「シン・エヴァンゲリオン劇場版」:良いものを見せていただいた #シンエヴァンゲリオン #庵野秀明 #エヴァンゲリオン
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、タイトルデザイン上はコロンと細い縦棒・太い縦棒が最後についているのですが、いろんなサイトの表記を見るとそこは無視しているので、小生もそれに倣います。そういえばこれまでの新劇場版は「ヱヴァンゲリヲン」という表記だったのに、「シン」がついたとたん、しれっと「エ」と「オ」が普通の表記になっておりますね。
昨年6月の公開予定がコロナ禍により1月23日、さらに3月8日(月)へと変更された本作。月曜初日のシネコンのタイムテーブルは(複数のスクリーンで上映するため)あたかも時刻表のようになっておりました(長尺であり、さらに緊急事態宣言下のため午後8時までに上映が終わるように5時頃の最終回となっているハンディキャップにもかかわらず)。
ちなみに本作の上映時間2時間35分のうち3分41秒は「これまでのヱヴァンゲリヲン新劇場版」というあらすじダイジェストです。でも小生にとっては、1月に3週連続で日テレがやってくれた新劇場版=序・破・Q特別編集版のオンエアーが、ちょうど良い復習になりました。『Q』の公開が2012年11月ですから、もうすっかり忘れちゃってましたんでね。
月曜初日というアッチョンブリケ!な慣例破りだったのですが、平日はお仕事で行けなかったんで、初めての土曜である昨日わくわくと観に行きました。新宿バルト9のエレベーター内部はLCL充填中のエントリープラグのようなシートが貼ってあり、なかなかのファインプレイであります。
また劇場ロビーには、エヴァ初号機と綾波レイの大型フィギュアおよび多くのスタッフのサイン入りポスターが展示してありました。
さてさて作品ですが、うーん、やっぱり凄いです。凄いけど、初見でいろんなことが理解しがたいのも事実。台詞を追い切れなかったり、頭が追いつかなかったりしました。観終わってすぐ、「やっぱりもう一度観なきゃ」と思いました。ま、そういう作品なんで、それはしょうがありませんね。これまでもそうでした。ヘヴィーなファンの方々の解説や考察を読んで、「え、それはそういうことなの?!」などと知った上で再見するのも、それはそれで楽しみなのです。
新劇場版『序』の公開が2007年ですから14年前(おお、奇しくも「14年」!)。TV版からだと26年ですからねえ。ようやく完結を見たということで(まあTV版にせよ、旧劇場版にせよ、それぞれに完結してはいるのですが…)、感無量というか、少なくともしみじみした思いはあります。
映像はやはり圧倒的。そして描かれているものも巨(おお)きいのです。その巨きなものが結局「人間の心」だというあたりが、この作品の人々を魅了する深さであり凄さ。さらに言えば「庵野秀明という人の心」を描くために、これだけでっかいプロジェクトにしちゃっているわけですから、やはり今後誰にも作り得ない空前絶後の作品なのです。この時代だとクレームつけられかねない少女のハダカとかのサービスカットが入ってるのも、庵野さんの頭の中のことだからしょうがないのです。
それにしても、このラストのすがすがしさ! ごく「普通」の日常の美しさが胸に迫ります。コロナ禍を経験した今だからこそ、余計にリアルに迫ります。でも、もっと普遍的なものです。 そして、成長することって悪くないものです(成長痛を乗り越えて)。「良いものを見せていただいた」って思いに満たされました。
とにかく、これぞ映画です。映画でなければできない境地の創造を、高度に達成しています。やはりもう一度(以上)観なければ!です。
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