「リバー・オブ・グラス」:ケリー・ライカートのデビュー作 #リバーオブグラス #ケリーライカート
渋谷のシアター・イメージフォーラムで開催中の「ケリー・ライカートの映画たち 漂流のアメリカ」で、『リバー・オブ・グラス』を観ました。「現代アメリカ映画の最重要作家」と言われるケリー・ライカートの初期4作品を集めた特集上映です。ケリーは1964年フロリダ州(マイアミ)生まれの女性。大手スタジオとは距離を置き、インディペンデントな制作体制を貫いているのだそうです。
本作はケリーの1994年のデビュー作。76分とコンパクトで、いかにも低予算です。舞台はマイアミの近くのさびれた町。オフビートの変な映画です。「ロードの無いロード・ムービー、愛の無いラブ・ストーリー、犯罪の無い犯罪映画」ってことらしいんですけど、なるほど確かに。’90年代のヘタレ版『ボニー&クライド』って感じ。初期のジャームッシュ的な味わいも、ちょっとあるしね。あと、どん詰まり感。
主人公の女も冴えないけれど、行動を共にする男もなんかイケてないし、主人公の父親もヘンテコです。そんなポンコツ連中しか出てこない、アメリカン・ニューシネマ風味のコメディ崩れみたいな映画。で、全体的には’70年代テイストがあります。へーんなのっ。
ま、ここからケリーはスタートしたっていう基点として観ておくべき作品なのでありましょう。
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