「ハッピー・オールド・イヤー」:断捨離映画に見せかけて… #ハッピーオールドイヤー #断捨離 #断捨離映画 #タイ映画
2021 ハッピー・ニュー・イヤー! ってことで、映画『ハッピー・オールド・イヤー』は、断捨離に材を取ったタイ映画。実際に映画の中に、日本の断捨離番組がタイのテレビに映っている場面があったりもします。
主演の女優(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)は、『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のあの主人公です。タイの蒼井優×山口百恵って感じですが、だいぶ大人っぽくなった彼女が実家を事務所にリフォームするために、断捨離を行うのだが…って話。
大江戸は基本的に物が好きですし(「ものずき」ではない)、捨てるのは苦手な方でしょう。いや、いろんな物をとっておくタイプです。なので、「断捨離は敵だ」と思っている部分もあり、この主人公の考えや行動に対しては、かなり批判的にならざるを得ません。(以降ネタバレあり) 中でも、母親の大事な品まで勝手に(だまして)捨ててしまうなんて、決して許されることではありません。物に宿る思いは、ある人にとってはどうでも良くても、別のある人にとっては生きている証だったりするわけですから。母親が彼女を非難する言葉通り、身勝手過ぎる犯罪的行為だと思います。また、彼女と昔の恋人との間のあれこれのやり取りや彼の言葉からも、やっぱりこの女性が「自分しか見ていない」身勝手な人だということがわかります。日本版のポスターやチラシにも「ひとの気持ちは、簡単に仕分けられません。」というコピーが書いてありますが、そういうことなんですよね。
てなわけで、誤読かも知れませんが、この映画ってむしろアンチ断捨離なんじゃないでしょうか? いや、むしろ積極的にそう思いたいですね。主人公が断捨離では決して幸せになれなかった映画。物に宿る人の記憶や思いについて考えさせるための映画。だとしたら、多くの断捨離派の人たちに観てもらって、ぎゃふんと言わせたいものです。
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