「ジョン・コルトレーン チェイシング・トレーン」:人となりが見えて来ない #ジョンコルトレーン #チェイシングトレーン #映画ジョンコルトレーン
映画『ジョン・コルトレーン チェイシング・トレーン』は、大江戸が一番好きなジャズのプレイヤーであるジョン・コルトレーンのライフ・ドキュメンタリー。それにしても、今年の11-12月はやけにドキュメンタリーの公開が多いですね。
極めてオーソドックスな作りです。残された多くの映像(演奏場面を含む)や写真などと、多くの有名人によるインタビューで、対象となる人物を描いていくスタイル。珍しいのは、ジョン・コルトレーンが語っているようなナレーションをつけて、その声をデンゼル・ワシントンが担当しているってこと。
インタビュイーの面々が豪華です。ビル・クリントン(!)、カルロス・サンタナ、ドアーズのドラマーさん、ソニー・ロリンズ、マッコイ・タイナーなど。ただ、みんなコルトレーンのことをスゴイ!素晴らしい!と声を揃えて褒めてますけど、あまり面白い証言、驚くべき証言はありませんでしたね。
それは映画全体に関しても言えることで、過不足なくきちんと作られていますが、小生が知っているコルトレーン像を超えるとか裏切るとかするものは、何も出て来ませんでした。いわゆる普通の、教科書的なドキュメンタリーなのです。これなら映画にしなくても、NHK-BSあたりでやってくれればいいやって感じでした。一通り描いてますが、コルトレーンって人に迫っていかないのです。その人間の実態が見えて来ないのです。
終盤に日本人が二人登場して来て、びっくり。彼の最後のツアーである日本公演、特に被爆地・長崎での公演を世話した人と、コルトレーンの大マニアで収集物を収蔵するビルを持っている人。でも、やっぱり「だから何なんだ?」って感じでした。残念なことです。
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