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2022年8月21日 (日)

「SABAKAN サバカン」:汚れなき直球    #SABAKAN #サバカン #草彅剛

1_20220821004201 映画『SABAKAN サバカン』は、広告などに『ミッドナイトスワン』云々と書いてあるから、てっきり内田英治監督が撮ったのかと思っていたら、そうではなくて同じ製作会社の作品ってことなのでしたー(あんまり関係ないじゃーん)。監督は本作が映画監督デビューの金沢知樹。元お笑い芸人で、『半沢直樹』などドラマの脚本を書いたりしていた人のようです。

で、これが意外なほどの素晴らしさ。『ミッドナイトスワン』にはかなりの闇がありましたが、この作品は実にストレート。半世紀ぐらい前の映画のようなテイストの汚れなき直球の作品です。ジュブナイルものの秀作であり、終盤などはきっちりと泣かせてくれます。現代日本でこのような作品が作られ、シネコンで拡大公開されているって(いくら草彅剛の力があるといっても)、ほとんど奇蹟のような話だと思います。だから応援してあげたい作品です。演出も正攻法で、しっかりと押さえるべき所を押さえています。

主役の男の子たち二人にせよ、尾野真千子・竹原ピストルの両親にせよ、その他の面々も含めて適材適所。でも(少年が成長した姿が草彅剛なんですが)草彅の顔が主人公の少年とあまりに系統が違うってのが、日本映画にありがちな問題点。もし草彅ありきなんだったら、もっと似た系統の子をキャスティングすべ気だと思います。

それにしても、あの子たちはあんな遠くの島まで海を泳いで往復しちゃうんだから、すごいよねえ。そこらへんの描写が妙にあっさりだったのが、ちょっとだけ残念。あとは水中撮影がイマイチでした。その他の撮影はなかなか良いなあと思うんですけど…。

夏の夕方ってこんな感じだったよなあ…って感覚が、映像から感じられたのも素敵でした。時代は1986年なんですけど、限定不要の普遍性を持った作品になっています。 夏の終わりに、清い心を取り戻したい大人は、ぜひご覧ください。

 

 

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