「天国にちがいない」:見事な映像と映画センスの良さ #天国にちがいない #エリアスレイマン
映画『天国にちがいない』は、パレスチナ系イスラエル人のエリア・スレイマン監督によるオフビート・コメディー。寡作のクリエイターだそうですが、なかなかユニークな作風です。
サイレント映画のように、ほとんど台詞に頼らずに絵で見せていきます。スレイマン監督自身が主人公の映画監督を演じているのですが、ほぼ言葉を発せずにポーカーフェイスで、あたかもバスター・キートンのように、周囲のシュールなあれこれを観察しています。なかな雰囲気のある粋なおじさんです。
とにかく、いい絵が撮れています。ワイドスクリーンの画面に見事にあった、映画的な映像の力。惚れ惚れするような構図。映像に限らず、すべてにわたって映画としてのセンスが良いのです。天才肌の監督だと思います。
そしてこのすっとぼけたオフビート感覚の笑いというのは、『ストレンジャー・パラダイス』でジム・ジャームッシュが出てきた時に匹敵するようなインパクトがありますね。軽いくすぐりが連続する感じ。カウリスマキもちょっと入ってるかな。加えて、俳句的な詩情が漂うあたりも、初期のジャームッシュに似ております。こうなると、この監督の旧作が観てみたくなりますよねえ。
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