「DUNE デューン 砂の惑星」:真面目さと格調 #DUNE #デューン砂の惑星 #ティモシーシャラメ #ドゥニヴィルヌーブ
映画『DUNE デューン 砂の惑星』は、1984年のデイヴィッド・リンチ版以来37年ぶりの映画化。スケール感も風格も、リンチ版以上です。2部作以上になるのは確実なようで、メインタイトルの“DUNE”の下には“PART ONE”と出ておりました。
監督のドゥニ・ヴィルヌーヴが長年の原作ファンだそうで、そういった敬愛が感じられる出来になっています。一点一画を揺るがせにしないというか、神話の格調みたいなものが漂っているのですね。他のヴィルヌーブ作品もそうですが、ビジュアルに隙が無いのです。真面目なのです。 まあ、その分エンタテインメントとしては幾分物足りないのですが、それはPART2以降に期待すれば良いのでしょうか? というよりは、そういう性質の作品じゃないんでしょうね、これは(原作未読ですが)。
主人公ポールにティモシー・シャラメが合っています。他がみんなパワフルなマッチョたちの中で、中性的で美形のシャラメの存在が際立っています。 一方で、ステラン・スカルスガルド演じる悪役ハルコンネン(リンチ版では「ハルコネン」だったけどねえ)も強烈な印象を残しますが、こちらはほとんど『地獄の黙示録』のカーツ大佐(マーロン・ブランド)。スキンヘッドで巨体で、ぶつぶつしゃべって、異様なオーラを発しています。水戸のゆるキャラ「ねば~るくん」みたいに、縦に長く伸びたので笑っちゃいました(天井にもへばりついてたし)。
あとはサンドワームですね。CGIによるVFXで何でも描ける時代だからこその圧倒的迫力です。そして砂と砂漠がしっかり描かれているのも、本作の良い所。砂と砂漠といえば、『アラビアのロレンス』を撮ったデイヴィッド・リーン(リンチじゃないよ)が、『DUNE』映画化の監督候補になっていたことがあるらしいのですが、結構なるほど納得しちゃいますね。
本当はこの作品の特別フォーマットを一番生かす池袋グランドシネマサンシャインのアイマックスで観たかったのですが、もろもろのスケジュールとの調整が不可能で、普通のシネコンの中ぐらいのスクリーンで観ました。ちょっと残念。 さて、続編の公開はいつになるのでしょうね。
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