2020邦画トップテン #2020年日本映画ベストテン #アンダードッグ
例によってお待たせしました。大江戸時夫の年間トップテン映画 of 2020年です。まずは邦画篇から。( )内は監督名です。
1.アンダードッグ (武正晴) 2.朝が来る (河瀨直美) 3.ラストレター(岩井俊二) 4.許された子どもたち(内藤瑛亮) 5.思い、思われ、ふり、ふられ (実写版/三木孝浩) 6.星の子 (大森立嗣) 7.MOTHER マザー(大森立嗣) 8.タイトル、拒絶(山田佳奈) 9.甘いお酒でうがい(大九明子) 10.ミセス・ノイズィ(天野千尋) 次点.アルプススタンドのはしのほう(城定秀夫)
<その他の記憶すべき作品> 無頼 ロマンスドール ミッドナイトスワン 前田建設ファンタジー営業部 初恋 SHIROBAKO のぼる小寺さん ステップ 彼女は夢で踊る 私をくいとめて 三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 本気のしるし
<ドイヒー賞> メグ・ライオン 泣く子はいねぇが 佐々木、イン、マイマイン
監督賞:武正晴(アンダードッグ) 脚本賞:岩井俊二(ラストレター) 撮影賞:西村博光(アンダードッグ) 主演女優賞:永作博美(朝が来る)、芦田愛菜(星の子) 主演男優賞:森山未來(アンダードッグ) 助演女優賞:黒木華(甘いお酒でうがい) 助演男優賞:高橋洋(空に住む) ビューティー賞:浜辺美波(思い、思われ、ふり、ふられ) 新人賞:服部樹咲(ミッドナイトスワン)、白鳥玉季(ステップ)
4月8日から5月31日の間は、緊急事態宣言により全ての映画館が休館していたという未曽有の年。大江戸自身も丸々2か月も映画館に行けなかったという、前代未聞の日々でした。しかしそんな中でも、日本映画はそこそこ順調に公開され(もちろんいったん延期→公開となったパターンが多かったのですが)、特にミニシアター系の作品に関しては例年同様に豊作でした。
押しも押されもせぬ堂々たる1位の『アンダードッグ』は、前後編合わせて276分もあるのに、まったく長さを感じさせない充実の面白さ。「凄いものを見せてもらった」って感じでした。とにかく森山未來をはじめボクサーを演じる役者たちの肉体の、演技を超えた凄さ! ボクシング映画史上最高峰と言える試合場面の凄まじさ、詳細さ、的確さ、そして長さ。感動しました。泣きました。
前年は「女性監督のデビューは増えたけど、質的には概して物足りなかった」と書いたのですが、今年(2020年)は10作品中4本が女性監督によるものでした(そのすぐ後に、タナダユキの『ロマンスドール』も控えているし)。
河瀨さんは原作ものを見事に自分の映画として作り上げたし、岩井ワールドは健在だったし、内藤英亮はようやくキワモノから本物になって来たし、大森立嗣の2本の異なるテイストも興味深かったです。
個人賞では、『甘いお酒でうがい』の黒木華がヘンテコリンで面白過ぎてサイコーでした。また、『空に住む』でインテリ編集長を演じた高橋洋はまったく知らなかったのですが、知性と小粋な味わいとさりげない深みに驚きました。今後注目せねばです。 そして主演女優賞を分け合った永作、芦田両名の演技には打たれました。今年は激戦の主演女優賞でしたが、この二人の素晴らしさの前に水川あさみ(『喜劇 愛妻物語』)や蒼井優(『ロマンスドール』『スパイの妻』)や長澤まさみ(『MOTHER マザー』)らは外さざるを得ませんでした。
(洋画篇はこちら ↓)
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