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2021年11月 6日 (土)

「ひらいて」:共感できない最悪主人公    #ひらいて #映画ひらいて #綿矢りさ #首藤凜 #山田杏奈

1_20211106215701 映画『ひらいて』は、17歳で綿矢りさの原作に出会った時から、映画監督になってこの作品を撮ると決めていたという首藤凜(26歳)の監督作(どうでもいいけど、「しゅとうりん」って「シュトーレン」みたいですね。クリスマスも近いし)。

恋愛感情で自爆的に暴走する主人公といえば、いかにも綿矢りさの世界なのですが、本作では主人公のブラック具合がハンパありません。完全に闇落ちしてます。ですので、観ていても「嫌な感じ」がどんどん蓄積していきますし、ここまで一切共感できな最悪な主人公ってのも久々な気がします。悪魔のようですもん(でも終盤に1か所、共感できる行動がありましたけど)。

(以降少々ネタバレあり) だから、主人公が好きな人にディスられる場面で、「そうだ!もっと言ってやれ!」などと思ってしまいましたが、山田杏奈自身、この主人公に共感できなくて嫌いだったそうなので、しょうがありませんよね。まあ、そういった意味では山田杏奈、よくここまで徹底して演じたものです。役者としてはあっぱれです。芋生悠、作間龍斗とのアンサンブルも、良い具合に機能していると思います。

ラストは、ちょっとあいまいにし過ぎではないでしょうか。解釈は観る人に委ねるって方法はずるいって思うのです。そこは責任をもって、映画作家の解釈を明示してほしいところです。演出の力量としては、堂々としていて申し分ないと思うだけに…。

 

 

 

 

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