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2021年8月12日 (木)

「ミークス・カットオフ」:現代に訴える西部劇   #ミークスカットオフ #ケリーライカート #西部劇

Pos_m シアターイメージフォーラムのケリー・ライカート特集で、彼女の2010年作品『ミークス・カットオフ』を観ました。『リバー・オブ・グラス』もそうだったのですが、画面はスタンダードサイズです。『リバー~』はノー・スター映画でしたが、こちらにはミシェル・ウィリアムズやポール・ダノが出演しております。今回の4本の中では一番長いのですが、それでも1時間43分です。

1845年のオレゴンを舞台にした西部劇。でも、この上なく現代的な作品、むしろ10年後の今こそピッタリな作品となっています。一つは男性社会における女性蔑視的な扱いへの告発になっていること。#MeToo的視点のウェスタンなのです。 もう一つは、アメリカ先住民(当然ながら「インディアン」と呼んでいます)への差別。他者のもつ文化への無理解と否定。アメリカをはじめ世界中で分断が進んだ今だからこそ、なおさら響くものがあります。

ラストでは、白人男性が優位だった時代が変わっていくことを暗示して終わります。しかし実際は、なかなか変わらなかったんですけどね。むしろこの終わり方は、ライカートの主張なのでありましょう。

一つ一つのカットのサイズだとか構図だとかが、実に「映画」でした。これはやはり、才能ってもんですね。

 

 

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