「サイレント・トーキョー」:弱点が多い #サイレントトーキョー #渋谷駅前爆破 #石田ゆり子
映画『サイレント・トーキョー』は、爆弾がらみのサスペンスですが、いろいろと弱点の多い作品。99分という上映時間は無駄を削ぎ落した感じで好きなのですが、なんか題材の割に軽くて、かといって疾走感があるわけでもなく、結局はうまくいってません。難しいもんですね。
(以降少々ネタバレあり) 終盤に明かされる犯人の動機とかに全然説得力がなくて、「えっ?それでこんな大それたことやっちゃったんですか?!」って感じ。まあ、原作があることなのでしょうがないのでしょうが、戦争とか反戦とかが上滑りしていて、娯楽の素材として消費してしまったみたいで、残念です。作りようによってはもっと骨のあるエンタテインメントになったかも知れないのに。
でも渋谷駅前の爆破シーン(そこに至るモブシーン)は、栃木県足利市にロケ用の渋谷を作ってしまったということですが(そうしなきゃ撮影不可能ですもんね)、本物っぽい絵が撮れています。とは言え、爆破シーンの地獄絵自体はかなりCG臭くって、重量感に欠けました。まあ、現在の映画事情から言えばこんなとこでしょ、とはわかりますけど…。
あと、あの流れで広瀬アリスが簡単に許されちゃうあたりも、なんだかなあって感じでした。責任重いですよねえ。
石田ゆり子さんを撮るキャメラも、特に夜間の車の中なんかひどかったですねえ。女優さんをきれいに撮ってあげる気がないというか…。妙齢の女優さんには、照明とかもっと気を使ってあげなきゃね(そういう撮影所の伝統が途絶えてしまったのでしょうね)。
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