「砕け散るところを見せてあげる」:ジャンルを超えた怪作にして快作 #砕け散るところを見せてあげる #石井杏奈 #中川大志 #SABU
映画『砕け散るところを見せてあげる』は、昨年5月8日の公開予定だったのが1年近くたってようやく日の目を見ました(4月9日公開)。撮影からだと2年半後の公開ってことで、そういえば清原果耶がやけに幼かったですもんね。
いやー、驚きました。あまり前情報は入れてなかったので、まさかこんな作品だとは! SABU監督作品だということで観たのですが、近年あまり撮っていない彼の復活を告げるような見事な力作にして怪作。ジャンルを限定できない珍妙な、でも最終的には感銘を受ける衝撃作でした。(以降少々ネタバレあり) なにしろ青春ラブコメにして、社会派にして、人情劇にして、犯罪ものにして、ヒーローものにして、ホラーにして、感動の親子ものでもあるという…それが成功してるって、いったい何なんだ??
中でもいじめやDVがらみの部分は、力が入ってました。観てるこちらの感情もかき立てられました。それにしても、後半のまさかの展開にはあっけに取られちゃいます。
成功の大きな要因になっているのが、石井杏奈と中川大志の芝居。特に石井のいじめられっ子とその変化が圧巻。この人、うまいですよねえ。演技力爆発でした。 (今と比べて)やけに若々しい中川も、石井との掛け合いがグッド。とりわけコミカルな場面ではサイコーです。そして清原果耶も、いいニュアンス出してました。
127分のこの作品、ダレ場はなく面白く観られますが、さすがに一つ一つのシークェンスが長過ぎだろと思う所がいくつかあり、そこはちょこっと減点でした、でも、それを上回るヘンテコな魅力やピュアな魅力がいっぱいあるのです。伝説のカルトムービー候補生ですね。
それはそうと、このタイトルってどういう意味なんでしょう? 原作がそうだからなんですけど、ネットで原作者の説明とか読んでもよくわからないんですよねー。困ったもんです。
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