人は〇〇だ」「あの国は××だ」みたいなことも、口に出す前に「本当にそうなのだろうか?」と自問しなければいけないんでしょうね。難しいことではありますが、そういう意識だけは持っていたいと思います。なにしろマスコミやSNSが枝葉を取って簡略化して、都合の良いように作り上げた虚像しか私たちは知っていないのかも知れないのですから。そんなことを考えさせてくれる作品でありました。天野千尋監督(共同脚本も)、やりますね。

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2020年12月26日 (土)

「ソング・トゥ・ソング」:映像は眼福ですが…   #ソングトゥソング #テレンスマリック #ルーニーマーラ

1_20201227000101 映画『ソング・トゥ・ソング』は1分観ればテレンス・マリック監督とわかる、マリック印の作品。そして、撮影がマリックと何度も組んでいる名手エマニュエル・レベツキと来れば、これはもうテッパンでしょう。

そしてマリック史上最強と言えるオールスター・キャスト。マイケル・ファスベンダー、ライアン・牛頭リング、ルーニー・マーラ、ナタリー・ポートマンに加えて、ケイト・ブランシェットやホリー・ハンター、ヴァル・キルマーまで。更にはゲストとして、パティ・スミスやイギー・ポップらのミュージシャンたちも本人役で出ています。 題材的にも都会の恋愛を巡ったあれこれなので、やわらかめ。

そういうわけで、映像はもう最高。色彩の美しさ、人物に合わせて移動するキャメラ、建物や自然の美しさ…と、まさに眼福。これぞマリック作品におけるルベツキのキャメラです。この映像に身を委ねることの快楽。あまりに気持ち良くて、時々眠くなるほどです。今回も「撮影賞」は進呈したい感じ。

ただ、このコンビがこれまでに手掛けた『トゥ・ザ・ワンダー』や『聖杯たちの騎士』に較べると、やや下の評価でしょうか。中盤から映像の素晴らしさにもだんだん飽きてきて、内容の弱さが目立ってくるのです。お金があってセレブだったら、美しい人や物に囲まれてビューティフルな生き方ができまっせ」みたいな映画ですもんねえ。今年日本公開されたマリック作品としては、地味な『名もなき生涯』の方に軍配が上がりますね。

でも、ルーニー・マーラはとっても素敵でした。そのナチュラルな天使のごとき表情と動きがもう、かわいいったらありゃしませんでしたよ。

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2020年12月25日 (金)

「新解釈 三國志」:ドイヒーでこわいわー   #新解釈三國志 #映画三國志 #福田雄一

1_20201225225701 映画『新解釈 三國志』は、『ヲタクに恋は難しい』、『今日から俺は!!』に次ぐ、今年3本目の福田雄一監督作品。言いたかないけど、粗製乱造ですねえ。

3本の中でも一番ドイヒーな出来ではないでしょうか。予告編で感じた通りの、悪ふざけで笑えないシラケ感が全編を覆っておりました。うーん、衣装や美術はちゃんとしてるんですけど、…もっと気の利いたパロディだったら楽しめたんでしょうけれど…。

西田敏行の学者先生の「新解釈」ってことのようですが、正直なところこの西田先生、まったく要りません。こういう形を成功させたいのなら、『ロッキー・ホラー・ショー』のチャールズ・グレイぐらい上手に使ってあげないと。 (以降少々ネタバレあり) この先生の場面で終わるエンディングが、もう寒くて寒くて…。

佐藤二朗の悪ふざけが今回は少なかったのが何より。でも、主役の大泉洋は(いつもの大泉芝居なのに)なんか福田組の役者たちと色合いが違うんですよねー。油絵の中に水彩画が混ざっているというか…。 体技を生かした渡辺直美だけは、さすがでした。

でもこの作品、中身をよく知らないで観てしまって憤慨する(真面目な)お年寄りとか、三國志ファンとか、いそうですねー。こわいわー。 これ香港や台湾でも公開されるそうで、そっちもこわいわー。

 

 

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2020年12月23日 (水)

「石岡瑛子展」@都現美   #石岡瑛子展 #石岡瑛子 #東京都現代美術館

_20201223_115138_copy_1024x756 東京都現代美術館で開催中の『石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか』(~2021.2/14)を観ました。

先日ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)での石岡展(前篇 ↓ )を観て、いよぃよ本丸へ!って感じです。

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2020/12/post-d838ce.html

 

こちらの展覧会は、都現美だし有料だし、そりゃあ規模が違います。石岡瑛子のすべてを網羅した大展覧会です。パルコや角川書店の広告など、かぶるところは結構あります。でもこちらは、そういった企業キャンペーンのグラフィックデザインのみならず、映画やオペラやMVやオリンピック・ユニフォームの仕事までを網羅しているのです。

どの章もそれぞれに面白いのですが、やはり’7-80年代の広告の仕事は圧倒的ですよねえ。デザインの仕事にコンピューターなどない時代の、校正紙への赤鉛筆による指示の細かさと迫力がやはりスゴイです。

『地獄の黙示録』のポスターをきっかけに、映画の仕事もするようになった瑛子さん。本展ではその部分にかなりのスペースを割いているのですが、『MISHIMA』のアートワークをスチル写真で見るだけでもそそられるものがあります。三島由紀夫氏の遺族の圧力でいまだに日本公開が成されていないこの作品を、観てみたいなあと強く思いました。 あと、ビヨークのMVも不思議で面白かったです。

gggの展示でも感じたことですが、石岡さんって本当に「肉体」が好きな人ですねえ。映画や舞台の衣装も肉体の表現だったりしますし。そしてやっぱり鮮烈な「赤」が心に残ります。

1時間半以上かけてじっくり観ましたが、どれもこれも興味深く、石岡瑛子という「巨人」の全体像を浮かび上がらせていました。そしてこちらの会場でも、あの亡くなる少し前のインタビュー肉声をずーっと流していました。

享年73歳。あと数年は良い仕事ができたのではないかとちょっと残念ですが、それはしょうのないことですね。それよりも、この力強きデザインをいろんな人がそれぞれの仕事の中に引き継いでいってもらいたいものだと願ってやみません。

 

 

 

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2020年12月22日 (火)

「姉ちゃんの恋人」と「この恋あたためますか」終了   #姉ちゃんの恋人 #有村架純 #この恋あたためますか #森七菜 

火曜夜のドラマ、フジの『姉ちゃんの恋人』とTBSの『この恋あたためますか』がめでたく最終回となりました。どちらも全話(『姉ちゃん』は9回、『この恋』は10回)見ました。それぞれに良い作品でした。どちらも最終回拡大スペシャルとかにしないで、きっちり54分枠に収めていたのも好もしいところ。

 

『姉ちゃんの恋人』は、岡田惠和脚本で有村架純、林遣都主演。両親を亡くしながら三兄弟と明るく暮らし、ホームセンターでの仕事を頑張っている「姉ちゃん」とその恋にまつわる物語。岡田脚本と架純ちゃんといえば、『ひよっこ』。そのつながりでいえば、和久井映見とやついいちろうも出ていました。

岡田さんの脚本って大好きです。明るくて、ほんわかしていて、ほとんどいい人ばかりで。大江戸はそういうドラマが好きなんです。逆に、ドロドロしたのや辛すぎる状況が長く続くものはキライです。いたたまれなくって。 ただ、本作も林遣都(=姉ちゃんの恋人)がらみのヘヴィーな秘密があって、その重さには少々驚きましたが、それゆえにその困難と葛藤を乗り越える二人という素晴らしいドラマが生まれたことも事実です。中盤の3-4話は毎週心を揺さぶられて、テレビの前で泣いてしまいました。そこを乗り越えてのラスト2回は、拍子抜けするほどにぬるま湯的なハッピーづくしでしたが、まあいいじゃありませんか。コロナで重苦しかった年の最後にふさわしい、多幸感ドラマでした。

架純ちゃん、最高にキレイでした。これまでの「カワイイ」に加えて、本当に綺麗だなあと思うカットが多かったのがこの作品です。 そしてサブストーリーに絡んでくる奈緒が、いい味出してました。相変わらず一所懸命生きている主人公が似合いますし。有村さんと奈緒さんの掛け合いの妙!(「なんだそれ?」って台詞はマイブームです)

一方、『この恋あたためますか』は、森七菜と中村倫也。この二人に絡むのが仲野太賀と石橋静河。野生児のように爆走する森七菜のキャラづくりも面白く、そういう芝居をしっかりしているところが見ものです。「ごく普通の子」ってところが彼女の最重要ポイント。 だからこそ、非日常的というか生活感のない中村倫也とのコンビネーションの凸凹ぶりが面白かったのです。

太賀はお得意のふられキャラを非常に人間臭く、ある意味カッコ良く演じてました。 石橋静河は髪型が「ダダ」でした(大江戸はこの人、苦手でして…)。 ちなみに大江戸は「世の中の人は、キライと言わずに“苦手”と表現するんだ」ってことを、かなりいい年になってから気づいたのです。

この作品も最終回はかなりゆるゆるで、ハッピー感たっぷりでした。上に書いたのと同じ理由でしょうね。来年がいい年、楽しい年になりますように、と願いを込めて…。

 

そして両作品とも、恋愛に臆病だったり億劫だったりする今の若者に「恋は良いもの、すべきもの」と訴えているんではないでしょうか。有村架純姉ちゃんもドラマ内で何度も歌ってましたよ、「恋をしようぜベイビー きれいな恋をメイビー」(『ガラスのジェネレーション』佐野元春)と。

 

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2020年12月21日 (月)

「夏、至るころ」:エライザ監督、抑え過ぎ   #夏至るころ #池田エライザ 

1_20201221233301 映画『夏、至るころ』は池田エライザの初監督作品(原案も)。ご本人は出演せず、監督に専念しています。本気です。『キネマ旬報』で特集を読んだのですが、エライザさんは役者としてのイメージとはだいぶ違って、とても知的で内向的な人なんです。この作品に関しても応援してあげたかったのですが、うーん、ちょっと大江戸には合いませんでしたねえ。

驚かせたり奇をてらったりせずに、淡々と正攻法で描写を積み重ねていきます。キャメラも普通にカットを割るし、映像美に走ったりはせず、的確に役者の芝居を追っていきます。初監督作品らしい初々しさや野心や若気の至りとは無縁で、渋いほどに自己主張を抑えています。エライザさんは現在24歳だから撮影時は23ぐらいだったのでしょう。その若さでメガフォンを握ったので、あえて若さや冒険を封印したんでしょうねえ。

波の揺らめきの反射が美しい夜のプールの場面なども、相米慎二ばりの長回しで撮りたくなりそうなシーンなのに、普通にカットを割って、淡々と演出してます。

でも、その落ち着き過ぎが大江戸なんかには物足りなかったんですよー。しかも淡々と青春映画なんですけど、人物がみんな観念的というか、普通に汗かいて飯食ってる感じがないんです(食事のシーンはたくさんあるのですが)。生活描写は多いのに、生活感がないというか…。 クライマックスのはずの太鼓演奏場面も、ぜんぜん盛り上がらないし…。ほかが淡々でも、あそこばかりは弾けないと映画になりません。てなわけで、池田監督には次作での弾けっぷりに期待したいと思います。

 

それにしても、映画内のどの女優よりも(映画に出ていない)監督の方がキレイっていう状況、なかなかないですよねえ。

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2020年12月20日 (日)

「無頼」:堂々たるヤクザ年代記   #無頼 #映画無頼 #ヤクザ映画 #井筒和幸 #松本利夫

2_20201220230801 映画『無頼』は、井筒和幸監督(共同脚本も)の集大成的ヤクザ年代記。1956年に始まり、21世紀まで(2001年のNYワールドトレードセンターへの旅客機激突テロの映像がTVに出てました)約半世紀の流れを、一人のヤクザ者(EXILEの松本利夫)を通して描き出します。

誰もが思うように、井筒版『ゴッドファーザー』や『グッドフェローズ』であり、それなりに堂々とした大作感があるのです。何しろ2時間26分もあるし。予算は大きくなかったでしょうから、頑張りましたね。で、昭和の戦後というヤクザの時代を中心に、抗争やら家族やら政治家とのつながりやらシノギやら、ヤクザ映画の全てを詰め込んでいます。近年、こんなに本格的なヤクザ映画はなかったものですから(『アウトレイジ』や『孤狼の血』よりも、その昔の東映マークを感じさせます)、こんな小規模公開ではなく、東映のコヤにもかけてもらいたいものですねえ。なにしろ深作の『北陸代理戦争』を再現した映画内映画も出て来ましたから!

でも、大江戸が観たのは新宿のk’s cinema。つまり、昭和館(ヤクザ映画の聖地)の跡地の劇場ですから、これはこれで意義深いものがあります。

出て来る俳優たちのヤクザ顔がとにかく見事! 『アウトレイジ』や『孤狼の血』のヤクザたちも結構凄い顔を集めていましたが、この作品の奴らはより「本物っぽい」(役者っぽくない)感じ。井筒組って、チンピラ顔や頭の悪そうな顔を集めることに関しては、昔っからお得意でしたから…。その中で一番カンロクなさそうなのが(岡本信人っぽい顔の)親分役の松本利夫なのですが、そういう狙いなんでしょうねえ(それとも営業上の理由?)。あと紅一点の柳ゆり菜が意外に健闘しておりました。

井筒組といえば、本作の松本の組名は「井藤組(いとうぐみ)」。井筒組も「いとうぐみ」って読めるではありませんか。なるほど。

なぜか泉谷しげるの『春夏秋冬』がテーマ曲に使われているのですが、これはあまり合っていなかったですねえ。でもまあ、井筒監督の趣味なんでありましょう。

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2020年12月19日 (土)

「私をくいとめて」:こじらせ女子の成長物語  #私をくいとめて #のん #林遣都 #大九明子 #君は天然色 #新宿タイガー

_20201219_225533_copy_1024x1418 昨日公開の映画『私をくいとめて』をテアトル新宿で観ました。公開前のトークショー付プレミア試写会も、本日の舞台挨拶も「チケット瞬殺!」で手に入れられず、何でもない夕方の回に行ったら、なんとあの「新宿タイガー」さんも観に来ていて(映画館でしばしばお見かけします)、いつも通り最前列に座っていらしゃいました。お元気で何より。

_20201219_230124_copy_768x1181 ロビーには、舞台挨拶来場時のものでしょうか、のんや多く監督らのサイン入りポスターが貼ってありました。

 

で、映画の方ですが、うーん、まあ面白いんですけど、期待が大きかっただけになー…。今年の大九明子監督作としては、あの繊細な『甘いお酒でうがい』の方を上に置かざるを得ないですねー。

結局このお話で2時間13分ってのは、ちと長いんですよね。ローマの場面をはじめ、もっとつまめる箇所があります。でもローマでの橋本愛とのんの共演場面は、『あまちゃん』からの年月を思うところがあり、感慨深かったです。

のんは、実年齢より4つ上の31歳を演じるため、声のトーンを下げたり、かなり俳優としての技術を使っています。『キネマ旬報』のインタビューでも大九明子監督がのんの演技を「職人」と評していたのが印象的でしたけれど、この人本能だけで演じているように見えて、意外と計算した緻密な演技の人だったりするんです。てなわけで、まあこの時代、こんな31歳もいるだろねって芝居になっています。ただ、相当めんどくさいというか、こじらせちゃったキャラですので、そこらへんの危うさをどう表現するかしないかっていう難しさはあったでしょうね。回想場面が2年前なら、ヘアメイクも芝居もきっちり2年前になっているのはさすがだったんですけど…。

_20201219_225823_copy_1024x610 林遣都は、「おまえ、桃子ちゃんはどうしちゃったんだ?」って感じ・・・いや、それはTVドラマ『姉ちゃんの恋人』のことでして(桃子は有村架純の役名)、こっちはきちんと違うアプローチで役を作ってました。

片桐はいりのバリキャリ風デキル女ってのが、なかなかハマっておりました。こういう役もイケルんですね。と同時に、ここも『あまちゃん』同窓会なのでした。 あと、主人公の脳内の相談役「A」の声が中村倫也だったのも、事前に知らなかったので驚きました(観始めてすぐに気づきました。あの声ですから)。

なんで唐突に今使うの?ってところはあるけれど、この映画、『君は天然色』(大瀧詠一)に救われてますよねー。ラスト(というかタイトルロール序盤)なんかも、あの曲で強引に気分をアゲてくれちゃいました。

Dsc_4725_copy_768x773 (以降ネタバレあり) ラストの「よろしくお願いします。」の一言は、自意識過剰だった主人公が、「他人に自分をゆだねる」ことを覚えたって意味で、成長物語になっています。それができれば、彼女の前途も明るいでしょう。良かった良かった。

いつもの通り、テアトル新宿のロビーにあるガラスケース内は、こんな展示が。神社になっておりまして、その右横には今秋の東京国際映画祭で受賞した「観客賞」の「症状とトロフィーが、誇らしげに展示してありました。

それと、この作品のプログラム(パンフレット)、小さなサイズなれど中身が大変充実しています。ユニークな企画も多く、読みごたえ十分。近年出色の出来栄えでした。

 

 

 

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2020年12月18日 (金)

白と黒、そして…   #ガトーフェスタハラダ #グーテデロワホワイトチョコレート #グーテデロワノワール #ティグレスレッドベルベット

_20201215_205501_copy_800x575 ガトーフェスタハラダのラスク、中でもホワイトチョコをかけた「グーテ・デ・ロワ ホワイトチョコレート」は、一番人気ですよね。シンプルだけどおいしさが深いのです。同じような外見の商品をブルボンとかセブンプレミアムでも出していますけど、(値段が違うから当たり前ですけど)ぜんぜん違いますね。

_20201213_213501_copy_1024x771_copy_800x 反ホワイトチョコレート派の大江戸でさえ、素直においしいなあと思える味。そして飽きの来ない味。それでいてリーズナブル。さすがです。

 

 

_20201105_111402_copy_800x538 でも大江戸としては、黒の「グーテ・デ・ロワ ノワール」の方が好きです。パッケージもブラックでカッコイイ!

_20201105_111258_copy_800x704 ダークチョコレートを使用していて、ミルクは使っていません。そのオトナな味わい! ブラックでカカオ感が出ていて、ビターさと甘さが高度なバランスで成り立っているのです。いや、これは圧倒的です!

中央には金粉もふりかけてあります。こいつの類似品もブルボンやセブンプレミアムにありますけど、役者が違いますよね。

 

_20201105_111521_copy_800x508 さて、ハラダの商品でラスクじゃないのも一つ。

はい、しましまパッケージの「ティグレス レッドベルベット」。公式サイトの説明によりますと…

「ティグレス レッドベルベット」は、ガトーフェスタ ハラダ自慢のチョコレートケーキ「ティグレス」を東京限定でレッドベルベットケーキテイストにアレンジしたお菓子です。レッドベルベットケーキとは、アメリカ生まれの赤い色が特徴のケーキで、チャーミングな見た目とココアの味が人気を呼びニューヨークの名物になっております。

ってことだそうです。

_20201105_111646 いや、チョコケーキ生地とクリームとベリー類のハーモニーが素晴らしいです。記事にはチェリーを入れて焼き上げ、「フランボワーズ入りのホワイトチョコレートソース」を流し込んだんだそうで、お見事ですね。

“tigress”というのいは、tigerの女性形なので、「メストラ」ってことですが、この商品は“Tigresse”と「e」付き。フランス語なんですかね? あ、トラだからしましまパッケージかあ。

 

定番品と新しいチャレンジングな商品がいいバランスで売られていて、どちらも人気。一頃の大行列はなくなりましたが、ハラダってのは良い菓子屋ですねえ。

 

 

 

 

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2020年12月17日 (木)

クリスマス前のドーナツとシュトーレン   #クリスピークリームドーナツ #クリスマスドーナツ #シュトーレン

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じゃーん。きれいですねー。楽しいですねー。

クリスピー・クリーム・ドーナツの季節のお品でございます。かわいいったらありゃしない。ここんちも一頃に比べると店が減ったし、列なんかできなくなったけど、ドーナツが根付かない日本で、なんとか踏ん張ってほしいと思います。

以前は12個入りの平たい箱があったんですが、先日買ったときはこれでした。ま、効率化ってことなんでしょうか?持ちやすさってことなんでしょうか? いずれにしても、インパクト的にはちょっと味気ない気もいたします。

いろいろ目移りするけど、シンプルな「オリジナル・グレーズド」がやっぱりテッパンのおいしさだったりするのです。

 

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で、ドーナツ自体が小さいサイズのミニボックス3個入りなんてのもありました。

こいつもかわいくて、楽しいですね。3つ入りで420円(+税)。

 

 

 

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そして、クリスマス前と言えばシュトーレン。ドイツ発祥のトラディショナルなお菓子であります。少しずつスライスして何日かかけて食べていきます(写真はPAULのもの)。

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まあ、ケーキとパンの中間みたいなものですが、ドライフルーツとスパイスのミックスされた感じが良いですね、表面の雪のようなシュガーと相まって。しっかりしたお店の伝統的はやつほどスパイスが濃厚で、それが良いのです。

 

本番のケーキを前に、12月前半~半ばはこんな感じもいいですよね。

 

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2020年12月16日 (水)

「ヘルムート・ニュートンと12人の女たち」:モデルたちが語る巨匠   #ヘルムートニュートン #映画ヘルムートニュートン

1_20201216224501 映画『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』は、彼の生誕100周年を記念したドキュメンタリー。2004年に交通事故で84年の生涯を終えた時の新聞報道は覚えているのですが、あれから16年もたったんですねえ。

コマーシャル・フォト、ファッション・フォトの世界で、’80年代を中心に唯一無二の存在として君臨した写真家と、彼の被写体となったモデルや女優(みんな立派なおばちゃんやおばあちゃんになりました)を中心に、アナ・ウィンターやスーザン・ソンタグ(TV出演時の映像)まで登場しての証言集になっております。映画好きとしては、シャーロット・ランプリング、イザベラ・ロッセリーニ、マリアンヌ・フェイスフル、ハンナ・シグラあたりが当時を語ってくれるのも嬉しいところ。

でも終盤に出て来るヘルムートの妻、ジューンが全てさらっていっちゃうんですけどね。あの毀誉褒貶にまみれたスキャンダラスな写真家が、意外にも愛妻家で気のいいおじさんだったことがわかるあたりも収穫ではありました。撮られたモデルたちもみんな、(ともすれば女性蔑視のレッテルを貼られがちな)彼のことを擁護していますもんね。

懐かしいあの写真、この写真が次々と出て来ます。あれもヘルムートだったよねえ、これもなんだっけ?!の世界です。撮影風景もいろいろと出て来ます。随分と動画素材がしっかり残っていた人なんだなあという印象。

彼の写真の「強さ」のルーツは、レニ・リーフェンシュタールだとわかったのも、「ああ、そうか。なるほど。」でした。1920年ベルリン生まれのユダヤ人=ヘルムートの青春期に、ナチス芸術はいやでも多大な影響を与えたのでしょうから…。それを乗り越え、呑み込んで、完全に自分の表現にしてしまったところが、この写真家の「強さ」なのです。

 

 

 

 

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2020年12月15日 (火)

今日の点取占い309   #点取占い #点取り占い

_20201215_233802_copy_940x583 君と話をするのはいやだ   5点

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2020年12月14日 (月)

「燃ゆる女の肖像」:女の世界   #燃ゆる女の肖像 #フェミニズム

1_20201214224501  映画『燃ゆる女の肖像』、…「燃ゆる」ですよ、「燃える」じゃなくて。すごいですねー、文語的で。 それはともかく、すっごく評判が良いですよね。でも大江戸の評価はそこまで高くありません。

撮影は美しく、映画的に良い「絵」が撮れています。終始「視線」にこだわったドラマとしても、劇中の「見る」という行為が、我々観客が映画を観る行為と重なって、極めて映画的と言えるでしょう。 ただ、どの場面にも深く感動することはなかったし、「うーん、なるほどですね」って感じに留まったのでした。そういうのって、もう相性の問題とか言うしかないんじゃないでしょうかね。後日談的な感動のエピローグも、やりたいことはわかるんですが、自分のツボにはぴたりとはまらなかったんですよねー。

それにしても、ほぼ女性だけしか出て来ません。開巻まもなくの舟を漕ぐ男たちと終盤の一人以外は、ぜんぜん男のいない世界です。まあ、でも考えてみれば、ほぼ女がゼロの映画ってちょくちょくありますもんねえ。そういう所も含めて、フェミニズム的な意志を感じる作品ではあります。画家の主人公が、父の名前でしか作品を発表できなかった場面があるのですが、『メアリーの総て』『天才作家の妻 40年目の真実』『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』に次いで、「またしても」って感じです。そこらもフェミニズムの流れですし。

主人公二人のメイン衣装が、くすんだ緑とくすんだ赤。この時期なんでクリスマス・カラー、いややっぱり『ノルウェイの森』の装幀を思い出してしまう大江戸なのでした(さすがにヴェルディ対レッズとかは想像しませんでしたけど)。

 

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2020年12月13日 (日)

「サイレント・トーキョー」:弱点が多い   #サイレントトーキョー #渋谷駅前爆破 #石田ゆり子

1_20201213224901 映画『サイレント・トーキョー』は、爆弾がらみのサスペンスですが、いろいろと弱点の多い作品。99分という上映時間は無駄を削ぎ落した感じで好きなのですが、なんか題材の割に軽くて、かといって疾走感があるわけでもなく、結局はうまくいってません。難しいもんですね。

(以降少々ネタバレあり) 終盤に明かされる犯人の動機とかに全然説得力がなくて、「えっ?それでこんな大それたことやっちゃったんですか?!」って感じ。まあ、原作があることなのでしょうがないのでしょうが、戦争とか反戦とかが上滑りしていて、娯楽の素材として消費してしまったみたいで、残念です。作りようによってはもっと骨のあるエンタテインメントになったかも知れないのに。

でも渋谷駅前の爆破シーン(そこに至るモブシーン)は、栃木県足利市にロケ用の渋谷を作ってしまったということですが(そうしなきゃ撮影不可能ですもんね)、本物っぽい絵が撮れています。とは言え、爆破シーンの地獄絵自体はかなりCG臭くって、重量感に欠けました。まあ、現在の映画事情から言えばこんなとこでしょ、とはわかりますけど…。

あと、あの流れで広瀬アリスが簡単に許されちゃうあたりも、なんだかなあって感じでした。責任重いですよねえ。

石田ゆり子さんを撮るキャメラも、特に夜間の車の中なんかひどかったですねえ。女優さんをきれいに撮ってあげる気がないというか…。妙齢の女優さんには、照明とかもっと気を使ってあげなきゃね(そういう撮影所の伝統が途絶えてしまったのでしょうね)。

                              

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2020年12月12日 (土)

湘南、浦和とスコアレスドロー   #ベルマーレ #湘南ベルマーレ #浦和対湘南

_20201212_180326_copy_800x585 今日は埼玉スタジアムで浦和-湘南戦。時節のホーム最終戦(来季から名前が代わるBMWスタジアムの最終戦でもありますが)は平日の夜で(しかも寒いので)パス、最終戦はアウェイ仙台につきパス。というわけで、小生の今シーズン最後の生観戦となりました。

思えば、2月21日の開幕戦もこのカードでした。長いシーズンになりました。今日も寒かったけど、あの日も寒かった。あの日は、マスクこそつけてたけど(全員じゃなかったし)、「普通の」サッカー観戦ができてましたもんねえ。一つおきの席じゃなかったし、声も出せたし、チャントも歌えました。2-3で惜敗したものの、内容の良さに今シーズンへの期待がふくらんだものでした。なのにねえ…。

_20201212_180131_copy_1280x800 それに、埼スタでのレッズ戦といえば、去年のあの試合以来じゃないですか! そう、杉岡の幻のゴールからの菊池俊介&山根のゴールによる大逆転劇以来!(3人ともいなくなっちゃいましたが)  今日も勝たせていただきましょう!

本日の席はゴール裏サポ席の前から7列目。応援リーダーのドラムのすぐそば。コーナーフラッグも近いあたりで、これまでになく埼スタのピッチが近く感じられる席でした。それとサッカーをよく知っていて、見方が鋭いドラムの方と仲間との会話が聞こえてくるので、いやー、なかなか勉強になりました。 

_20201212_180214_copy_1024x605 試合はシュート14本のベルマーレと7本のレッズだったのに、0-0の引き分け。チビッコ・センターバック・トリオ(特に石原広教、素晴らしかった)とGK後藤は頑張りましたが、相変わらず前の方がフィニッシュを決められなくてねえ。最後までこの課題に解答を見出だせないシーズンでした(まだ2試合あるけど)。みんな背が低いのに、クロス主体ってどうよ?(指宿はどこへ行った?)

後半途中から入った湘南の山田直輝、梅崎司は移籍の可能性が高そうなので、これが黄緑ユニの見納めかも知れません。この二人の久々の出場、久々の共演を埼スタのレッズ戦でやっってたわけです(だったら1点決めてほしかったなあ)。この二人に加えて、今日は岡本、石原直樹も含めた4人の元レッズが出場しました。

_20201212_230635_copy_1024x697 レッズの方も後半途中出場の阿部勇樹が、今シーズン(リーグ戦)初出場だったそうですね。この人も、もしかしたら見納めなのかも知れません…。

勝てる試合、いや、勝つべき試合を取れなかったのは残念ですが、ここ2-3年はレッズと互角に戦えるようになりました。いや、むしろ内容的には勝ってたりします(あまり前の方から守備して来ないからやりやすい)。そろそろ次のステップ=浦和にはだいたい勝てるようになる に進んでもらいたいものです。

_20201212_230839_copy_1024x669 レッズ・サポの皆さんも今日の試合を見て、「畑とか田中とか、湘南には生きのいい若手が多いな」と思っていただけたのではないでしょうか。

てなわけで、残り2試合はDAZNで楽しみまーす。連勝フィニッシュを希望!!

 

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2020年12月11日 (金)

ゆで太郎の「ミニのり弁セット」   #ミニのり弁セット #ゆで太郎 #ゆで太郎ののり弁

_20201116_174415_copy_800x461 立ち食いそばの中でも、今の「ゆで太郎」は結構いい線行ってると思うんですけど、最近メニューに加わったのが(店舗によって、ない所もあります)この「ミニのり弁セット」(580円)。

のり弁と言っても、弁当になってるわけではなく、小どんぶりに入ったごはんの上にのりと削り節が乗せられて、その上にちくわ天と白身の魚フライです。それとかけそばのセット(もちろんもりそばとのセットでもOK)。

いやー、のり弁うまいっす。ウマウマウー!っす。しょうゆをちょっと垂らして、ちくわ天はむにゅっとした噛み応えが最高ですし、魚フライは表面がパリッパリにカラリと揚がってて最高です。のりや削り節に対しては、しょうゆがいい仕事してくれます。

_20201210_120930_copy_600x846 先日TVに出てたゆで太郎の社長が言ってたんですけど、彼はほっかほっか亭の出身なんで、のり弁には只ならぬ思い入れがあるのだそうです。それだけに、さすがのおいしさ! かけそばと合わせることで、温かさも汁気もボリュームも担保されて、もうサイコーでサイキョー((c)小野瀬雅生)です。

ゆで太郎、後発なのに今や富士そばや小諸そばよりも店舗数が多いそうです。今度はぜひ「とんかつDJアゲ太郎」と戦ってもらいたいものです(?)。

 

 

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2020年12月10日 (木)

「STAND BY ME ドラえもん2」:中盤がダレて、のび太がダメで   #STANDBYME #映画ドラえもん2 #ドラえもん2

1_20201210231601 映画『STAND BY ME ドラえもん2』は、2014年公開作の続編。あの作品で監督だった山崎貴は脚本&「共同監督」というクレジットとなり、監督は八木竜一にバトンタッチ。

でも小生、「1」がどういう作品だったか既にほとんど覚えてません。何て書いたかと調べたら、こんな感じでした↓

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/stand-by-me-dcg.html

で、この3DCG版『ドラえもん』第2弾も、確かに良い出来でした。けど、前作には負けてます。まず、序盤と終盤はテンポも良く素晴らしいのですが、中盤がかなりダレます。時間が交錯してかなり複雑になるのと、のび太がウダウダ悩んだりしてるので、ここが映画の構成としては大いに弱点です。

(以降少々ネタバレあり) というわけなので大人のび太も情けないのですが、まあ彼の場合は終盤に大いに点数を上げる見せ場が用意されています。問題なのは子どものび太で、本当にしょうがないヤツで、いつもドラえもん頼み!…って、そんなもんにマジに腹立ててどうすんだって感じですが、かなりイラっとくるようなヤツなんです。 その分、しずかちゃんは満点超えなんですが、そうやって甘やかすからますますのび太がダメダメになっちゃうんだよなーって気もいたしております。

タイムパラドックス的にもどうなんだ?って場面も多かったのですが、まあ『ドラえもん』ですから。それよりも、終盤における伏線の回収はそれなりに気持ち良かったですね。終盤はやっぱり泣けましたです。

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2020年12月 9日 (水)

「石岡瑛子 グラフィックデザインはサバイブできるか」展   #石岡瑛子 #石岡瑛子展 #ggg #グラフィックデザイン

_20201208_191428_copy_1024x670 ggg(スリージー)ことギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中の展覧会『石岡瑛子 グラフィックデザインはサバイブできるか』前期(~1/23)に行きました。前期は「アド・キャンペーン篇」だそうです(後期は「グラフィックアート篇」)。

尊敬すべきアートディレクターの一人である石岡瑛子さんのデザインを一言でいえば、「強い」だと思う大江戸ですが、この展覧会にもその強さは溢れていました。

 

_20201208_191609_copy_1024x1458 まず会場に入ると、・・・赤い! 壁も床も光線も真紅の世界が広がって(というほど広くはないのですが)います。まあ、赤という色(特に赤と黒のコントラスト)は石岡瑛子を象徴していますからね。

_20201208_191641_copy_1600x989 両サイドの湾曲したスクリーンには、さまざまな作品が映写されておりました。見覚えのあるものが多いですし、どれも見事な傑作で感嘆してしまいます。そして柱というか壁というかには、石岡さんの言葉が書かれています。この言葉がまた、強いんですよねえ。この人の生き方とか作品とかには、「抜き身」の迫力がありますもん。

 

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地下の会場は、パルコを中心としたキャンペーン・ポスターに加えて、雑誌広告、新聞広告、装丁、ジャケットデザインなど。こちらも石岡さんの言葉がつるしてありますし、彼女のナマ声(元の音源はインタビューなのか、講演会なのか?)が流れ続けています。うーん、やっぱり強いです。昔の広告のゲラに石岡が赤を入れたものも展示されており、その精緻かつ厳密な指定におののきながら唸りました。やっぱり凄いです。真剣勝負なのです。

_20201208_191532_copy_1280x720 そして、パルコにしても何にしてもハダカ(ヌード)の広告ビジュアルが平気で出てきます。思えば、昔はそうでした。街にも普通にハダカが出ていました。石岡作品におけるハダカは、もちろん力強いし、美しいし、人間を極めていった究極の本質として迫って来ます。何でもかんでも「ハダカだから表に出しちゃダメ」みたいな近年の風潮は、よろしくないですよねえ。それは、「女性の性を搾取している」とかそういう議論とは別ものです(実際、沢田研二ら男性もハダカにしていますし)。『ヴィーナスの誕生』に服を描き足そうとするようなものです。

_20201208_192612_copy_600x897 ぬるいデザインで溢れた昨今ゆえ、出て来るデザイン出て来るデザインに目を洗われるような気がしました。見ていて、この研ぎ澄まされ方が気持ちいいですし、「広告ってこういうもんだったよな。なんで今は変わっちゃったんだろう?」と思わずにはいられませんでした。バブル崩壊以降の広告って(あるいは、マックのDTPになって以降の広告って)表現が突き詰められていないし、アイディアがないか足りないのです。あるものを表現するにあたって、あまりにも単純すぎるというか、ほとんど何も考えていないというか、一番重要な部分がごっそり抜け落ちているのです。表面的には一応形になっていても、からっぽで芸がなくて、虚しい限りです。コピーライターの力、クリエイティブ・ディレクションの力が弱くなったことも、大いに関係しています。それらが当たり前になっているというのも、また悲しいことですよね(まあ、全ての広告がそうだとは言いませんが)。

そんな時代だからこそガツンと来ました、この展覧会。入場無料なのにありがたや。良いキュレーションですし、良い展示構成・会場づくりでした。映画好きとしては、昔の大映画館を思わせる湾曲スクリーンを見ただけで嬉しくなっちゃいますしね。 2月3日からの後期も楽しみです。そして、東京都現代美術館で開催中の(こっちが本命のはずの)石岡瑛子展も観に行かなきゃです!

 

 

 

 

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2020年12月 8日 (火)

有楽町・葡萄屋のとりめし   #葡萄屋 #有楽町葡萄屋 #とりめし #葡萄屋のとりめし #銀座インズ

_20201204_171220_copy_1024x654 以前から一度は書いとかなきゃと思っていたのが、有楽町と銀座の境目にある銀座インズ2の地下にあるやきとり店「葡萄屋」のランチメニュー、とりめし。長年変わらぬ味で、大好きなんです。

この店、古くからの名店でして(もともとは大森のお店だそうですが)、外装同様に内装も石垣や木材を基調としていて、多少民芸調のテイストもあり、やや薄暗くて、空気が実に1960年代テイストなのです。

_20201204_171147_copy_1024x634 で、お昼時にたいていのお客さんが頼むのがこの「とりめし」(1,200円)。まあ、安くはないのですが、この質からすると当然のお値段。見事にあっぱれなおいしさなのです。

小鉢と香の物と赤だし味噌汁と果物がついております。そしてとりめしは、レバーとぼんじりとつくねに加えて、炒りたまごと山菜の煮たのと刻み海苔が乗ってます。この芳醇なレバーと脂ののったぼんじり、そして軟骨コリコリのつくねが絶品なんです。材料の良さと焼き方の良さでしょうね。 炒りたまごと山菜も彩り効果のみならず、味の広がりとバランスにおいて、いい仕事をしています。

_20201204_171250_copy_768x1221 ここのランチには「ジャン丼」(鶏もも肉のかば焼きと味噌がメイン)とかもあるんですが、やはりこのとりめしに尽きますね。食べ終わった時に、「ああ、おいしいものを食べた」感で充実します。ウマウマ王((c)小野瀬雅生)です! 

インズでランチといえば、あと1ブロック東京駅寄りのインズ3には、いつも行列のスパゲティー・スタンド「ジャポネ」もありますしね(長時間並ばなきゃならないので、利用しにくいのが玉にキズ)。

この店は夜もいいんですよね。安居酒屋の料金ってわけにはいきませんが、昭和の文士やその周辺の人々みたいなオトナ気分を味わえるお店です。

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2020年12月 7日 (月)

「ばるぼら」:稲垣と二階堂はピッタリだけど…   #ばるぼら #手塚眞 #手塚治虫 #稲垣吾郎 #二階堂ふみ

1_20201207234601 映画『ばるぼら』は、父・手塚治虫の問題作を子・手塚眞が映画化した異色の作品。メインタイトルを見たら、「ばるぼら」(二階堂ふみの役名です)って「BARBARA」だったんですね。なーんだ、かなり変な名前だと思ったのに、ただのバーバラかあ。

幻想とエロスと頽廃に彩られた作品です。そして時代を超えたというか、スマホとか時々出て来る割には非常に’70年代前半を思わせる作品。ばるぼらも、美倉(稲垣吾郎)もウイスキーをストレートでがぶ飲みし、所かまわずタバコを喫いまくります。むしろ’70年代の「時代劇」としてやった方が良かったのかもしれませんが、そうすると製作費も高騰しちゃいますからね。

主役に稲垣と二階堂を得たことは、この作品にとって幸せでした。ピッタリです。頽廃的で野獣のような少女と、クールでキザな小説家というステレオタイプなマンガ的登場人物に、一定の説得力を持たせています。ハダカになれば偉いってもんじゃないけれど、そういう所も含めて二人とも大健闘しています。

でも、映画作品としてはねえ…。申し訳ないけれど、手塚眞の限界って気がいたします(まあ、前作『星くず兄弟の新たな伝説』に較べたら、千倍良いですけど)。クリストファー・ドイルの撮影も、過去に彼が成し遂げてきた素晴らしい仕事に較べると、パワーや輝きが足りないし。ついでに言えば、幻想味も足りないし…。艶も闇も狂気も、中途半端なんです。

でも、モダンジャズでゴリゴリ攻めた橋本一子の音楽は、非常にマッチしておりました。

どうでもいいけど、タイトルで出て来る手塚眞は「TEZKA」で、手塚治虫は「TEZUKA」って表記なんですよね(おまけに「眞」は「MACOTO」だし)。変なの。

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2020年12月 6日 (日)

湘南、ガンバに悔しい敗戦   #湘南ベルマーレ #ベルマーレ #湘南対ガンバ

_20201206_103855_copy_1200x1473_copy_900 ベルマーレのクラウドファンディングでユニフォームコースに浄財を寄付したもので、そのリターンのスペシャルデザインのユニフォームがやって来ました。_20201206_103918_copy_1200x1567_copy_900 (ベルマーレ平塚から変わって)「湘南ベルマーレ」としてスタートした2000年のユニを今風にアレンジした衿付きタイプ。相当カッコイイです。

というわけで、久々にBMWスタジアムに行き、湘南vs.ガンバ大阪を観戦。もちろん、これを身にまとって応援しましたよ。

普通の年ならJリーグも終わってるか終わる頃なのですが、今年は特別。ベルマーレの場合、今日を入れてあと4試合残ってます。

でも大江戸にとっては、今日が今年のホーム観戦としてはラストになるはずです。だって、今年の最終戦は16日(水)の大分戦で、平日の午後7時キックオフですから。仕事と寒さと遠距離とでギブアップすることにしましたので。今シーズンの生観戦は、あとアウェイのレッズ戦を残すのみとなりました。

_20201206_172758_copy_1024x706 今日は伊勢原駅からのシャトルバスに間に合わなかったので(なんせキックオフ1時間半前に1台あるだけなんで)、路線バスで行ったのですが、初めて総合公園の西口から入ったら、見事に紅葉した並木道がありました。

_20201206_171925_copy_1024x497 今日は全席種完売となったそうなのですが、それでも6,400人台でした。うーん、やっぱり営業的には相当キビシイですよね(本来完売なら1万4千人台)。

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午後3時キックオフでバックスタンドだったんですが、しまった、午後から夕方のバックスタンドって、やたらとまぶしいことを忘れてました。前半なんて、ホントまぶしくて難儀しました。

試合前には梅崎司のJ1リーグ300試合出場のセレモニーと、ディエゴ・マラドーナの逝去を悼む黙祷が行われました。

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て、試合はチビッコ軍団の湘南が健闘し、多くのチャンスを作るも、得点はPKの1点のみ。結局ガンバに逃げ切られて1-2の敗戦となりました。ガンバよりも面白い攻撃を繰り出していたのですが、いつもの通りフィニッシュがヘタで・・・。

_20201206_172656_copy_1280x779 でも相変わらず畑と田中の18歳コンビは生きが良くて、見ていて楽しいです。それに比べて大野!そのミスはなんだ。

シーズン終盤になって、1つでも順位を上げたい(18チーム中)16位のベルマーレとしては、最低勝ち点1を撮りたかった試合なのですが、「あれが決まっていれば」がいくつもありました。残念です。

_20201206_173740_copy_1280x850 そうそう、大型ビジョンのスコアボードのデザインが変わりました。経過時間がライトグリーンの弧で表現されたりして、これまでよりだいぶ洗練度が増しました。

_20201206_223756_copy_600x581_1 あと、来場ポイントでもらえる景品。今日は太っ腹なボーナスポイントがついたりしたので、観戦用クッションと引き換えました。今シーズンは、ポイント増量デイとかあったので、クッションを2つゲットいたしました。

 

未曽有の2020シーズンも残りわずか。あと3つ、全部勝とうよ。勝てますとも!

 

 

 

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2020年12月 5日 (土)

「シカゴ7裁判」:極悪裁判長に腹が立って…   #シカゴ7裁判 #アーロンソーキン #裁判映画

1_20201205225101 映画『シカゴ裁判』は、ネットフリックスの配信作品ですが、「配信で見たのなんて映画鑑賞とは言えねえ!」と思ってる大江戸は、アップリンク渋谷で上映しているのを観ました。まあ、もともとパラマウントが作ったのだけど、コロナで公開できずにいて結局ネトフリに売ったってことのようです(何としても大統領選の前に公開したかったという意向もあったようです)。

『ソーシャル・ネットワーク』や『マネーボール』の脚本家にして、『モリーズ・ゲーム』で監督デビューも果たしたアーロン・ソーキン(脚本・監督)の見事なアメリカ映画です。時代は半世紀以上前の1968年、実話に基づく物語です。裁判映画、特にアメリカの裁判映画にハズレなしってのは、大多数の人が認めるところでしょうけれど、本作も裁判をたっぷり描きながら…というか、ほぼ裁判ばかりを描きながら、2時間10分を一気に駆け抜けます。飽きさせません。ところどころに回想場面をはさみながら進行させていく脚本が、やっぱり上出来なんですよね。

あとはエディ・レッドメイン、マーク・ライランス、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、サシャ・バロン・コーエン、マイケル・キートンら芸達者を配置したキャスティングも良いのですが、裁判長役のフランク・ランジェラが本当に憎々しくて、近来の悪役ナンバーワンと言っても過言ではありません。権力を盾に、いや自分の意のままに悪用するあまりの不公平さに、腹が立ってしょうがありませんでした。強力な悪役を用意して、主人公たちを散々な目に遭わせておいて、最後にひっくり返す。まあ、常套のドラマツルギーではありますが、やはり心を動かされるものがありますね。こういう娯楽性と社会正義の融合が、アメリカ映画の長所であり、リスペクトすべきところなのです。

 

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2020年12月 4日 (金)

かっぱえびせんの期間限定品×4   #かっぱえびせん #かっぱえびせん期間限定品

_20201204_231713_copy_600x744 カルビーの「かっぱえびせん」は、常に期間限定商品がコンビニやスーパーの棚に並んでおります。で、いちいちそのたびに買ってしまう大江戸などは、まさに「思うツボ」なのです。どうでもいいけど「えびせん」を勢いで変換してしまったら、「エビ戦」と出て笑っちまいました。

この「ごま油香るのりしお味」などは、過去にも出ていたと思います。ま、韓国海苔的な風味なのですね。悪くはない。だけど、普通のかっぱえびせんとどっちがいいかと問われたら、うーん、普通の方がいいんですよねー。

_20201204_231526_copy_600x704 で、時々出てるのがこういう太ったタイプ。一個一個が太ってるというか、大きいのです。だけどねえ、それで勝(まさ)ってるかと問われれば、うーん、普通の方がいいんですよねー。わざわざ「絶品」とまで大書してあるのに、残念なことです。ちなみにこれは「五島灘の塩と揚げにんにく味」。かなりダイハードににんにくが効いてます。ちょっとキツすぎると思います。

 

 

_20201204_231418_copy_600x798 直近の2品はこちら。まずは「甘えび」。カルシウム入り。まあ、そうでしょうね。ちなみにリアルのエビは大好きな大江戸ですが、甘えびには興味がわきません。スナックにしたところでその傾向は変わらず、そそられるものはありませんでした。まあ、やや甘い感じがするんですけど、だからうまいとかでもありませんしねえ。そして、これも期間限定えびせんにしばしばある「細いタイプ」。この細いえびせんってのがまた頼りなくて、空虚な食べごたえで、残念至極なのです。

 

_20201204_231310_copy_600x814  で、もう一つは「北海道チーズ味」。こいつは細くないんですが、チーズ味にしたからと言ってどうってことないというか、そんなに濃厚なチーズ味でもないし、まずいわけでもないねすけど、この程度の変化なら別に普通のでいいじゃんって感じ。いや、普通のとどっちがいいかと問われたら、迷わず「普通の」と答えるでしょう。

 

てなわけで、今日の結論。「かっぱえびせんは、普通のに勝る期間限定品なし。」 身もフタもありませんが…。

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2020年12月 3日 (木)

池袋駅でナポリタン   #IKE麺KITCHEN #ナポリの殿堂 #ナポリタン #チェリーロード

_20201128_231327_copy_1024x655 JR池袋駅を出た地下コンコースには、その昔「すなっくらんど」という今でいうフードコート的な立ち食い大衆ファストフードの集合ゾーンがありました。焼きそばやらそばうどんやらスパゲティやら丼物やらいろんなものが、しかも安いもんが集まってました。味は追求せず、安さと早さに的を絞ったような雑然としたゾーンでした。

その後、今っぽくなって復活しているのを見かけてはいましたが、だいたい急いで素通りするだけでした。でも先日、いろんな条件がぴたりと合って、ここでナポリタンを食べたい!となりました。

_20201128_231343_copy_768x773 「IKE麺KITCHEN」なる名前がついているのですね。壁沿いに各店があって、カウンター席がずらりとあるので、どこで食べてもいいという形態。どうでもいいけど、店の前の通路天井には木の切り株が逆さに生えてます。なんだこりゃ? おお、よく見れば切り株の中にフクロウがいるではありませんか。さすがフクロウだらけの池袋です。

_20201128_230950_copy_1024x638 中にはラーメンも日本そばもうどんも、なぜか(麺じゃないのに)たこ焼きもあります。でも大江戸のチョイスは、ナポリタン一択。というわけで、一直線に「ナポリの殿堂」の券売機へ。ナポリタン並盛600円ナリ。適当な席で待ってると、渡された端末の振動で教えてくれるスタイル。

_20201128_231014_copy_800x624 で、銀皿に盛られた正統派ナポリタンがこれ。いやー、正しい日本のナポリタンです。

お味の方もごく普通のナポリタン。ケチャップ風味に、ウインナーを細かく切ったのと、タマネギ、ピーマン、マッシュルーム。麺は普通の太さでやや柔らかめ。炒めたりはしていません。 うーん、普通だけど、ちょっと弱いですね。大江戸の好みとしては、もう少し太い麺で、できれば炒めてあるやつ。残念ながら「殿堂」を名乗るほどの凄さは感じられなかったですね。これならパンチョの方がいいです。

_20201128_231304_copy_800x563 どうでもいいけど、ここの前の地下通路って、「チェリーロード」っていうんですね。なんでチェリーロード? 地下なのに?桜もないのに?

♪チチチチチチチ、チェリーロード!…と歌ってしまった人は、いい年だと思います。

 

 

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2020年12月 2日 (水)

「泣く子はいねぇが」:重苦しくて寒い   #泣く子はいねぇが #仲野太賀 #吉岡里帆

1_20201202222201 映画『泣く子はいねぇが』は、小生とは全く相性が合わない作品でした。どころか、現時点での本年度ワーストワンかも…。

とにかくテンポが悪くて(じーっくりと撮りすぎていて)、とにかく重苦しい話で(暗くて辛くて)、荒涼たる男鹿半島の風景がまた寒そうで寂しくて。で、何と言っても仲野太賀の主人公が見てるとイライラするような奴で、まいります。この秋公開されたもう一つの太賀主演作『生きちゃった』も、口下手で言いたいことを呑み込んじゃう男でイライラしましたが、本作のキャラもかなり似通っています。太賀は三船敏郎、高倉健に次ぐ「不器用に黙っている」キャラなのでしょうか? TVドラマ『この恋あたためますか』の彼は、もう少ししゃべってるんですけどね。

(以降ネタバレあり) ラストもあっと驚く(寒い)終わり方ではありますが、やはり観ていて「こいつ、根本的にダメじゃん」って感じで、ドン引きしました。それを許しちゃう吉岡里帆もどうなんでしょ?

でも、吉岡里帆は悪くなかったですよ。実は演技巧者である彼女が、ほぼすっぴんで怒りの表情を浮かべてばかりいます。それゆえに怒っていない場面では、実にかわいいし。

この作品、サン・セバスチャン映画祭で最優秀撮影賞を獲得したってことなんですけど、「え? なんで??」と思っちゃいました。ちょっと素敵な夜間撮影や幻想的な空の色はあったけど、全体的にはごく普通ですよねえ。なんなんすかねえ?(この映画の公開規模が、なにげに結構大きいのも謎です。)

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2020年12月 1日 (火)

驚異の「だし道楽」自販機!   #だし道楽 #だしの自販機 #焼きあごだし

_20201128_230637_copy_768x1173 池袋を歩いていて発見した珍なる自動販売機。「だし道楽ってなんなんすかね?」←『モヤさま』風。

 

_20201128_231054_copy_768x1182 おお、上段も下段もそれぞれに、だし! これ、間違って暑い夏に「あー、のど渇いた」って一気飲みして逆噴射しちゃった人はいないんでしょうか?

と思ったら、上段も下段も1本700円なのでした。それじゃあ普通のドリンクと間違えることはなさそうですし、おいそれとは買えませんよね。

ちなみに上段が「焼きあご入り」、下段が「焼きあご・宗田節・昆布入り」です。いやー、本格的。あ、「あご」ってのはトビウオのことです。

てなわけで、ボトルの中には焼きあごが1匹まるごと入ってます。なかなかのビジュアルですね。びっくり!

おお、自販機の下部にはちゃんと「Do not drink.  This is a soup stock.」って書いてありますね(「a」の使い方が間違ってますけど)。

_20201128_173528_copy_1024x797 また、上部の「だし道楽」という文字の下に「NITANDASHOYU」と入っていたので、「はて?煮たんだ醤油とは??」と思ったら、実はこの会社が広島県の二反田醤油なのでした。

それにしても誰が買うんでしょう? 近所の割烹とか日本食の店? 謎です。 これ買って、みんなが水とかお茶とか飲んでる時にポンと出せば、ネタとしては最強ですけどね。

でも、飲食店街の一角だったから、罰ゲームでこれの一気飲みとかさせられた奴、いるんじゃないかなあ?(コロナ禍下では、そんなことも自粛だったでしょうか…)

 

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