「グッバイ・クルエル・ワールド」:もっとアクションをうまく! #グッバイクルエルワールド #大森立嗣 #バイオレンス映画
映画『グッバイ・クルエル・ワールド』は、1984年のエルヴィス・コステロのアルバムと同タイトルです。また、伊藤銀次の1984年のアルバム『ドリームアラベスク』の3曲目と同タイトルでもあるのですが、そんな事を知る人は数少ないことでしょう。
それはともかく、実に日本版タランティーノみたいなバイオレンス・エンタテインメントに、大森立嗣監督がトライしました。ただご本人は、タランティーノっぽくならないよう意識していたそうなんですけど、でもやっぱりタラちゃんですよねー、これ。こういう日本映画がときどきあってもいいんじゃないの?とは思います。
ただ、大森立嗣の持ち味に合っていなかったかなあとも思います。それにしても(持ち味に合っていなくても成功作となった)『日日是好日』と同じ監督の作品とは、とても思えませんね。『日日』と『グッバイ』の2本立てとか観たら、アタマおかしくなりそうです。そんな番組を組むコヤがあるとは思えませんが…。
ドラマ部分はまあ悪くないんですよ。だけど、肝腎のアクションがうまくない(カッコよくない)んですよねー。もっとアクションの撮り方がうまい監督が作れば良かったんじゃないかなー。終盤の「炎をバックにしたシルエットの二人」は良かったんだけど…。
でも役者たちは頑張っていて、芝居合戦としては見どころがありました。監督の弟=大森南朋や、鶴見慎吾、玉城ティナが、特に良かったかな。その一方で西島秀俊がどうにもおとなしい善人にしか見えなくて、何をやっても元ヤクザのコワイ男には見えなくて、これだけはミスキャストでした。
(以降少々ネタバレあり) 銃弾を浴びボロボロ状態の二人が横並びで地面に座りながら話すラストは、『明日に向って撃て!』のラストのようでしたね。そういえば、あれも強盗たちの破滅の物語でありました。
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