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2022年2月22日 (火)

「ちょっと思い出しただけ」:キュンと切ない恋愛映画    #ちょっと思い出しただけ #松井大悟 #池松壮亮 #伊藤沙莉 #恋愛映画

2_20220222233501 『ちょっと思い出しただけ』は、純度の高い恋愛映画。やはりこれも最近よくある、「『花束みたいな恋をした』の大ヒットによって、GOがかかった映画」なのでしょうか? いずれにしても、ちょっと切なくてチャーミングな佳品です。

有村架純・菅田将暉コンビに較べると、伊藤沙莉・池松壮亮コンビですから、それだけでなかなかの曲者です。で、リアル感倍増です。男は元ダンサーの照明技師、女はタクシードライバーって設定も、なかなか斬新。まあタクシードライバーの方は、ジャームッシュ『ナイト・オン・ザ・プラネット』のウィノナ・ライダーから持ってきたわけですが、制服・制帽姿の伊藤沙莉が実に似合っちゃってます。

現代の東京を描いた映画としても出色。高円寺あたりが多いのですが、タクシーが歌舞伎町あたりを走るオープニングを含めて、「東京の道」映画の名作でもあります。

名場面も多いんですよー。その中でもラスト近くの「シャッターが下りたアーケードでの伊藤と池松のダンス・シーン」には、キュンと来ますね。 キュンと言えば、クリープハイプによる主題歌『ナイト・オン・ザ・プラネット』もかなりキュンです。

ギャスパー・ノエの『アレックス』のように、現在から始まって時間を遡って行くスタイルだったりもしますし、そこに浮かび上がる「時の経過」ってものが、そもそも切ないんですよね。併せて、生き生きして気の利いたダイアローグも、かなり魅力的です。ユーモアもたっぷりあるけれど、観終わった後には切なさと胸の奥のちょっとしたスクラッチを感じるような作品なのでした。

そういえば、コロナ禍を描いた映画で本作ほどしっかりと「みんなマスク/いつでもマスク」な状況を描いた作品って、なかったのではないでしょうか(これまでは『茜色に焼かれる』が随分きちんと描いているみたいに言われてましたが、本作はそれ以上です)。マスクのみならず、消毒や検温もきっちり描いています。後世に「あの時は・・・」と残すためにも、こういうリアルさは重要だと思うのです。

 

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