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2021年6月17日 (木)

「アメリカン・ユートピア」:キャッチーで洗練された新しいショーの発明   #アメリカンユートピア #デイヴィッドバーン #スパイクリー

1_20210617224501 映画『アメリカン・ユートピア』は、あのトーキング・ヘッズのデイヴィッド・バーンによるブロードウェイ・ショーを、スパイク・リーがライブ映画にしたもの。びっくりするほど惹きこまれました。傑作です。

バーンを入れて12人の多国籍男女が、シアターのステージで歌い、踊り、演奏するのですが、その曲たちがとにかくポップでキャッチー。しかも歌詞やバーンのMCがインテリジェントであり、現代への批評やメッセージとなっているのです。バーンのやることなすこと、相変わらずセンスが洗練されてますね。

バーンも他のメンバーも同じミディアム・グレイのスーツに裸足。メンバーたちはスーツのボタンを留めてはいませんが、バーンだけは3つボタンを3つとも留めています(そういうデザイン)。『ストップ・メイキング・センス』(’84年)の大きなスーツを思い出しますね。

瞠目すべきはメンバーたちのフォーメーションとコレオグラフィー。楽器からの配線をなくすことにより(それでももちろん生演奏です)、自由な動きが可能になっています。曲によってそれぞれ綿密に振りつけられていて、それが普通の音楽ライブとは全く違う新スタイルのショーとなっています。一種の発明ですね。ドラムやキーボードをハーネスで体に固定することによっても、自由な移動が可能となっています。楽器を演奏しないダンサーが男女一人ずつ入っているのですが、ショー的にはこの二人が効いてるんですよねー(男の方はだんだんシャツの汗じみが広がっていくし…)。

終盤に至って「なるほど、スパイク・リーだわい」と思うわけですが、ライブ映画の見せ方としても秀逸です。決して我を出さずに、対象を一番きちんと表現するための適切なサイズ、適切なアングル、適切なカット割りを行ってます。妙なギミックはほとんど使いません。ただ、よく見ると何か所かで地味な技を使っていて(ライト点滅のモノクロ処理だけは派手な技)、それもあくまでも対象を効果的に見せるためのものです。いい仕事です。近年のスパイク作品ではベストでしょう。

ラストのアカペラ・ナンバーのエンディングにおける、手拍子一発からの暗転は鳥肌モノ! 感動しました。

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コメント

何度も観たくなりますね!

ひとつだけ、
<ライト点滅のモノクロ処理だけは派手な技

"We dance like this" のシーンですよね!
この表現はブロードウェイ公演ですでにそうなってたような...

投稿: onscreen | 2021年6月20日 (日) 12時11分

onscreenさん、すみません、言葉足らずというか、不正確な表現で。
ライト点滅は当然ブロードウェイ公演でそうなっていたのだと思いますが、映画ではそこをモノクロ処理していたので、「あ、映画的ギミックを使いましたね」と思ったのです(点滅の最後でまたカラーに戻りました)。

投稿: 大江戸時夫 | 2021年6月20日 (日) 23時55分

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