「ゾッキ」:九条ジョーの怪演がヤバイ #ゾッキ #映画ゾッキ #竹中直人 #山田孝之 #斎藤工 #九条ジョー
映画『ゾッキ』のゾッキとは、バカ安で売ってる新古本のこと。そういう題名の大橋裕之(マンガ家)の初期作品集が原作だからなのですが、大橋と言えば昨年公開されたアニメーション『音楽』の原作者。妙ちくりんでオフビートな笑いの人なのですね。
竹中直人・山田孝之・斎藤工の3人監督です。竹中が音頭を取って、一番多くのエピソードを手掛け、山田・斎藤もいくつかを手掛けているようです。監督さんたち三人ともメインは役者ですから、役者の生かし方はうまいもんです。吉岡里帆も、竹原ピストルも、森優作も、いいですよ。
そして圧倒的に印象的なのは、長身で坊主頭でメガネの九条ジョー。この人、吉本の芸人さんなのだそうですが、大江戸は全然知りませんでした。本当にヤバイ感じかつ嫌な感じの強烈なキャラクター。悪夢のような怪演です。今後絶対、ヤクザとか殺人鬼とか異常者とかアクの強い悪役として売れっ子になると予言しておきましょう(お笑いやめて、役者に専念したほうがいいですよ)。
でも、全体的には面白さは中ぐらい。ヘタすりゃ中の下ぐらいでしょうか。けっこう間をたっぷりとっているシーンが多くて、いくらこの世界だからゆったりとと言っても、さすがに間延びしていました。こういうのを成功させる際の匙加減というのは、かなり難しいものですね。
オープニングタイトルが『ウルトラQ』のあのぐるぐるのパロディーになっているのですが、その前に出ていてナレーション的独白を聞かせていたのが、石坂浩二。そう、若き日に『ウルトラQ』のナレーションを担当した石坂さんなのでしたー。
| 固定リンク
« 「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」:きまじめでぼんやり #きまじめ楽隊のぼんやり戦争 #前原滉 | トップページ | 「騙し絵の牙」:モヤるエンタテインメント #騙し絵の牙 #吉田大八 #池田エライザ »
コメント