「オフィサー・アンド・スパイ」:世に冤罪の種は尽きまじ #オフィサーアンドスパイ #ロマンポランスキー #ドレフュス事件 #エミールゾラ
映画『オフィサー・アンド・スパイ』は、現在米寿のロマン・ポランスキー監督作品。ユダヤ人としての魂がこもった作品ですね。スピルバーグにとっての『シンドラーのリスト』のように。
ドレフュス事件は名前ぐらいしか知らなかったので、勉強になりました。でも、この作品、始まって1/3ぐらいまではかなり退屈。とにかく台詞に頼って状況を説明するだけなので、かなり眠くなりました。でもそこを過ぎると、面白くなります。やはり(大江戸の好きな)「正義の物語」ですし、法廷モノにハズレなしですし、映画としてのクォリティは高いですもんね。
ユダヤ人がどうのこうのという差別部分よりも、冤罪を生む組織・権力の構造がしっかりと描かれていました。保身のため、組織防衛のため、面子のために、人は(組織は)冤罪を生んでしまうんですね。古今東西いつの世にもです。おそろしいことです。でも、そんな卑劣さに真っ向から闘った人がいるってことには胸が熱くなります。エミール・ゾラ、えらかったんですねえ。
忘れてましたけど、ケン・ラッセルのTVムービー(日本では劇場公開)『逆転無罪』(1991年)って、本作同様ドレフュス事件を扱ったものでしたっけ。調べてみたら本作の主人公ピカール大佐(ジャン・デュジャルダン)は、リチャード・ドレイファスが演じてたんですよねー(ドレフュスだからドレイファスにしとけ!って感じ??)。あれは妙に軽い作品で、ケン・ラッセルらしさは全然なかったんですよねー。
それにしても、フランス軍の軍服の赤いズボン(パンタローン)、素敵ですね。さすがはフランスだと感心しちゃいました。
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