「ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-」:米国版『MOTHER マザー』? #ヒルビリーエレジー #エイミーアダムス #グレンクローズ #ロンハワード
映画『ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-』は、ネットフリックス作品で昨年の11月から配信されているそうです。先ごろ発表されたアカデミー賞で、グレン・クローズが助演女優賞にノミネートされていた作品。何の告知も情報もなくひっそりと都内1館で公開されておりました(下高井戸シネマ)。大江戸がそれを見つけたのも、この状況下で開いてる映画館をネットで探していたら…ですから、普段なら気づかなかったかも知れません。ネトフリ作品の場合、広告も情報もなしに突然小さな劇場にかかっていることがあるので、要注意です。
アメリカの田舎のプア・ホワイト家族の物語、と言うよりむしろ心の病を抱えたトンデモ毒母のお話です。エイミー・アダムスが演じるこの母親を見ていて、昨年の日本映画『MOTHER マザー』の長澤まさみを連想しました。まあ、『MOTHER マザー』とは違って、息子は立派に育ちましたけど。エイミー、だらしなく太って、あるいは老けメイクで、なりふりかまわず共感を呼ばない熱演をしております。
グレン・クローズも、かなりの老けメイク(あるいはメイクしない素のまま?)でおばあちゃんを熱演。タバコを喫って、口の悪いこのおばあちゃんが孫とトランプで遊ぶ場面などは、まさに『ミナリ』のおばあちゃん(ユン・ヨジョン)が孫たちと花札で遊ぶ場面のようでした。あちらのおばあちゃんは最優秀助演女優賞を獲っちゃいましたけど、このグレン・クローズも勝るとも劣らない演技ですよ。ただ、今はアジアに風が吹いてますんでね。 エンドタイトルにこのおばあちゃんやエイミーの演じた母親などの実在人物の写真が出て来るのですが、あまりにそっくり。二人とも見事に「寄せて」ました。素人にそこまで似せて何になるんだって気がしなくもありませんが…。
本作の監督はロン・ハワード。アメリカらしい映画を作る監督のアメリカらしい作品ですが、今回は(手堅いものの)観てて居心地が悪かったですねえ。この母親が明らかに精神が崩壊していて、医学的な助けが必要だと思うのですが、「家族だから」という美名のもとに何でもOKにしちゃっていますから(家系的にアンガー・マネージメントができない人たちみたいでもあります)。だけど、結構擁護する感じもあって…、そこらへんがスッキリしないんですよねえ。
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