「MINAMATA ーミナマター」:真摯な力作 #MINAMATA #映画ミナマタ #ジョニーデップ #美波 #ビルナイ
映画『MINAMATA ーミナマター』は、晩年のユージン・スミスが水俣病の写真を撮った事実を基にした真摯な力作。ジョニー・デップがオーラを消しながら、酔いどれフォトグラファーの弱さと強さを演じます。最初のうちこそ、ジョニー・デップの老け芝居って感じでしたが、途中からはそこにユージン・スミスがいるって感じで、演技ってことはまったく気にならなくなりました。むしろ「庵野秀明に似てるなあ」と思いながら、観ておりました(笑)。
水俣病の史的事実を映画にすることは、今も地球の各地で起きている自然破壊や人災的環境汚染への警鐘、抗議となり得るものです。実際、エンドタイトルバックにはそういった事例の紹介があります。プロデューサーで出演もしているビル・ナイ、監督のアンドリュー・レヴィタス、そしてジョニーをはじめとする俳優とスタッフたちの真剣な姿勢が感じられる作品です。チッソとその社長(國村隼)を悪だと糾弾するばかりではなく、人間の誰しもがそのダークサイドに堕ちていくかも知れないこと、勝ち目の薄い戦いでも降参せずに続けることは人として価値があるのだということなどを、抑制した筆致で描いていきます。
まあそれは娯楽映画の範疇ですから、ドラマとしての盛り上がりは用意されています。でもジョニデ主演の娯楽映画だからこそより多くの人に届くわけで、そういった意味ではメッセージ性と娯楽性と芸術性をバランスよく成立させた良作だと言えるでしょう。 そして、あの写真! あそこからラストにかけては落涙を禁じ得ませんでした。ビル・ナイの芝居にも泣けました。
美波、真田広之や國村隼など日本の俳優たちの演技も堂々たるもので、大いに評価できます。特に美波はこれからハリウッドでも使われていくのではないでしょうか。撮影も美しく、そして坂本龍一の音楽の中には『ラスト・エンペラー』を思わせるモチーフも含まれておりました。
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