「ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行」:映画の映像で映画評論を行う #ストーリーオブフィルム #111の映画旅行 #マークカズンズ
映画『ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』は、2010年から21年の世界の映画111本のフッテージを紹介しながら、「ここ10年」の映画の傾向と変化を紐解いていく映画評論のような作品。
167分ありますが、冒頭『ジョーカー』『アナと雪の女王』から始まった割には、かなりの部分がインディペンデントの地味な映画だったり、欧米以外の国の未公開作品だったりします。有名なヒット作としては『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『ブラックパンサー』『ミッドサマー』あたりが出て来ますが、そんなに多くはありません。 その他の作品はシネフィルの大江戸だから観ているような作品もあり、そもそも日本未公開なので知りもしない作品もあり、です。一般的映画ファンだと、ちょっと退屈しちゃうかも知れません。
時々過去作も引用されて、現代の作品との類似や影響が示されます。『キートンの大列車追跡』あり、小津の『東京物語』ありです。こういう作品内でのフッテージ利用って、許可は簡単に取れるものなんですかね? あるいはその料金はどうなんでしょう? これだけ多量に使っていると、そのあたりが気になります。
いずれにしても、これだけ延々と淡々とやられると、ちょっと飽きますね。第1部「映画言語の拡張」とか第2部「我々は何を探って来たのか?」という切り口で論評されても、そこらがそんなに鮮やかに浮かび上がってこないし…。 配信が力を持ってきた10年間だったという事実はわかるのですけどね。
実際の映画フッテージを見せながら映画評論をするというマーク・カズンズ監督の手法は「発明」だと思います。
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