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2021年12月29日 (水)

「私はいったい、何と闘っているのか」:心内語多用の手法が失敗    #私はいったい何と闘っているのか #安田顕 #ファーストサマーウイカ

1-1_20211229230901 映画『私はいったい、何と闘っているのか』は、安田顕がスーパーマーケット従業員を演じるホーム・コメディー。…なのでしょうが、どうにもこうにもとっ散らかっていて、映画としてかなりダメダメなのでした。

つぶやきシローの小説が原作らしいのですが、それはともかくとして、映画として成り立たせる技や工夫がないのです。お仕事の話としても、家庭の話としても、説得力がなく薄っぺらいのです。あまりにも古典的なクリシェやステレオタイプばかりで、非常に退屈なのです。従業員仲間の「内引き」行為のエピソードにしても、カレー食堂のエピソードにしても、沖縄のエピソードにしても、あまり掘り下げられることはなく、効力を発揮できておりません。

何が一番悪いって、安田演じるる主人公の心情をすべて観客に(心内語として)聞かせるってこと。それを全編にわたって延々とやっているので、まあ確信的な「手法」なんでしょうけど、この手法がほとんど効果を発揮していないんですよねー。と言うより、むしろ進行のテンポを邪魔するブレーキになっています。そんなのナシでも語れる物語なのに。ぜんぶご丁寧に説明してくれるので、映画の意味がないというか、バカにされてるというような気分にすらなってきます。観終わって、「私はいったい、何と闘っていたのか」と思ってしまうような作品でした。

安田顕もいつもより冴えないし、小池栄子も彼女がCMに出る時の演技みたいだし、パッとしません。唯一ファーストサマーウイカだけが、不思議な個性の役を好演しておりました(でも彼女だと気がつかなかった)。

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