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2022年8月 9日 (火)

「島守の塔」:この時代にこそ    #島守の塔 #吉岡里帆 #香川京子

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映画『島守の塔』は、太平洋戦争末期の沖縄を舞台にした作品。もともと昨年の公開予定だったのが、コロナの影響で今年に伸びたのだそうです。しかしながら公開3週目にして、東京ではシネスイッチ銀座1館で1日1回のみの上映になっておりました。現代に作る意義がある作品だけに、寂しい限りです。

当時の沖縄県民の4人に1人にあたる12万人以上が死んだという凄惨な沖縄戦。その記録を今の人々、特に若い人々に伝える映像作品は、やはり作り続けなければいけないと思うのです。ウクライナの戦いを見てもわかるように、過去の話ではないのです。

毎日新聞が製作・配給に関わっているだけに、当時の記録映像も多数使われております(戦闘場面はすべて記録映像)。そこらも含めて、あまり大きな予算ではなかったろうに、健闘していると思います。時代物は、美術にしても衣装にしても、金がかかりますからね。

ただ、主役である沖縄県知事(萩原聖人)と警察署長(村上淳)のキャラクターが映画的に精彩を放っているとは言い難いですね。むしろ(ひいき目に見てるからというわけではないのですが)吉岡里帆演じる軍国主義に洗脳されてしまった女性の方が、印象に残ります。吉岡さん、顔が汚れようが変な顔になろうがかまわない感じの熱演でした。

(以降ネタバレあり) その吉岡の数十年後を演じるのが、レジェンド香川京子。香川さんの登場場面は、もう出て来るだけで、声を聞くだけで、涙腺がゆるんでしまいます。1953年の『ひめゆりの塔』(沖縄戦を描いた作品)に出ていた彼女が、70年近く立ったこの作品にも出てるって、凄いことです。

それにしても、最近『ちむどんどん』の沖縄言葉にはイラっと来てしまうのですが、この作品の沖縄言葉は愛おしいのです。やはり本質の部分がいいかげんか真剣かで、そんな違いも生まれてしまうってことですね。

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