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2021年11月 7日 (日)

「最後の決闘裁判」:3つの視点が機能しない…    #最後の決闘裁判 #リドリースコット #ジョディカマー

2_20211107222901 映画『最後の決闘裁判』の原題は“The Last Duel”。1977年に『デュエリスト 決闘者』(原題“The Duelists”)でデビューしたリドリー・スコット監督(現在83歳)の作品。これが遺作となったら実に納まりが良かったのですが(失礼)、この後には『ハウス・オブ・グッチ』が控えているリドリー御大です。

堂々たる中世ものです。美術・衣装・撮影など、非の打ちどころのないクォリティです。もちろん役者たちの力も。 決闘場面の重厚な迫力も、実にパワフル。 ただ、黒澤明の『羅生門』に発想の源を得たらしい3人それぞれの視点から物語を語る手法に関しては、その採用に疑問があります。だって、3人の物語があんまり変わらないんだもーん。微妙な差はありますけど、その差が何か決定的なものにつながっていかないので、二度にわたる繰り返しの意味がわからないのです。「全く異なる3つの視点のどれが本当なのか?」というミステリーを孕む『羅生門』とは、全然違うんです。その繰り返しによって上映時間も2時間33分という長尺になっちゃってますし、どうなんですかねえ、そこらへん。ただ、その割には飽きずに面白く観ることができたことも確かでして、さすがは巨匠だなんて思ったりもしちゃうわけです。

「#MeToo運動」の視点から語られることも多い本作ですが、まあ確かに「女性からの勇気ある告発」という面はあるものの、リドリーさんがそういう視点で描いているとは到底思えません。そもそも、妻は夫の所有物という時代(裁判もそういう物差しで行われる)ですから…。でも「今の時代にもそういう所がまだ残っていたりするんじゃないですか?」っていう問いかけにはなっておりますね。

妻役のジョディ・カマーが、なかなかどうして堂々たる女優っぷりでした。今後ハリウッドの真ん中に納まって行きそうな気がいたしております。

 

 

 

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