「王女メディア」:芸術は不親切 #王女メディア #パゾリーニ #ピエルパオロパゾリーニ
『テオレマ』に続き、パゾリーニの『王女メディア』(1969年)のリバイバルを観ました。こちらも初めてです。
いやー、こちらもまた芸術ですね。土着的、神話的でありながら、ちんぷんかんぷん。いろんな方のレビューを見たら、「あらすじぐらいは事前に頭に入れておくことが必須」ってな作品だったようですが、…それ早く言ってよー。映画を観る前に、事前情報をほとんど入れない小生にとっては、かなり手ごわい相手でした。てか、鑑賞後にあらすじを読んですらよくわからないのです。
まあ、ほとんど台詞がないし、決して親切には作っていない(説明をしない)ので、どういう事が行われているのかがよくわからない作品です。しかも作ってる側が、観る者の理解度など何とも思っていないので、結構眠くなってきたりもします。
その一方で、人体損壊的なグロ描写もあったりします。でも、そこまでひどい描写じゃなくて、むしろそこはかとなくおかしいような、ちょっと演劇的な描写。 そして、断ち切ったかのような突然のラストは、『テオレマ』とは違いますが、やはり観ていて呆然としてしまいます。うーん、「芸術」ってやつは…。
劇中にしばしば日本の地歌や筝曲がながれるのですが、やはり違和感ありましたよねえ。合っているとは思えませんでした。そういう変なことを堂々とやっちゃうあたりも、まさにパゾリーニ作品なのでありました。
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