「はるヲうるひと」:現代日本映画の異端 #はるヲうるひと #佐藤二朗 #山田孝之
映画『はるヲうるひと』は、あのクドくて鬱陶しい佐藤二朗が原作・脚本・監督・出演。と言うとコメディかと思いますけど、いえいえ、真逆の暗くて重い作品なのです。もともとは自分の劇団でやってた芝居の映画化なのだそうですが、大江戸も知らずに観てたのに途中から「あ、これきっと舞台の映画化だ」と思いましたね。
それにしても設定とか描写とか、今日のコンプライアンス縛りのヤワな日本映画とは違います。むしろ韓国映画みたい。そこはエライと思うのです。でも、後半に進むほど描写が長々とくどくなっていって、鬱陶しいのです。これって、佐藤二朗の生理的なものなのでしょうか。役者だから、役者には芝居をたっぷりさせてあげたいって気持ちもあるのかも知れません。でも、そこはもっと切っていかないと、観る人が飽きちゃいます。かえって芝居と作品を減殺してしまいます。なので、佐藤二朗も山田孝之も仲里依紗も、最上の彼らではなかったと思います。坂井真紀だけは、良かったですけど。そして、舞台から演じて来た知らない顔の役者たちは、かなり良かったと思います。
物語自体も、だからどうした? それでどうなった?って感じが強くて、どうにも半端でまとまりきっていないのです。ラストもよろしくないですし…。現代日本映画の中の異端的作品ですし、こういう作品はなきゃいけないと思うのですが、うーん、もっと上質に仕上げる監督はいたはずですよねえ。惜しいなあ。
| 固定リンク
« U24代表のジャマイカ戦と最終メンバー予想 #サッカーオリンピック代表候補 #日本対ジャマイカ #ドドド怒涛の9連戦 | トップページ | 「映画大好きポンポさん」:ちょっと違うんだよなー #映画大好きポンポさん #ポンポさん # »
コメント