「ある人質 生還までの398日」:危険地帯には行かぬように #ある人質 #生還までの398日
映画『ある人質 生還までの398日』は、デンマークの写真家がシリアでISに拉致されて、監禁の日々を経て生還するまでを描いた実話に基づく作品。
でもこれ、サブタイトルに「生還まで」って入っていたり、コピーに「息子を救出した家族」って入ってるのですが、どうなんでしょ? 結末がわかっちゃうので、映画的なサスペンスの興趣は削がれますよね。
それはともかく、観る前から想像できる通りの作品でした。写真家とかジャーナリストって人たちは、かなり危険な地帯で自分が巻き込まれる確率も高いとわかっていながら、なんで中東とかの紛争地域に行っちゃうんでしょうねえ。特に写真家に関しては、もっと安全な所でも撮影するに足る対象はあると思うんですけどねえ。 デンマーク政府が「テロリストとの交渉は一切しない」方針を定めているため、家族は辛い目に遭うわけですが、でもこの政府方針、もっともだと思いますよ。こんな人質商売をしてる凶悪な奴らに巨費を渡す交渉なんかしていいわけがありません。
映画の出来としては、端正です。薄味系オーセンティックとでも言えましょうか。もっとも、これを濃い味でやられたらしんどいですよね。
(以降ネタバレあり) 終盤には我々の記憶にも新しい砂漠での人質処刑シーン(もちろん残酷描写はありませんが)もあります。うーん、「聖戦(ジハード)」ってやつは本当に厄介です。彼らには彼らなりの大義があるだけに…。
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