「WANDA ワンダ」:彼女に明日はない #WANDA #ワンダ #映画ワンダ
映画『WANDA ワンダ』は1970年作品の日本初公開。エリア・カザンの妻だったバーバラ・ローデンが脚本・監督・主演を務めた生涯唯一の長編監督作品です。
とにかく主人公のワンダさんが学も知性もないだらしない人なんですけど、男性にひどい目に遭わされ続けるという哀れな人でもあります。登場する男性たちがまた、力や言葉の暴力で彼女を支配しようとしたりするのです。てなわけで、近年は世界的にフェミニズムの文脈から支持されているようです。
’70年ってことで、ちょうどアメリカン・ニューシネマの時代です。この作品も、いかにもニューシネマ的です。男女の犯罪ロード・ムービーってことで、『ボニー&クライド 俺たちに明日はない』を連想してしまいます(銀行強盗も出て来るしね)。相当しょぼくれたボニー&クライドです。ラストがストップモーションだってのも、ニューシネマ的。彼女には明日がない…そんな感じです。
そして、ドキュメンタリー的なタッチは、ジョン・カサヴェテスを思わせもします。まあ、そういった意味ではいかにも評論家が好みそうですね。
でも、大江戸は高く評価しません。先見性やテーマを頭で評価するよりも、映画作品自体の出来はどうなのだ?ってことです。映画史の中では時として時代のタイミングとマッチして過大評価される作品があります。これもそんな一本なのではないでしょうか?
| 固定リンク
« 「コンビニエンス・ストーリー」:デイヴィッド・リンチ的な三木聡 #コンビニエンスストーリー #三木聡 #デイヴィッドリンチ #成田凌 | トップページ | 「キングダム2 遥かなる大地へ」:やはり大沢たかおが全部もってく #キングダム2 #キングダム #遥かなる大地へ #大沢たかお »
コメント