「エッシャー通りの赤いポスト」:役者の顔って大事ですね #エッシャー通りの赤いポスト #園子温
映画『エッシャー通りの赤いポスト』は、園子温がワークショップの参加者51名を出演させて作ったセミ自主映画。例外的に藤田朋子、渡辺哲、諏訪太郎らプロ俳優も出演しているのですが、あとはみな知らない顔による群像劇。それがなんと2時間26分もあるのですから、どうなることやら…ですね。
でもまあ、飽きることはありませんでした。映画作りを描くメタ映画なのですが、個性豊かな登場人物たちと、園子温らしい奔放さで、退屈はしませんでした。でも、成功しているか?いい映画なのか?と言われると、「う~ん、それはちょっと」って感じです。
相変わらずというか、とっ散らかって収拾がつかない感じ。そして、雑! 勢いですべてが解決するほど甘くはありませんよね。部分的に面白い所はいくつかあるのですが…。
何にしてもやっぱり多くの役者の「顔」が、映画の画面に堪えないものでした。これは『カメラを止めるな!』をはじめ低予算のインディペンデント系作品によくあることなのですが、本当にプロの役者の顔って、違うんですよねー。役者の顔や拙い台詞回しのせいで、映画がとっても「安い」ものになってしまうことが、やたらとあるのです。でも本作の中では、爆発力のあるメンヘラ女役の藤丸千、オーディション少女役の黒河内りく、監督の彼女役のモーガン茉亜羅の3人は、ちゃんと魅力が出ていました。この人たちのレベルなら大丈夫なんですが、その他はねえ…。
申し訳ないけど、肝心要の小林監督役の俳優さんが、あまりにも小物感バリバリで頭悪そうで、ちょっと無理でした。そこで全体も崩れちゃいましたねえ。
園子温らしいハジケっぷりも毒気も、今回は自主規制してしまったようで、そこも物足りなかったところです。
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